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ムサシ Research Memo(4):2023年3月期は前期比50.0%の営業増益(1)

2023/6/28 12:44 FISCO
*12:44JST ムサシ Research Memo(4):2023年3月期は前期比50.0%の営業増益(1) ■業績動向 1. 2023年3月期の業績概要 (1) 損益状況 ムサシ<7521>の2023年3月期の業績は、売上高37,072百万円(前期比2.4%増)、営業利益2,619百万円(同50.0%増)、経常利益2,705百万円(同46.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,762百万円(同79.5%増)となった。 主力の選挙システム機材では、2022年夏に参議院選挙があったことから売上・利益は高水準を維持したが、その前年に衆議院選挙があったことから前期比では減収減益となった。一方で、注力しているメディアコンバート事業が堅調に推移したこと、高採算のレーザー加工機や特殊プリンターの販売が好調に推移したことから、情報・印刷・産業システム機材セグメントの採算が大幅に改善して、全体の利益を押し上げた。紙・紙加工品セグメントも、価格改定効果などにより利益を計上した。 自社製品である選挙システム機材の売上高が高水準であったことに加え、高採算のレーザー加工機や特殊プリンターの販売が好調に推移したことから、売上総利益率は25.5%となり前期比で1.3ポイント改善した。販管費は、コロナ禍からの反動で増加した科目もあったが、経費削減に努めた結果、同2.8%減にとどまった。この結果、営業利益は大幅増益となった。設備投資額は225百万円(前期772百万円)、減価償却費411百万円(同421百万円)であった。 (2) 財務状況 2023年3月期末の財務状況は、流動資産は前期末比292百万円増加し32,751百万円となった。主に現金及び預金の増加1,190百万円、受取手形及び売掛金の減少709百万円による。固定資産は同119百万円増加し11,141百万円となったが、主に減価償却による有形固定資産の減少137百万円、無形固定資産の減少70百万円、株価上昇の影響等による投資その他資産の増加327百万円による。その結果、資産合計は43,893百万円(同412百万円増)となった。 負債合計は15,194百万円(前期末比1,263百万円減)となったが、主に流動負債の電子記録を含めた仕入債務の減少853百万円、未払法人税等の減少226百万円、固定負債の繰延税金負債の増加188百万円等による。また、純資産合計は28,698百万円(同1,673百万円増)となったが、主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加1,455百万円等による。この結果、2023年3月期末の自己資本比率は65.4%(前期末62.2%)となった。また期末のネットキャッシュ(=現金及び預金−有利子負債)は17,160百万円と売上規模に比べて潤沢である。 (3) キャッシュ・フローの状況 2023年3月期の営業活動によるキャッシュ・フローは1,590百万円の収入であったが、主な収入は税金等調整前当期純利益の計上2,690百万円、減価償却費411百万円、売上債権の減少709百万円などで、主な支出は、製品保証引当金の減少108百万円、仕入債務の減少853百万円、未払金の減少117百万円などによる。投資活動によるキャッシュ・フローは10百万円の支出であったが、主に有形固定資産の取得による支出230百万円、投資有価証券の売却による収入127百万円などであった。財務活動によるキャッシュ・フローは390百万円の支出であったが、主な支出は、配当金の支払額306百万円による。 以上から2023年3月期の現金及び現金同等物は前期末比1,190百万円増加し、期末残高は19,686百万円となった。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇) 《YI》
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情報・印刷・産業システム機材が主力。1946年創業。金融汎用・選挙システム機材、紙・紙加工品等も。選挙システム機材で国内トップシェア。業務用ろ過フィルターは販売順調。デジタル非破壊検査機器の販売等に注力。 記:2024/09/02