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イード Research Memo(1):2026年6月期売上100億円達成に向け、自動車及び金融領域でM&Aを実施

2023/3/22 15:31 FISCO
*15:31JST イード Research Memo(1):2026年6月期売上100億円達成に向け、自動車及び金融領域でM&Aを実施 ■要約 イード<6038>は、Webメディア・コンテンツの運営を行うクリエイタープラットフォーム事業(以下、CP事業)と、リサーチ及びECソリューションを提供するクリエイターソリューション事業(同、CS事業)を展開している。売上高の9割弱を占めるCP事業には、インターネット広告やデータ・コンテンツ提供(EC物販含む)、メディア・システムのほか、出版ビジネス等も含まれる。運営するWebメディア数は自動車、IT、エンターテインメント、暮らしなど合計21ジャンル76サイト(2022年12月末時点)と多岐にわたっており、特定メディアに依存しない「メディアポートフォリオ戦略」と、ネット広告収入のみに依存しない収益の多角化「360度ビジネス」を推進している。 1. 2023年6月期第2四半期業績の概要 2023年6月期第2四半期(2022年7月~12月)の連結業績は、売上高で前年同期比6.7%増の2,896百万円、営業利益で同15.5%減の300百万円となった。売上高はCP事業セグメントのうち「データ・コンテンツ提供」「メディア・システム」がM&A効果もあって好調に推移し、半期ベースで過去最高を更新した。利益面では、M&Aアドバイザリー費用34百万円の計上やのれん償却額23百万円に加えて、前年同期に好調だったCS事業の減収が減益要因となった。ただ、過去4年平均成長率で見ると12%増と成長トレンドを維持している。当第2四半期累計でのM&A実績としては、ビジネスパーソン向けメディア「決算が読めるようになるノート」など4つのサイトを事業譲受したほか、2022年11月に自動車関連事業を行うエフ・アイ・ティー・パシフィック(株)(以下、FITパシフィック)※の株式を取得し連結子会社化した。 ※車両衝突実験関連事業、ケーブル&ファシリティマネジメント事業等を展開しており、2022年3月期は売上高686百万円、営業利益58百万円を計上した。今回、70.7%の株式を473百万円で取得し、2024年6月期までに残りの株式も段階的に追加取得する予定となっている。 2. 2023年6月期の業績見通し 2023年6月期の業績は、売上高で前期比7.6%増の6,000百万円、営業利益で同14.4%増の730百万円と期初計画を据え置いた。第2四半期までの進捗率は売上高で48.3%、営業利益で41.1%と利益面での進捗がやや遅れぎみとなっている。2023年以降は企業の景況観が悪化傾向にあり、ネット広告収入は横ばい水準が続く可能性がある。しかし、メディアの有料会員サービスやニュースメディアを通じたアフィリエイトコマースなど規模は小さいながらも順調に成長しているサービスがあるほか、2021年に子会社化したSAVAWAY(株)のEC支援事業も顧客数の増加により売上が伸び始めている。下期はFITパシフィックも収益貢献する見通しとなっており、通期計画の達成を目指す方針に変わりはない。 3. 中期目標 同社は中期業績目標として、2026年6月期に売上高100億円、EBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額)で12億円を目指す方針を打ち出している(2021年8月発表値)。5年間の年平均成長率は、売上高で13%、EBITDAで17%となり、2021年6月期からそれぞれ2倍の水準となる。インターネットの進化とともに誰もがメディアを作り、ビジネスを創出できる世界(クリエイターエコノミー)が広がるものと同社では見ており、こうしたインターネットメディア市場において、M&Aの継続と収益の多様化に取り組むことで様々な需要を取り込み、成長を加速する戦略だ。主力となるCP事業を中心に売上高の7~8割を既存事業の成長で達成し、残りを今後のM&Aまたは新規事業開発で創出していくことにしている。成長分野として特に注力するのはEVや自動運転などの普及により新規サービスの創出が見込まれる自動車分野のほか、教育、金融、EC分野が挙げられ、新規領域となるWeb3関連の取り組みも進めていく。 4. 株主還元策 同社は2023年6月期より株主配当を実施することを発表した。従来は成長投資に資金を振り向けるため無配を続けてきたが、収益基盤が安定し内部留保も充実してきたことから、成長投資と併せて株主への利益還元として安定的かつ継続的な配当を実施する方針を定めた。連結株主資本配当率(DOE)で1.5%を目安にし、2023年6月期は1株当たり12.0円の配当を予定している。 ■Key Points ・2023年6月期第2四半期業績はM&A関連費用の計上等により減益となるも売上高は過去最高を更新 ・2023年6月期業績は期初計画を据え置き、当期純利益を含めて過去最高業績の更新を目指す ・2026年6月期の売上高100億円、EBITDA12億円達成に向け、M&Aも活用しながら事業領域の拡大と強化を進める ・2023年6月期より連結株主資本配当率1.5%を目安に配当を開始、自社株買いも発表 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《YI》
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時価総額 3,855百万円
自社開発プラットフォーム利用のサイトを複数運営。調査サービスやECシステムも。24.6期上期は好採算のネット広告が足踏み。だが前期買収会社の貢献もあって広告以外の拡大続く。通期では増収増益・増配を見込む。 記:2024/04/15