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品川リフラ Research Memo(5):2022年に新たな海外拠点作りの動きが見られた

2023/6/27 12:35 FISCO
*12:35JST 品川リフラ Research Memo(5):2022年に新たな海外拠点作りの動きが見られた ■事業概要 (3) 新たな海外拠点 a) 韓国に販売子会社を新設 2022年4月に、韓国の慶尚北道浦項市に100%所有の販売子会社Shinagawa Refractories Korea Corporation (SRK)を新設した。営業対象は、韓国国内の鉄鋼・重工メーカー等になる。新子会社の所在地は、世界6位で韓国最大の鉄鋼メーカーであるPOSCOや現代製鐵、東国製鋼等の製鉄所に近接する。2社購買の推進など顧客の購買姿勢に変化が見られたため、顧客密着型の営業を展開する。品川リフラクトリーズ<5351>が得意とする高炉用耐火物(出銑口閉塞材)及び連続鋳造用高付加価値耐火物の拡販に注力する。 b) 仏サンゴバン社からの事業買収 2022年12月に、仏サンゴバン社からブラジルにおける耐火物事業及び米国における耐摩耗性セラミックス事業を譲受した。同社とサンゴバン社は、これまで30年にわたり良好な協力関係を築いてきた。1991年よりサンゴバンブラジルに鉄鋼用耐火物の製造技術ライセンス提供を行い、近年ではサンゴバンブラジルが販売店として、南米で鉄鋼、セメントなどの市場向けに同社製品の販売を行っている。また、2019 年にはサンゴバン社の子会社である Grindwell Norton Ltd.との共同出資により、SG Shinagawa Refractories India Pvt. Ltd.をインドに設立した。これらを背景として、本事業買収の合意へと至った。 今回買収した事業は、ブラジルにおける鉄鋼、鋳造、非鉄金属、石油化学、セメント等向け耐火物の製造・販売と米国の鉱業・鉱物処理、鉄鋼、アスファルト、エネルギー等向け耐摩耗性セラミックスの製造・販売になる。2021年の売上高規模は、ブラジル事業が約99億円、米国事業が約12億円であった。買収には、約100億円を要した。本事業買収により同社グループは、成長著しいブラジル耐火物市場においてリーディング・ポジションを確立できる。また、耐摩耗性セラミックスに関する米国拠点を入手したことにより、同社グループで技術的親和性が認められるファインセラミックス事業において、米国市場へのアクセスを得られる。今後、ブラジル事業・米国事業は、同社グループのさらなる成長のための強力なプラットフォームとなり、事業の成長やシナジーはもとより収益のさらなる多様性と柔軟性をもたらすものと考える。 同社グループは、グループ子会社の新設やM&Aによりインド・太平洋圏の主要市場すべてに生産拠点を確保した。海外事業の強化・拡大を成長戦略の柱としていることから、今後もM&Aを含めた投資機会を探り、条件次第では躊躇なく投資を実行する考えでいる。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健) 《AS》
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大手耐火物メーカー。1875年創業。鉄鋼業界向けに強み。JFEスチールの持分法適用会社。東京駅外壁の赤レンガなどで納入実績。セラミックス事業等も。海外事業の拡大等に注力。27.3期売上1800億円目指す。 記:2024/06/15