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オークファン Research Memo(4):2022年9月期上期は大幅な減収減益となるも、「注力事業」は順調

2022/6/28 15:54 FISCO
*15:54JST オークファン Research Memo(4):2022年9月期上期は大幅な減収減益となるも、「注力事業」は順調 ■決算概要 1. 2022年9月期上期の業績 オークファン<3674>の2022年9月期上期の業績は、売上高が前年同期比36.5%減の2,952百万円、営業利益が同92.8%減の56百万円、経常利益が同92.8%減の56百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同93.1%減の34百万円と大幅な減収減益となったものの、通期計画に対しては、売上高が56.8%、営業利益が57.0%と順調に進捗している。 大幅な減収となったのは、前年同期において大量の株式売却を行った「インキュベーション事業」の反動減によるところが大きい。また、「撤退事業」の縮小により、「在庫価値ソリューション事業」及び「商品流通プラットフォーム事業」も減収となった一方、「注力事業」だけで括り直すと売上高は前年同期比19.5%増の2,042百万円と着実に伸びている。また、重視するGMV(流通額)についても、同20.1%増の5,392百万円に拡大した。第2四半期だけで見ても、先行費用(プロモーション強化等)の効果もあり、GMVは同23.1%増、2022年9月期第1四半期比8.6%増と拡大傾向にある。 利益面でも、「インキュベーション事業」における株式売却益の減少に加え、「注力事業」への先行投資により大幅な減益となった。ただ、第2四半期(四半期ベース)だけで見ると、先行投資を継続しながらも、「注力事業」は黒字化を実現しており、GMVの拡大とともに損益も改善に向かっている。 財務面では、営業投資有価証券の減少※等により、総資産は前期末比8.0%減の7,806百万円に縮小した一方、自己資本も「その他有価証券評価差額金」の減少により同4.3%減の5,216百万円に縮小し、その結果、自己資本比率は66.8%(前期末は64.2%)と若干上昇した。 ※保有するサイバーセキュリティクラウド<4493>株式の一部売却などによるもの。 2.「注力事業」における進捗 (1) NETSEA(商品流通プラットフォーム事業) GMVは前年同期比17.2%増の2,502百万円と順調に伸ばすことができた。会員(バイヤー)向けのクーポン施策等によるプロモーション強化やキャンペーンイベントなどが奏功した。特に「春のネッシー大恐竜祭」(3/7~3/8開催)では、初日の流通額が176百万円(過去最高)を突破するなど盛況であったようだ。また、他社とのアライアンスや同社初となるオフライン展示会(詳細は後述)にも取り組んだ。一方、損益面では、先行投資により売上総利益率は一旦低下したが、第2四半期(四半期ベース)だけで見るとGMV拡大に伴い損益も改善に向かっている。 (2) NETSEAオークション(商品流通プラットフォーム事業) GMVは前年同期比34.7%増の198百万円と大きく伸びた。取り扱いカテゴリを拡充したことにより、とりわけ第1四半期での伸びが大きかった。また、在庫リスクを背負わずに、安定的に収益を積み上げることができる「預かり在庫サービス」(詳細は後述)を新たに開始している。一方、損益面では、利益率の低いカテゴリの影響により売上総利益率が低下したものの、第2四半期以降は、利益率にも配慮しながらカテゴリの拡充を図っていく方針であり、売上総利益率も改善の傾向にある。 (3) aucfan.com(在庫価値ソリューション事業) aucfanの課金会員数は、副業ニーズの拡大も追い風となり、増加傾向を継続しており、課金収入売上も堅調に推移している。また、「オークファンプロPlus」「オークファンロボ」を中心とする高単価なハイエンドのSaaS商材の販売強化にも取り組み、この6ヶ月間で課金アカウント数は急激に伸びてきた。 3. 四半期業績の推移 注力事業における四半期業績の推移を見ると、第2四半期のGMVは2,806百万円(前年同期比23.1%増)と過去最高を更新し、2年間の平均成長率でも29.5%増と順調に伸びてきた。「NETSEA」及び「NETSEAオークション」がそれぞれ伸びたことに加え、新たに開始した「NETSEAバルクモール」もまだ小規模ながら上乗せ要因となっている。 また、注力事業の売上総利益は、カテゴリ拡充の影響により第1四半期に伸び悩んだ一方、第2四半期には増加に転じている。また、営業利益についても、積極的な先行投資の影響により第1四半期が赤字を計上したものの、第2四半期はGMVの拡大とともに黒字化した。 4. 2022年9月期上期の総括 以上から2022年9月期上期を総括すると、前年同期と比べ、株式売却益(インキュベーション事業)の減少や「撤退事業」の縮小により大幅な減収減益となったものの、重視するGMVの拡大とともに「注力事業」は着実に伸びており、戦略的にはおおむね目論見どおりに進捗していると評価できる。特に2022年9月期は、将来を見据えた「注力事業」への積極投資により成長加速に向けた基盤づくりが最大のテーマとなっていることから、プロモーション強化やアパレル合同展示会の開催(オフラインとのクロスセル)、取り扱いカテゴリの拡充など様々な取り組み(試行錯誤を含め)により、GMV拡大に向けて弾みをつけたところは注目すべきポイントと言える。また、活動面でも、オフライン展示会で実績のある企業のM&Aなど、今後に向けて新しい形を示すことができた。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫) 《SI》
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