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クリアル Research Memo(6):22年3月期は当初予想を上回る業績で着地。重要KPIも高成長、高水準を継続

2022/7/27 15:16 FISCO
*15:16JST クリアル Research Memo(6):22年3月期は当初予想を上回る業績で着地。重要KPIも高成長、高水準を継続 ■業績動向 1. 2022年3月期の業績概要 クリアル<2998>の2022年3月期連結業績は、売上高10,581百万円(前期比48.2%増)、売上総利益1,554百万円(同33.4%増)、営業利益313百万円(同70.6%増)、経常利益256百万円(同142.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益172百万円(同243.2%増)と、大幅な増収・増益となった。 なかでも「CREAL」は、2022年3期において、レジデンスでは三菱地所<8802>グループの賃貸マンション「Hmlet」、ホテルでは楽天LIFULL STAY(株)、保育園では(株)グローバルキッズと各分野で実績のある企業と連携して組成したファンド等、多くの魅力的なファンドをオンラインで提供することで登録会員数及びGMVの拡大を図った結果、売上高が前期比173.4%増(約2.7倍)となり、著しい成長を実現している。 「CREAL Partners」では、区分レジデンスの販売本数を伸ばし、付随する賃貸管理物件数の増加につなげることで、前期比21.2%増の売上高となり、高成長を持続している。 一方、「CREAL Pro」は前期比で減収となっているが、これは、DXの介在余地が大きく、同社シェア拡大余地の大きい「CREAL」ビジネスの成長を優先したことが主な要因である。「CREAL Pro」では、今後の成長に向けて、高成長ポテンシャルを有する「CREAL」とのシナジーを追求していく方針で、「CREAL」で組成した1棟レジデンスファンドの対象不動産を中心とするポートフォリオの海外機関投資家への一括バルク売却を実施する。さらに当該物件管理について「CREAL Pro」としてアセットマネジメント業務を受託する等、事業間バリューチェーン創出施策を積極的に推進している。 2. 主要KPIの動向 「CREAL」の売上総利益はGMV×Take Rateから成り、「CREAL Partners」については売上高×利益率で売上総利益が算出される。また「CREAL Pro」はフィービジネス主体であり、売上の大部分が売上総利益となっており、主力の「CREAL」のGMVの成長が同社の利益成長に大きく貢献する構造となっている。このため同社では、GMV、会員数、リピート投資率、売上総利益等をKPIとして重要視しており、なかでもGMVと会員数を特に重視している。 KPIとして同社が特に重要視としているGMVは、2022年3月期71.2億円と前期比78.9%増と大きく成長している。GMVを構成する重要な要素である会員数も同期末会員数28,649人と前期末比39.8%増と大きく増加して、高成長を継続している。 また、GMVに関する重要指標の1つである「CREAL」における投資家のリピート投資率※は、2022年3期末で91.4%と高水準で安定的に推移している。100%にならないのは、新規会員による投資も加わるためで、既存の投資家による投資が全体に占める割合は非常に高水準にあると言えよう。 ※当該四半期において、GMVのうち過去1年間において投資実績がある登録会員の投資金額が当該四半期のGMVに占める割合。 このことにより、「CREAL」は、ファンド運営終了後も償還された金額と同水準、もしくはそれ以上の金額を新ファンドへ再投資するリピート率の高いユーザー層の獲得に成功し、SaaSに近い安定積み上げ型モデルの収益構造をも有していることが分かる。今後のGMV及び累積投資家数の高成長と相まって、再投資のループが大きく拡大していくことが予想されよう。弊社では、「CREAL」が安定性をも内包した、さらに高い成長ポテンシャルを有する事業となっていくことが期待されると見ている。 3. 財務状況と経営指標 2022年3月期の決算は、同社の上場(2022年4月28日)以前に行われたものであるため、IPOによる資金調達(調達金額620百万円)が反映されているものではないが、以下のような状況となっている。 2022年3月期末の連結総資産は10,926百万円となり、販売用不動産の増加2,997百万円、現金及び預金の減少578百万円を主な要因として、前期末比1,879百万円増加している。 負債合計は9,880百万円となっており、前期末比1,705百万円増加しているが、これは主に、「CREAL」でのファンド運用開始による匿名組合出資預り金の増加3,543百万円、「CREAL」でのファンド運用開始によるクラウドファンディング預り金の減少820百万円、短期借入金の減少 251百万円、長期借入金の減少155百万円、償還による社債の減少583百万円によるものである。 純資産合計は1,045百万円となり、前期末比173百万円増となっているが、これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上172百万円によるものである。 同社のバランスシートの特徴は、負債の部に匿名組合出資預り金7,528百万円が計上され、それとバランスして資産の部にクラウドファンディングに関連する販売用不動産7,469百万円が計上されており、連結総資産10,926百万円のうち、70%以上をクラウドファンディング関連の勘定が占めている点にある。 匿名組合出資預り金は、匿名組合「出資」であるため、法的に返済義務を負う性質のものではないが、会計上、バランスシートには形式的に負債として計上されている。このことから、実質的な自己資本比率は見かけに比べて高い状態にあるものと考えられる。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 中村昌雄) 《ST》
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