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アンジェス Research Memo(5):早老症治療薬「ゾキンヴィ」は2024年5月から販売開始

2024/7/24 14:35 FISCO
*14:35JST アンジェス Research Memo(5):早老症治療薬「ゾキンヴィ」は2024年5月から販売開始 ■主要開発パイプラインの動向 2. ゾキンヴィ アンジェス<4563>は、HGPS及びプロセシング不全性PL治療剤「ゾキンヴィ」について、2024年1月に厚生労働省より製造販売承認を取得し、2024年5月27日より販売を開始した。薬価については同社が想定していた価格で決まり、患者1人当たりの年間売上高としては1億円強になる見込みだ。現在、6人の患者がリストアップされていることから、年間売上高は6億円強となる。現在、高価な薬剤料の支払いについて一時的に誰が負担するかを医師等とも協議している段階で、売上として計上されるのは第3四半期からとなる見通しだ。 乳児早老症ともいわれるHGPSはLMNA遺伝子の突然変異により、ファルネシル化※された変異タンパク質であるプロジェリンが生成されることによって発症し、平均寿命は14.5歳と報告されている致死性の高い疾患である。また、プロセシング不全性PLはLMNAやZMPSTE24遺伝子の変異によりプロジェリンに類似したファルネシル化タンパク質を生成し老化を促進する。「ゾキンヴィ」は、核膜と強固な結合を形成するファルネシル化した変異タンパク質(核の不安定化と早期老化を惹起)の蓄積を阻害する作用を持ち、HGPS患者の死亡率を72%減少させ、平均生存期間を4年程度延長させるというデータもある。安全性についても、多くの患者が10年以上にわたって「ゾキンヴィ」治療を継続しており、副作用も嘔吐や下痢、悪心等その大半が軽度または中等度のものである。 ※タンパク質に行われる修飾の一種。ファルネシル化酵素により、タンパク質の末端には疎水性のプレニル基が結合する。末端が疎水性になったタンパク質は、その疎水性の部分を細胞膜内に挿入するため、タンパク質は細胞膜(細胞の内側)につなぎ留められる。つまり、ファルネシル化されたタンパク質は、細胞の内側の細胞膜上に存在するようになる。 なお、「ゾキンヴィ」の導入先であったアイガーが2024年4月に経営破綻したことに伴い、「ゾキンヴィ」の権利が米国のバイオ医薬品会社であるSentynl Therapeutics,Inc.に譲渡されたが、同社がアイガーと締結した契約についてもSentynlが継承することになり、今後も日本で同社が販売することに変わりない。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《HN》
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大阪大学発の研究開発型バイオベンチャー。遺伝子医薬、DNAワクチンの研究開発などを行う。開発パイプラインにHGF遺伝子治療用製品「コラテジェン」など。早老症治療薬「ゾキンヴィ」を24年5月に発売。 記:2024/08/06