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ギグワークス Research Memo(8):通販会社のグループ化で、既存事業との4つのシナジーを想定

2022/7/22 15:28 FISCO
*15:28JST ギグワークス Research Memo(8):通販会社のグループ化で、既存事業との4つのシナジーを想定 ■成長戦略・トピック 1. 通販会社2社をM&Aで取得 ギグワークス<2375>は、2022年7月に、悠遊生活と日本直販の全株式を取得し、子会社及び孫会社とした。悠遊生活は、(株)イメンス傘下で、主にシニア世代向け各種商品の通信販売や卸売事業を行っていた。自社ブランドのショッピングカタログ「悠遊生活」を中心とした通販事業を展開する一方で、近年はECサイト利用客も増加している。取扱品目は、健康・美容用品、くらし・生活雑貨、レジャー・趣味用品をはじめ、浄水器、カメラ・望遠鏡等の光学機器、時計、電子製品、ファッション、食品等、取り扱いアイテム数は約 2,000に及び、高いリピート率が強みとなっている。 日本直販は日本屈指の通販ブランドで、トランス・コスモスが「日本直販事業部」として、運営していた。日本では誰も通信販売を認知していなかった 1976 年に「日本直販」をスタートし、店舗では販売していない斬新かつユニークな商品を、テレビCMを活用し販売したことで一大ブームを起こした老舗ブランドである。創業開始から40年以上経った今も、通信販売業界の先駆者としての存在感を示し続けている。 スキームとしては、同社が悠遊生活を100%子会社として、悠遊生活が日本直販(トランス・コスモスが会社分割で新設)を100%子会社(同社の孫会社)とする。通販事業を一体として運営し、効率化や顧客体験の向上を図る目的で組織を運営する。具体的には、カタログや広告宣伝、仕入れの共通化等によるコスト削減施策が想定される。また、両社を合わせると500万人を超える顧客を有しておりクロスセルの機会は大きい。 直近の業績は、悠遊生活が売上高で225百万円(3ヶ月分、2022年3月期)、日本直販が4,990 百万円(2022年3月期)であり、両社を合計すると年間約60億円の売上の計上が想定される。 2. 通販会社M&Aによる既存事業とのシナジーの創出 通販会社のグループ化は、単純な規模拡大策ではなく、既存事業と通販事業のシナジーが大きな目的となる。 第1のシナジーとしては、500万人を超える通販両社の顧客に向け、同社グループが得意とするギグワーカーを活用した「駆けつけサービス」や「デリバリーサービス」を通じ、購入商品の設置設定・組み立て・利用方法説明等のサービス、コールセンターサービスなどを提供する予定である。従来の“モノ売り”に“コト売り”を追加することで通販顧客の体験を向上させる狙いがある。 第2のシナジーとしては、「1億総活躍社会」の実現に向け、「GiGWorks Basic」を通じ、両社の顧客であるシニア世代に働く場を提供する等、新たな価値創造を目指す。現状、同社の抱えるギグワーカーは10万人規模であり、500万人の通販顧客は潜在的に大きな働き手の候補となる。 第3のシナジーとしては、仕入れ先の商品を同社グループの既存取引先に紹介・販売する可能性がある。同社はコールセンター事業などを通じて、販売力のある企業とのつながりが深く、M&Aをした2社の商品や調達先の販路や活用方法が広がる可能性がある。 第4のシナジーとしては、最近同社が力を入れている体験型オンライン店舗(自宅に居ながら実店舗にいる感覚で商品の購入が可能なプラットフォーム)で悠遊生活や日本直販の購入機会を広げる狙いがある。2022年2月より、同社は子会社のギグワークスアドバリューを通じて、顧客とコミュニケーションをとることができる体験型オンライン店舗の運営を始めた。従来のECサイトでは、商品画像しか見られないことや、販売員との会話やアドバイスなどを楽しむことができずに購買意欲が削がれることがあるが、この手法ではリアルに近い購入体験ができる。トライアルとして実施したオンライン物産展では、来店客の30%が購入するなど成果を出し始めている。 このように、通販事業と既存事業の間には、多様なシナジーが想定されており、同社の今後の成長における起爆剤になりうると考えられる。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫) 《ST》
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IT人材によるBPOが主力。PC機器導入、工事、運用などの受託・派遣を展開。日本直販などを傘下に収める。システムソリューション事業は堅調。23.10期通期は2桁増収。24.10期は最終黒字転換見通し。 記:2024/01/09