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ランドコンピュ Research Memo(3):半世紀の業歴を持つ独立系システムインテグレータ(2)

2022/7/19 15:03 FISCO
*15:03JST ランドコンピュ Research Memo(3):半世紀の業歴を持つ独立系システムインテグレータ(2) ■会社概要 3. IT系及び業務系資格 (1) 資格保有者数 ランドコンピュータ<3924>の強みは、優秀な技術者集団にある。IT系のみならず、金融、産業・流通、医療など顧客業務の理解を深める業務系資格の取得を積極的に推進している。2022年3月末現在、IT系資格と業務系資格の保有者数は延べ1,910人(内訳はIT系資格保有者数:1,665人、業務系資格保有者数:245人)であり、1人当たりの平均資格保有数は3.45となっている。なお、インフリーでは、SAP認定コンサルタントなどのSAP認定資格を延べ59人が取得している。 業務系資格取得を積極的に推進することにより、同社のエンジニアが顧客と同じ視点からシステムソリューション・サービスを提供できるため、結果として顧客満足度の向上、強固な信頼関係構築の原動力となっている。 (2) 新入社員教育 同社は、新入社員教育にも力を入れている。入社前研修として基礎情報処理試験対策のe-ラーニングを受講するほか、入社後3ヶ月で社会人導入研修と基礎技術教育を実施する。この新入社員研修期間中には、Oracle<ORCL>のデータベースやJavaプログラミングに関するベンダ資格にチャレンジさせている。2021年春に入社した新卒25名の新入社員研修は、コロナ禍の影響で2ヶ月間のオンライン在宅学習と集合研修の組み合わせとなったにもかかわらず、前年に引き続き全員が所定のベンダ試験に合格した。また、入社後3ヶ月の新入社員研修後は配属先でのOJT教育に移行し、先輩社員がトレーナーとなりサポートする。なお、新入社員研修にはコア協力会社社員の参加も認めている。 採用にあたっては、文系/理系、学部卒/院卒を問わない。教育制度が充実しているため、「論理的思考能力」と「学ぶ意欲」「IT業界、SEへの熱意」を重視し、制度を積極的に利用して成長したいという向上心のある人物を採用するようにしている。2022年4月には第二新卒を含め29名が入社し、2023年春は30名の新卒採用を予定している。 同社の研修体制は体系化されており、IT系の技術研修、ヒューマンスキル研修、階層別研修、管理職研修、プロジェクトマネジメント研修、品質管理研修、資格取得対策研修、新技術勉強会など多岐にわたる。最近では、AIなどの最先端分野の開発に使用されるプログラミング言語の「Python(パイソン)」の研修や、DX推進本部を中心とした「グラフィカル・ユーザー・インターフェース/GUI」の視覚的な操作を用いることで、極めて短期間でのシステム開発を実現するローコード開発など新デジタル技術を活用したアジャイル開発などにも取り組んでいる。今後はクラウド系の技術習得を強化する方針だ。 4. M&A戦略 同社は、2022年3月期より積極的なM&A戦略を展開しているが、同社が成長事業と位置付けるパッケージベースSIに関連した企業で、グループシナジーが発揮できるポテンシャルであることをM&Aの前提としている。安定成長事業であるシステムインテグレーション・サービスとインフラソリューション・サービスをベースに、成長事業と位置付けるパッケージベースSI・サービスを拡大することで成長を加速していく考えだ。パッケージベースSI・サービスで直ユーザー取引を拡大し、保守などの継続的ビジネスやリピートオーダーを狙う。 (1) インフリー 同社は、2021年4月にインフリーの全株式を取得し子会社化したが、これが同社初のM&Aとなる。2001年8月に設立されたインフリーは、創業時からSAPの統合基幹業務パッケージ「SAP R/3」の導入コンサルティング及びアドオンソフト開発に強みを持つ。「SAP R/3」は、世界の主要企業1万社以上に導入されており、ERP分野で世界最大のシェアを誇る。子会社化前となる2020年7月期業績としては、売上高330百万円、営業利益21百万円、経常利益23百万円、当期純利益17百万円であり、期末資本金は15百万円、純資産は50百万円であった。インフリーが開発した教育ツールなどのリソースをグループ内で共有することで、グループ全体のSAP関連ビジネスを拡大していく。なお、SAP関連売上高は、2021年3月期の69百万円から2022年3月期に483百万円と大幅に拡大している。また、2022年1月にはSAP PartnerEdge Serviceパートナー認定を受けた。 (2) NESCO SUPER SOLUTION 2022年4月には、NESCO SUPER SOLUTIONの株式を取得し子会社化した。NESCO SUPER SOLUTIONは東京都千代田区に本社を置く(株)ネスコのSuperStream事業部が分離し、2006年に設立された。子会社化前となる2021年3月期業績としては、売上高586百万円、営業利益74百万円、経常利益78百万円、当期純利益34百万円であり、期末資本金は260百万円、純資産は298百万円であった。2023年3月期については、のれん償却費や買収関連費用などで約100百万円の費用計上を見込んでいる。なお、子会社化により、事務所移転及び社名変更が予定されている。 NESCO SUPER SOLUTIONは、SuperStream-NXパートナーとして、会計パッケージ「SuperStream」ビジネスに関する知見と高い技術力を有する。大手を中心とした直ユーザー取引を展開しており、これまで累計600社の導入実績を持つ。NESCO SUPER SOLUTIONが有する知見を共有化することで、同社が推進する直ユーザー取引拡大の進展が期待できる。また、NESCO SUPER SOLUTIONは、2001年10月よりSuperStream-COREに準じてIBM i(旧 AS400)上で稼働するSuperStream/400を提供している。同社のパッケージベースSI・サービスに融合することで、より付加価値の高い次世代サービスの提供を図る。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健) 《YM》
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時価総額 13,799百万円
独立系のSI。金融向けに強み。富士通グループが主顧客。24.3期3Q累計は銀行や通信回線業者向けの受託開発が堅調。パッケージソフトの導入支援やアドオン開発も拡大して大幅増収増益に。配当性向は5割以上目安。 記:2024/04/15