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精工技研 Research Memo(3):基盤技術を応用し、「情報通信」「自動車」「医療・バイオ」市場へ供給

2023/6/21 12:23 FISCO
*12:23JST 精工技研 Research Memo(3):基盤技術を応用し、「情報通信」「自動車」「医療・バイオ」市場へ供給 ■事業概要 精工技研<6834>は、精機関連事業、光製品関連事業の2つのセグメントで事業展開している。精機関連事業は、精密成形及び精密加工技術を中心に、自動車用部品、電子部品等の精密成形品や各種精密金型、精密金属部品などの製造・販売を行う。光製品関連事業は、光通信用設備に用いる光部品や光部品製造機器、光部品形状測定装置、無給電光伝送装置、光電界センサ、高耐熱レンズなどの製造・販売を行う。 1. 精機関連事業 精機関連事業は同社のルーツとなる事業で、創業以来培ってきた精密金属加工技術や精密成形技術をベースに、1)自動車やスマートフォン部品、細胞培養容器やマイクロ流路チップなどの成形品、2)成形品の効率的な量産を可能とする射出成形用金型、3)精密な金属加工部品を顧客に提供している。 (1) 成形品 成形品は自動車向けが主力である。不二電子工業がセンサ関連(ブレーキ、燃料噴射、温度、照度など)のインサート成形品を、主にデンソー<6902>向けに供給している。さらに不二電子工業では、電気自動車のカーエアコンに使用されるコンプレッサー用部品や、中国・韓国系スマートフォンなどに使用される金属プレス部品も製造している。このほか同社では、光ディスク成形用金型の開発で培った射出圧縮金型技術を医療・バイオ分野へ展開している。たとえば、試薬と血液・DNAなどの体液サンプルとの混合・分離・反応により新薬・新液の開発や生化学分析を行う機器に使用される「マイクロ流路チップ」、リキッドバイオプシー※に対応した成形品「マイクロアレイチップ」「細胞培養容器」などを手掛けている。さらに、薄肉成形技術を生かし複雑形状の特殊電光板の量産を可能にした「ライトガイド」、微細転写技術を生かし微細構造を有する「導光板」や「インフォメーションディスプレイ」など、自動車関連市場に向けた製品も生産している。 ※血液・唾液・尿などのサンプルに含まれる白血球・赤血球・腫瘍細胞などを解析し発病する可能性を早期発見に生かした技術。 (2) 精密金型 精密金型では、精密成形品を生み出す金型について、設計から素材加工、焼き入れ、研磨加工、組み立てまでの一貫製造体制を構築している。「低型温成形技術※1」「薄肉成形技術※2」「微細転写技術※3」といった特殊な金型技術を活用し、精密成形品の量産に欠かせないマザーツールを製作する。光ディスク成形用金型においては、転写性・反り抑制等の高い成形品質に加え、金型の再現性・耐久性・成形サイクルの短縮化において競合他社との優位性を確立し、CD-R、DVDなどの成形用金型で世界トップクラスのシェアを有する。 ※1 低圧かつ低温で成形し、熱による変形や変質を最小限に抑えたプラスチック成形技術の1つ。 ※2 薄い厚みの部品を成形するプラスチック成形技術の1つで、軽量化やコスト削減など環境に配慮した製品開発ができる。 ※3 シリコンウエハのような素材に作った微細なパターンを別の基板や材料に転写する技術で、半導体製造や光学デバイスの製造に用いられる。 (3) 精密金属加工部品 同社の基盤技術である精密金属加工技術を活用した精度の高い金属部品を、顧客が要求する寸法どおりに加工し供給している。金属部品の用途は、自動車の内燃機関や樹脂成形品の金型パーツなど幅広い。金属部品の精密加工品質を高いレベルで維持・管理するためにクリーンルームなどの環境を整備している。温度管理を徹底した精密測定室には、世界最高水準の3次元測定器を備え、顧客の品質信頼性を確保している。 2. 光製品関連事業 光製品関連事業では、精密加工で培ってきた高度な研磨技術を生かし、光通信用部品を提供している。1)インターネット環境を支える光通信網、ビッグデータを保管するデータセンターに使用される光ファイバ加工関連製品や光コネクタなどの光通信用部品、2)これらの部品を製造する機器・装置、電界計測用のセンサなどを製造・販売している。そのほかに、培ってきた光学技術を応用し、3)撮像や照明・センサにも応用できる極小の樹脂レンズを提供している。 (1) 光通信用部品 同社が製造する光通信用部品は、通信システム会社が構築する光通信ネットワークのあらゆる場所で用いられる。光ファイバ同士を接続する際に使用されるすべてのコネクタタイプに対応可能な「フェルール」「アダプタ」をはじめ、コヒーレント光通信(動画配信など光通信網を流通する情報量の増加に対応する次世代の高速・大容量光伝送に有効)に用いる「定偏波PMコネクタ」や、異なる機器や要素間で信号や電力を接続するための「ジャンパ線」、光の強さを適切なレベルに減少させる「光減衰器」などがある。 (2) 機器・装置 光通信用部品を製造するために生産ラインで必要とされる研磨・清掃・検査の機器や装置をプラットフォームとして提供し、顧客の省人化・自動化に貢献している。機器・装置は「光コネクタ研磨機」「光部品形状測定装置」「光部品検査装置」などがある。光電界センサやノイズ計測用光センサは、レーダ―センサや無線通信機器など多様化する電波を正確に測定するもので、主に研究や製品開発、各種電磁トラブルの原因調査や対策に使用される。 (3) 超小型レンズ 光通信用部品や機器装置以外にも、樹脂製のレンズを提供している。主に情報通信や医療機器向けに極薄・超小型・高耐熱レンズ、レンズユニットを提供している。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 中山博詞) 《SI》
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6834 東証スタンダード
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時価総額 41,770百万円
精密成形品や各種精密金型等の製造・販売を行う精機関連事業、光コネクタや光部品製造機器等の製造・販売を行う光製品関連事業を展開。千葉県松戸市に本社。新製品・新技術開発の加速、商談数の増加などに注力。 記:2024/10/10
6902 東証プライム
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時価総額 7,146,661百万円
トヨタ系自動車部品メーカー。1949年にトヨタから分離独立。サーマルシステム、パワトレインシステム等を手掛ける。インバータで世界トップシェア。FA関連等の非車載事業も。電動化製品、安心・安全製品を拡販。 記:2024/10/07