マーケット
4/26 15:15
37,934.76
+306.28
38,085.80
-375.12
暗号資産
FISCO BTC Index
4/27 5:22:43
10,096,838
フィスコポイント
保有フィスコポイント数
  
今月フィスコポイント数
  

サイオス Research Memo(1):SaaS事業への開発・マーケティング投資を積み増し、成長基盤の構築に取り組む

2022/8/29 15:01 FISCO
*15:01JST サイオス Research Memo(1):SaaS事業への開発・マーケティング投資を積み増し、成長基盤の構築に取り組む ■要約 サイオス<3744>は、Linuxに代表されるオープンソースソフトウェア(以下、OSS)※1の開発と利用を軸に、OS、サーバー、アプリケーション、クラウドコンピューティングに関わるソフトウェア製品とサービスの提供を行うIT企業である。主力製品はシステム障害時のシステムダウンを回避するソフトウェア「LifeKeeper」※2や、MFP(複合機)向けソフトウェア※3製品、「Gluegentシリーズ」※4などがある。 ※1 ソフトウェアの設計図にあたるソースコードを無償で公開し、使用・改良・再配布ができるソフトウェア。 ※2 稼働中のサーバーとは別に同じ環境の予備サーバーを待機させ、万が一障害が発生した際には自動的に予備サーバーに業務を引き継がせる役割を担うソフトウェア。 ※3 「Quickスキャン」「Speedoc」等のMFP上で利用できる文書管理ソフトウェア。なお、MFPとはプリンタ、スキャナー、コピー、ファックス等複数の機能を搭載した機器(複合機)を指す。 ※4 IDの管理をクラウドで行うサービス「Gluegent Gate」をはじめ、クラウド型ワークフローの「Gluegent Flow」、Google Calendarにチームメンバーの予定管理機能等を付加した「Gluegent Appsグループスケジューラ」等、企業におけるクラウドを利用した業務効率化等を支援するサービス。 1. 2022年12月期第2四半期累計業績の概要 2022年12月期第2四半期累計の連結業績は、売上高で前年同期比10.2%減の7,256百万円、営業損失で225百万円(前年同期は295百万円の利益)となった。売上高については、半導体不足に起因したサーバー等のハードウェア製品の調達難が続くなかで、顧客企業でシステム投資が先送りされ、Red Hat, Inc.関連商品※や「LifeKeeper」、金融機関向け経営支援システム販売等が振るわず、減収要因となった。利益面では、減収に伴う利益減に加えて人件費の増加やSaaS事業における新製品・サービスへの投資増加が減益要因となった。新製品としては、Med Tech領域で精神科病院向け電子カルテサービス「INDIGO NOTE(インディゴノート)」をリリースしたほか、HR Tech領域で従業員エンゲージメント(会社と従業員の間の信頼関係)を定量化できる「OurEngage(アワエンゲージ)」の提供を同年6月より開始した。 ※オープンソースソフトウェア&サービス・プロバイダーの大手であるRed Hat, Inc.が開発するオープンソースの製品。 2. 2022年12月期業績の見通し 2022年12月期の連結業績見通しは、売上高で前期比4.6%減の15,000百万円、営業損失で550百万円(前期は358百万円の利益)と期初計画(売上高16,000百万円、営業利益100百万円)を下方修正した。売上高については、半導体不足の影響が少なくとも2022年末まで続くことを前提に関連製品の販売計画を見直した。また、利益面では減収要因に加えて、SaaS事業の育成に向けて開発投資やマーケティング投資を積み増すことも修正要因となっている。下期はオフィスの一部閉鎖などの一時費用も計上する予定となっている。 3. 今後の成長戦略 同社は成長戦略として、ストック型ビジネスモデルで持続的な成長が期待できるSaaS事業の育成に注力する方針を打ち出している。売上が順調に拡大中の「Gluegentシリーズ」は、デジタルマーケティングによるリード(見込み顧客)獲得と顧客ニーズにマッチした新製品の開発に注力していく。また「INDIGO NOTE」については、本格的な営業活動は2023年以降になると思われるが、効率的に拡販を進めていく方針だ。このほか、「OurEngage」については、デジタルマーケティングや販路拡大のための代理店戦略の強化、並びにユーザビリティ向上のための追加機能の開発を推進していく。 ■Key Points ・半導体不足の影響による売上減少やSaaS事業への先行投資により、2022年12月期第2四半期累計業績は減収、営業損失に ・2022年12月期はSaaS事業への追加投資を実施し、2023年12月期以降の収益回復を目指す ・「Gluegentシリーズ」に加えてMed Tech、HR Tech領域の新サービスを育成 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《YM》
関連銘柄 1件
3744 東証スタンダード
612
4/26 15:00
+11(%)
時価総額 5,431百万円
オープンソースソフトウェアに強み。アプリやクラウド製品の開発も。生成AIを利用した事業を強化へ。24.12期はシステム障害監視ソフトの伸長を想定。販管費効率化も利益に効く見込み。黒字復帰・配当復元を計画。 記:2024/02/14