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G-BBDI Research Memo(1):2024年9月期は営業利益率10%を必達目標とし配当による株主還元も開始

2024/1/15 14:01 FISCO
*14:01JST G-BBDI Research Memo(1):2024年9月期は営業利益率10%を必達目標とし配当による株主還元も開始 ■要約 BBDイニシアティブ<5259>は、2023年4月にナレッジスイート(株)の完全親会社として設立された持株会社で、ナレッジスイートと入れ替わる格好で東証グロース市場に株式上場した。傘下にSFA※機能を中心としたクラウド型統合ビジネスアプリケーション「Knowledge Suite(ナレッジスイート)」を主要サービスとして展開するブルーテック(株)、システムエンジニアリングサービスを展開する(株)アーキテクトコア、BtoB向け営業リスト作成サービス事業を展開するネットビジネスサポート(株)、サブスクリプションモデルで有名タレントの写真素材を活用し、企業のプランディング・PR支援を行うブーストマーケティング(株)の4社を持ち、中小企業のDX化を総合的に支援するX-Tech(以下、クロステック)カンパニーとして成長を目指している。 ※SFA(Sales Force Automation)とは、営業のプロセスや進捗状況を管理し、営業活動を効率化するためのシステム。 1. 2023年9月期の業績実績 2023年9月期の連結業績は、売上収益が前年同期比10.4%増※1の3,570百万円、営業利益が同81.6%減の22百万円となった。売上収益は主力の「Knowledge Suite」においてストック収益が順調に積み上がったほか、新事業となるタレントテック事業が寄与して増収となったが、新「Knowledge Suite」の開発費及び人件費増に加えて、ソフトウェア資産の減損損失114百万円を計上したことが減益要因となった。減損損失などのその他損益項目を除いた営業利益は、前期比39.1%増の134百万円であった。2023年9月期には、収益力強化に向けて生産性や成長性が低いと判断した事業からの撤退を実行したことで増収率がやや鈍化したが、SaaS売上収益については高成長が続いている。グループSaaSのARR※2を見ると、第1四半期末の1,356百万円から第4四半期末は1,593百万円と順調に積み上がっており、内訳を見るとARPA※3が395千円から437千円に上昇し、顧客件数も3,426件から3,641件に増加するなど、いずれのKPIも順調に推移した。四半期ベースで見ても、第4四半期のSaaS売上収益は前年同期比34.4%増と第3四半期の27.3%増から再加速するなど好調な状況が続いている。 ※1 2023年9月期が同社の第1期決算となるが、旧ナレッジスイートの連結グループの範囲と実質的に変更がないため、旧ナレッジスイートの連結業績との比較値を用いている。 ※2 ARR(Annual Recurring Revenue):年次経常収益。各四半期末時点のMRR×12倍で算出。OEM提供サービスは含まず。 ※3 ARPA(Average Revenue Per Account):1契約企業当たりの平均年次経常収益(四半期末時点のARR÷契約企業数で算出)。 2. 2024年9月期の業績見通し 2024年9月期の連結業績は、売上収益が前期比12.0%増の4,000百万円、営業利益が同1676.1%増の401百万円となる見通しだ。前期に計上した減損損失114百万円の影響を除いた実質増益率は191.6%増となる。当期は営業利益率10%を最優先目標として掲げている。経営資源を4つのクロステック(セールステック、マーテック、ディープテック、タレントテック)に絞り込み、グループSaaSのARRを積み上げていくことで2ケタ増収を実現していくほか、人的資本の適正配置による生産性向上と開発費等のコストコントロールを実施することで目標を達成していく考えだ。 3. 成長戦略と株主還元方針 今後の成長戦略として、主力サービスとなる「Knowledge Suite」はAI技術を活用した新機能を段階的に実装しながらARRの積み上げを図り、またマーテックやタレントテックなど新規事業の成長加速、並びにクロステック領域における新たなM&Aを推進することで成長スピードを加速していく戦略である。従来は売上規模の拡大を優先して積極投資を進めてきたが、今後は営業利益率10%超を目標として投下資本の効率性にも配慮した投資を実行していく方針だ。M&AについてもROIなど一定のルールを定めて事前評価を適切に行い、候補案件を絞り込んでいく。なお、株主還元方針として配当性向20%を基本に配当を実施することを発表した。2024年9月期は1株当たり10.96円(配当性向20.0%)の配当を予定しているが、配当性向が20%を下回る状況になれば増配も期待される。今回配当を開始する方針を打ち出したのは、会社側の2024年9月期業績目標達成の自信の表れとも言える。収益性重視の経営方針に切り替え、利益成長を実現していくとともに株主還元を実施することで、現在過少評価されている企業価値の向上を目指していく。 ■Key Points ・セールステック、マーテック、タレントテック、ディープテックの4つの領域で事業展開するSaaS企業 ・2023年9月期は収益力強化に向けた事業再構築を推進したことで減益となるも、実質的な営業利益は増益に ・2024年9月期は営業利益率10%を必達目標として増収増益を見込む ・2024年9月期より配当性向20%を目安に配当を実施することを決定 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《SO》
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クラウド型営業支援ツール「Knowledge Suite」、BtoB営業リスト作成サービス「Papattoクラウド」などを手掛けるDX事業、BPO事業を展開。中堅・中小企業向けSaaSシェアの拡大に注力。 記:2024/08/26