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ワコム Research Memo(6):中期経営方針「Wacom Chapter 3」アップデート改編プランを公表予定
2023/12/4 12:36
FISCO
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*12:36JST ワコム Research Memo(6):中期経営方針「Wacom Chapter 3」アップデート改編プランを公表予定 ■中期経営方針「Wacom Chapter 3」アップデートの改編 1. 基本的な方向性とこれまでの経緯 ワコム<
6727
>は、4ヶ年の中期経営方針「Wacom Chapter 3」(2022年3月期~2025年3月期)に沿った取り組みを推進してきた。「ライフロング・インク」のビジョン※1を継承し、改めて「5つの戦略軸」を設定する。そして、実行に当たって「6つの主要技術開発軸」を定め、具体的な価値提供と持続的な成長につなげる方針である※2。特に既存技術と親和性の高いAI、XR、セキュリティの3分野を選択し、新コア技術と新しいビジネスモデルで新しい価値提供を実現していくところが戦略の目玉となっている。また、コーポレート・ガバナンス改革等を通じた経営の質の向上、同社独自のアプローチによる社会・コミュニティへの関わりにも取り組む方針であり、これらの基本的な方向性(ストーリーライン)に見直しはない。 ※1 「お客様と社会に対して、同社の技術に基づく『人間にとって意味のある体験』を長期の時間軸で、ご提供し続けていきます」というもの。 ※2 「5つの戦略軸」(テクノロジー・リーダーシップ、コミュニティ・エンゲージメント、新しいコア技術/新しい価値創造、持続可能な社会へ貢献する技術開発、意味深い成長)や、「6つの主要技術開発軸」(ペンの技術、ペンと紙の技術、デジタルインク技術、AIとデジタルインク技術、XR描画技術、セキュリティ認証技術)を含む、「Wacom Chapter 3」(アップデートプラン)の全体像に関する解説については、今回は説明を省く。 ただ、「Wacom Chapter 3」の4年目(2025年3月期)を迎えるにあたって、足元の経済環境の悪化に伴う急激な消費者センチメントの低下などにより、「ブランド製品事業」(中低価格帯モデル)が想定以上に落ち込んだことに加え、商品ポートフォリオや販路マネジメントの強化など同社自身の体制にも改善すべき余地があるとの認識に立ち、今後2年間(2024年3月期~2025年3月期)を次の「Wacom Chapter 4」における事業成長につなげるための「事業構造変革期間」と位置付け、粗利改善や成長基盤の構築に注力する方針(アップデートプラン)を打ち立てた(2023年5月公表)。 さらにアップデートプランの公表から6ヶ月が経過した時点で、「ブランド製品事業」についてはもう一段の追加構造改革が必要であると判断し、具体的な改編プランの公表に向けたスケジュールを発表した。 2. 「Wacom Chapter 3」アップデートの改編について (1) 改編の背景 1) コロナ禍の期間(2021年3月期~2022年3月期)に発生した「需要先食い」の解消が見込みよりも遅れていること、2) 特定地域(中国など)では、全体市況として消費者による買い控えやペンタブレット・ディスプレイ製品カテゴリーへの購買優先度低下傾向が依然として継続していること、3) ペンタブレット製品のエントリーゾーンにおいては、ペンタブレット製品以外の選択肢が多様化しており、他カテゴリーへ需要が若干シフトする傾向が発生していること(ただし、ペンタブレット・ディスプレイ製品カテゴリー市場内での同社ポジションには大きな変化は見られない)、といった3つの環境認識が改編に至った背景である。 (2) 目標と改編アクションの再設定 上記の環境変化を見極めながら、「ブランド製品事業」の収益性改善のシナリオを再設定したうえで、アップデートプランで設定した3つの取り組みを更に深掘りし、商品ラインナップの構成、販路マネジマントや事業運営組織の体制を最適化する観点から追加構造改革を実施する。また、改革実施に関する運営体制の改善と強化により構造改革を加速し、「Wacom Chapter 4」への移行を確実にする計画である。 (3) 具体的な改編プランとスケジュール 2024年1月を目途に運営体制及び追加構造改革プランの内容及び進捗を報告した後、2024年5月を目途として、改編の効果を反映した2025年3月期の具体的な経営計画及び「Wacom Chapter 4」の見通しをアップデートする予定となっている。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫) 《SI》
関連銘柄 1件
6727 東証プライム
ワコム
709
11/22 15:30
+18(%)
時価総額 103,514百万円
ペン・センサーシステムの提供等を行うテクノロジーソリューション事業が主力。ディスプレイ製品、ペンタブレット製品なども。高いブランド力が強み。ブランド製品事業では商品ポートフォリオの刷新など構造改革図る。 記:2024/10/06
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