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Jトラスト Research Memo(6):2025年12月期以降は増益基調を目指す(2)
2024/6/12 13:36
FISCO
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*13:36JST Jトラスト Research Memo(6):2025年12月期以降は増益基調を目指す(2) ■Jトラスト<
8508
>の中長期の成長戦略 (3) 東南アジア金融事業 同社グループ成長のけん引役になると期待されるJトラスト銀行インドネシアでは、収益確保のために積極的な貸出残高の増強、NPL(不良債権)比率の低下による貸倒費用の削減、COF(調達金利)の低下、CASA(流動比率)の増加を主要課題としている。マーケティング活動として1億人獲得プロジェクトを実施し、「新規預金獲得」のほか、「開設した口座の利用」「預金残高の増加」を目的として預金口座開設を促進し、住宅ローンについても積極的に業務提携を展開し、収益拡大につなげる計画だ。また、同行の知名度向上を目的として、2024年3月に女性プロゴルファーとの所属契約締結や、2024年2月には「第1回 Jトラストグルメチョイス2024」の開催などを実施している。 同行は2021年11月以降、日系企業傘下にある現地法人と住宅ローンの業務提携を行っており、住宅ローン残高の伸長が期待される。2023年10月には(株)西京銀行と業務提携契約を締結し、インドネシアに進出済または進出予定の西京銀行取引先事業者をJトラスト銀行インドネシアに紹介する仕組みを構築した。今後40年以上にわたり人口ボーナス期に入ることが予想されるインドネシアにおいて、それぞれの経営資源を相互活用することにより、海外進出事業者の企業価値を高めるとともに、インドネシアの経済発展に寄与するものと考えている。そのほか、重機ローンにかかる業務提携契約締結も推進している。インドネシアは資源大国でニッケル掘削などのための重機の需要が高いこと、加えて首都移転に伴う都市開発が進んでおり、今後も重機ローンの拡大が見込まれる。 インドネシアの債権回収業務では今後、債権買取回収及び債権回収受託のプレイヤーが増加し債権価格が上昇することも見込まれるが、回収力や資金調達力で実績のある同社グループは先行者利益が得られ、ビジネスチャンスが拡大する見通しである。なお、主に個人向けローンを取り扱うターンアラウンドアセットインドネシアは、設立から3年半で黒字化した。 カンボジアについては、Jトラストロイヤル銀行において2024年12月期のスローガンとして「Faster Forward As One」を掲げている。生産性を向上させるとともに、デジタル分野をより強化し、よりスピーディーにサービスを提供するよう取り組んでいる。引き続き富裕層顧客を主な基盤とし、RM(顧客担当)と顧客との強固なリレーション力による貸出並びに運用提案により他行との差別化を図るとともに、ニーズを汲み取った商品開発やデジタル対応にも注力する。不良債権の回収、新規不良債権の抑制にも取り組み、収益拡大を目指す計画だ。カンボジアでは、コロナ禍以降に中国からの不動産投資が減少した影響などから、同行の営業利益は買収前の25~30億円の水準に戻っていないが、引き続き安定した利益を計上している。首都プノンペンでは、中断していた建設工事の再開・着工の動きもあり、資金需要の回復が期待される。 以上の施策を推進することで東南アジア金融事業の営業利益は、2023年12月期の1,019百万円の損失から2024年12月期は1,732百万円の利益に転換し、2025年12月期は45億円、2026年12月期も76億円へと利益拡大を計画している。 また、総合不動産事業のグローベルスは、東京証券取引所が開設しているTOKYO PRO Marketへの上場申請を2024年の5月15日に行い、同月30日に上場承認を得た。グローベルスの上場は、2024年6月20日を予定している。 以上のように、同社グループでは日本金融事業で安定的に利益を確保・拡大する一方で、韓国及びモンゴル金融事業での黒字化に加えて、成長可能性が大きい東南アジア金融事業の利益拡大を実現するとともに、不動産事業の貢献により持続的な成長を目指す。加えて、今後も企業価値を高めるために、既存の成功事業をさらに成長させることができる事業や既存事業とのシナジーを期待できる事業、金融機関と協業できる事業などへ投資する方針と見られ、引き続き同社グループの成長戦略に注目したい。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希) 《SI》
関連銘柄 1件
8508 東証スタンダード
Jトラスト
434
11/22 15:30
-1(%)
時価総額 59,744百万円
日本保証、Jトラストグローバル証券、グローベルス、JT親愛貯蓄銀行、Jトラスト銀行インドネシア等を傘下に持つ持株会社。Jトラスト銀行インドネシアは貸出残高の増強に注力。不動産事業ではブランド認知向上図る。 記:2024/08/01
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