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CAICAD Research Memo(2):金融機関向けシステム開発やブロックチェーン技術に強み

2024/7/12 12:42 FISCO
*12:42JST CAICAD Research Memo(2):金融機関向けシステム開発やブロックチェーン技術に強み ■事業概要 CAICA DIGITAL<2315>は、金融業界向けを主としたシステム開発や暗号資産に関するシステム開発などを行う「ITサービス事業」のほか、Web3ビジネスの拡大などに取り組む「金融サービス事業」を展開している。高い信頼性や処理能力などが求められる金融業界向けのシステム開発や暗号資産交換所の運営などを通して蓄積してきた高度な技術やノウハウなどに強みがあり、同社グループ全技術者(約350名)がブロックチェーン技術者となる計画を実行しているところも特長的である。ブロックチェーン技術を活用したFinTech分野を戦略的注力分野に位置付けており、暗号資産関連ビジネスに加え、様々な分野で将来性が期待されているNFT分野、さらにはWeb3を活用した事業拡大を進めている。 なお、「金融サービス事業」については、2023年10月期まで金融商品取引法に基づく第一種金融商品取引業、暗号資産に関する金融商品の開発・販売、暗号資産交換所運営など幅広く手掛けてきたが、海外の大手暗号資産交換所の経営破綻を発端とする暗号資産市場の混乱などにより、2021年3月期に参入した暗号資産交換所「Zaif」の運営が業績の下振れ要因となる状況が続いたことから、「Zaif」を含む連結子会社3社の譲渡により、抜本的な事業再編に踏み切った。今後は、安定したキャッシュ・フローを生み出すシステム開発の「ITサービス事業」へ集中するとともに、次世代の分散型インターネットとして注目されているWeb3ビジネスの拡大に注力する方針である。 各事業の概要は以下のとおりである。 (1) ITサービス事業 創業来の主力事業であり、50年以上の実績を誇る(株)CAICAテクノロジーズにより、a) ITサービス事業、b) システムインテグレーション事業、c) DXソリューションサービス事業を展開している。 中核となるb)システムインテグレーション事業については、銀行・証券・保険といった金融機関向けシステム開発(コンサルティングや保守・運用を含む)をはじめ、流通・小売業、情報通信業など、多様な業種でシステム構築を手掛けている。特に、金融業界向けのシステム開発が65%程度を占め、同社グループの強みの源泉となっている。大手SIerからコアパートナーの認定を受け、大手SIerを通じた受注(二次請け)が中心であるものの、基幹システムを担っている金融機関向けは継続率が高く、事業基盤は安定している。また、大企業からの一次請け受注も増加しており、安定性はさらに増している。一方、a) ITサービス事業については、ブロックチェーンなどの最先端技術を活かした自社開発のITサービスを販売している。具体的には、外部からのセキュリティ攻撃などを含めた脆弱性診断から問題対策、保守運用までワンストップで提供する、企業向け「セキュリティ・コンサルティング・サービス」や、エンドユーザーのセキュリティリテラシーを向上させる「CAICA Security Training/標的型メール訓練サービス」のほか、Web3事業に参入する企業を支援する、セミオーダー型NFTマーケットプレイス開発サービス及び「Web3型のデータ保管サービス」の提供など、Web3ビジネスの拡大に向けた動きも活発化させている。c) DXソリューションサービス事業については、AIを活用したDXソリューションの開発を手掛けるベンダー※と提携し、DXソリューションの販売を行っており、b) システムインテグレーション事業の付加価値向上にも寄与している。 ※2024年1月に独自の開発プラットフォーム「Pega Platform(TM)」を提供するPegasystems(米)とのパートナーシップを締結したほか、2024年4月にはAIを活用したDXソリューションの開発を手掛けるHCLSoftware(印)からパートナー認定された。 (2) 金融サービス事業 事業再編中の「金融サービス事業」については、a) 「Zaif INO」の運営事業、b) カスタマーディベロップメント事業、c) 暗号資産発行・運用事業を展開している。 a) 「Zaif INO」の運営事業については、クオリティの高いNFTを提供する審査制のNFTローンチパッド「Zaif INO」の運営を軸として、暗号資産決済やクレジットカード決済の導入、NFCカードを活用したNFTの販売など、商品サービスの拡大を続けている。b) カスタマーディベロップメント事業については、暗号資産や金融業界をはじめとした様々な業界に適応可能な顧客対応事業(コールセンター)を展開している。相談業務を通して、カスタマーとの友好な関係を構築する、高水準のカスタマーサポートチームを顧客企業に提供している。c) 暗号資産発行・運用事業については、自社発行暗号資産カイカコインの運用を行っている。ユーティリティの拡大によるカイカコインの価値向上を目指し、同社の保有する資産価値の向上を図るとともに収益の最大化を図っていく方針である。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫) 《SI》
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時価総額 6,555百万円
金融向けシステム構築に強みを持つIT企業。独自の暗号資産「カイカコイン」(CICC)を発行。チューリンガムとCICCのトークノミクス設計に関するパートナーシップを締結。Web3領域の高単価案件の獲得図る。 記:2024/05/06