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澁澤倉庫 Research Memo(4):顧客ニーズに応じ様々な物流サービスを提供(1)

2022/7/20 16:04 FISCO
*16:04JST 澁澤倉庫 Research Memo(4):顧客ニーズに応じ様々な物流サービスを提供(1) ■澁澤倉庫<9304>の事業概要 2. 物流事業のサービス 物流事業をサービス別に見ると、倉庫保管サービス、陸上運送サービス、輸出入フォワーディングサービス、海外事業、港湾運送事業、情報システムサービスなどに分けられ、内外問わず顧客ニーズに応じ、様々な物流サービスをトータルで提供している。 (1) 倉庫保管サービス 倉庫保管サービスは、倉庫保管と流通加工に分けられる。倉庫保管では、一般貨物向けの常温倉庫をはじめ可動式ラック倉庫や定温倉庫、危険品倉庫など万全の態勢で最適な保管環境を提供するとともに、顧客の商品特性に応じた多様な荷役機器を有している。また、自社開発した倉庫管理システム(WMS:Warehouse Management System)によるリアルタイムな在庫照会やEDI(電子データ交換)連携などを利用することで、入出庫や保管だけでなく、顧客の効率的な販売戦略をサポートするなど、顧客にとって最適な物流ソリューションを提供することができる。流通加工においては、飲料や日用品は顧客の販促に合わせたセット組み、輸入食品の検品・ラベル貼り・アソート、アパレル製品は検品・検針・タグ付け、化粧品は化粧品製造許可・医薬部外品製造業許可を取得したうえで検品や成分ラベルの作成貼付など、煩雑で労力が必要な作業を顧客に代わって行っており、商品の高付加価値化をサポートしている。このような保管場所における流通加工のワンストップサービスは、顧客にとって輸送費低減や管理の一元化につながるメリットがある。また、流通加工システムを顧客と共同開発しているため、顧客はより有機的なロジスティクス戦略を展開することができる。 (2) 陸上運送サービス 陸上運送サービスでは、東名阪や千葉地区といったドミナントエリアを軸に、全国で輸配送、共同配送、モーダルシフトといったサービスを提供している。同社の陸上運送サービスにおける最大の特徴は、トレーラーや大型車など豊富な車両と全国ネットの営業網を生かした大量ラウンド運行※による「幹線輸送」、自社開発の自動配車・輸配送システムなどによる「地域内の地場配送」にある。さらに、特殊車を使用したバラ貨物輸送など多種多様な要請に応じることができる。これまで蓄積してきた豊富な経験・ノウハウを生かし、あらゆるニーズに対応する輸送方法と輸送ネットワークを構築している。 ※ラウンド運行:複数の輸送ルートを組み合わせて空車区間を減らし、効率的に輸送する手法。 同社は、運行車両をメーカーごとに手配するという非効率性を解消するため共同配送を行っている。全国各地で共同配送の拠点(TC、DC)を運営、車両の共同使用を進めることで、積載効率向上や車両台数の削減、荷受け作業の効率化によるローコストオペレーションを推進している。また、物流事業においてはCO2排出削減、乗務員の労働環境改善、激甚災害発生時のBCPといった観点からモーダルシフトへの注目度が高まっている。同社はグループ内にフェリー輸送を事業の柱とする日正運輸(株)、鉄道輸送を柱とする大宮通運(株)を保有しており、グループの機能としてモーダルシフトを顧客に提供できる体制を整えている。このことは大きな強みとなっている。 (3) 輸出入フォワーディングサービス 輸出入フォワーディングサービスとは、通関・輸出入海貨業務、貿易代行、国際輸送、国際一貫輸送などのことである。通関・輸出入海貨業務では、AEO(Authorized Economic Operator)認定通関業者として、熟練したスタッフやベテラン通関士を全国の主要な港や空港に配置し、日用品・アパレル・化学品・食料品・機械類など様々な商品の通関を行っている。また、プラント輸出に加え自由貿易協定やその他法令、再輸出、免税手続き、戻し税手続きといった専門的なノウハウが必要な通関に関しても、相談から申告手続きまでサポートすることができる。システム面では、自社システムとNACCS(輸出入・港湾関連情報処理システム)との連携のほか、国内外の顧客とオンライン化を進めることで迅速で効率的なサービスを提供している。海上貨物の業務では、輸入貨物については輸出元での貨物の引取りから指定納入先まで、輸出貨物については貨物の引き取りから梱包、海外引き渡し場所での据え付けまで、様々なサービスを一括して行える体制を整えている。なお、商品の輸出入には、受発注業務やインボイス、パッキングリストなどの書類の作成、現地取引先とのスケジュール調整、官庁手続き、銀行手続きなど、物の移動以外に煩雑な手続きが伴う。同社は長年にわたる豊富な貿易実務経験により、顧客に代わってこうした手続きを行う貿易代行サービスも提供している。 海上国際輸送では、豊富なベース貨物と実績に基づき複数の船会社や混載会社、協力会社から競争力のある海上運賃を取得し、出荷スケジュールに最適な輸送手段を提案している。B/L(船荷証券)は、同社が発行するHOUSE B/L、もしくは海上運賃の交渉・ブッキングを行うことで船会社が発行するB/L、いずれをも利用することが可能である。また、混載貨物(LCL)サービスとして、横浜から上海・新港・大連・青島・香港向けの輸送サービスを提供している。航空国際輸送では、IATA(国際航空運送協会)の公認代理店として、精密機器から自動車部品、化学品原材料、食品・イベント輸送に至るまで幅広いサービスを提供している。また、(一社)国際フレイトフォワーダーズ協会(JIFFA)の正会員である同社は、中国・香港・ベトナム・フィリピンにある海外現地法人や提携代理店と連携しており、陸・海・空による複数の輸送手段を組み合わせることができる。このため、家電や精密機械、自動車部品などの輸送において、様々な企業に対して納期短縮やコスト低減を提案するなど、効率的で最適なDoor to Doorサービスを提供している。提携代理店は北米、ヨーロッパ、アジア、オセアニア、ブラジル、サウジアラビア、南アフリカなどほぼ全世界をカバーしている。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光) 《EY》
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東京地盤の倉庫準大手。倉庫業務を柱に港運や陸運、国際輸送も。24.3期3Q累計は海上・航空運賃の下落や貨物取扱量の減少が響き足踏み。今年3月、4月に危険物倉庫が相次いで竣工。横浜市の新倉庫も10月竣工へ。 記:2024/04/12