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イノベーション Research Memo(9):既存事業の成長に向けた取り組みに加え、新規事業の育成も推進(2)
2022/6/24 16:19
FISCO
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*16:19JST イノベーション Research Memo(9):既存事業の成長に向けた取り組みに加え、新規事業の育成も推進(2) ■イノベーション<
3970
>の今後の見通し 各事業の主な取り組みは以下のとおり。 (1) オンラインメディア事業 主力の「ITトレンド」の成長戦略については従来と変わらず、「ユニークユーザー数(サイト来訪者数の拡大)」×「資料請求件数(問合せ当たりの資料請求件数の拡大)」×「コンバージョン率(問合せ率の向上)」の3つのKPIをそれぞれ引き上げていくことで、年率2ケタ成長を目指していく方針である。 「ユニークユーザー数」の拡大施策は、検索エンジンで上位に表示されるためのSEO対策や広告施策の強化である。そして、日経BP等の提携先企業からの流入のほか需要拡大が見込まれる新カテゴリーを追加し、IT製品の比較・資料請求サイトとしての媒体価値向上に取り組んでいく方針である。市場環境としては、大企業だけでなく中堅・中小企業においてもDX推進のためのIT投資が進むと同社は見ている。初期投資負担の少ないSaaSサービスの導入に向けて「ITトレンド」への来訪者数も増加するものと見ている。 「資料請求件数」の向上施策として、有力な製品・サービスをより多く掲載するため営業を強化していくほか、サイト来訪者が資料請求しやすくなるようなサイト構成への改善や、ホワイトペーパー施策に取り組んでいく。特に、IT製品を販売する側の企業にとっては、リアルの展示会やセミナーが中止・延期となり見込み顧客の獲得手段が制限されるなか、費用対効果の高い「ITトレンド」は見込み顧客獲得のための重要なツールとなる。そのため、今後もさらに掲載社数や掲載製品数が拡充され媒体価値が向上すると、さらに来訪者数が増加するといった好循環になる可能性がある。また、「コンバージョン率」の向上施策としては、広告やターゲティングの最適化、サイトのユーザビリティ向上、売上貢献度の高いカテゴリーに注力していく。 (2) ITソリューション事業 「List Finder」については、アカウント数の拡大に向けてターゲットとなる層の特徴に合わせた営業活動を進めていく方針である。活用事例を充実させ導入効果をより具体的に訴求していくことで新規顧客の開拓を推進する。また解約防止策として、導入から定着までのサポート体制をさらに強化していくほか、利便性の向上に向けた機能の改良も進めていく。また、2020年1月にはSalesforceとのAPI連携も開始した。これはSalesforceが登録している顧客情報を一括で「List Finder」にインポートし、すぐに活用できるようにしたものだ。SalesforceにもMAツールとして「Account Engagement (旧 Pardot)」があるが、料金が高いために導入していない顧客も多く、こうした顧客に対して「List Finder」を提案する。また機能面では、ユーザーの要望が高い、シナリオ設定による自動メール配信機能の強化等に取り組んでいく予定にしている。 (3) 金融プラットフォーム事業 2020年に入って、IFAとM&A仲介を事業として展開する2つの子会社をグループ化している。いずれもまだ事業規模は小さいが、今後リソースを投下し事業の拡大を目指している。 同社は自社が持つデジタルマーケティングのノウハウも活用しながら、事業を拡大していく考えである。Innovation IFA Consultingは、(株)SBI証券、あかつき証券(株)、東海東京証券(株)等とパートナー契約を締結しており、今後もパートナー契約を増やしていく計画となっている。 M&A仲介を行うInnovation M&A Partnersは、2020年10月に同社が設立した子会社である。同社がM&A仲介事業に参入した背景は、国内のM&A市場がさらに活発化するなかで、同社が持つ顧客資産やデジタルマーケティングのノウハウを生かして非効率となっているM&A市場において新たな価値を提供し、事業を拡大していくことが可能と考えたためである。特に、中小企業のM&Aに関しては潜在的なニーズが大きいと見ている。同事業においてもコンサルタント人材の強化等に取り組んでいく予定にしている。 金融領域については、次の3つのステップで展開していく方針である。市場への早期参入を果たし、収益性を向上させながら「業界の負」を分析する(ステップ1)。特定の領域において「買い手」と「売り手」をオンラインで結びつけるDXの促進(ステップ2)。自らの営業ノウハウをパッケージ化し、SaaSとして他社へ展開していく(ステップ3)。現在は、ステップ1の段階であり、今後の進展が期待される。 (4) 新規事業 a) データ・マネタイゼーションサービスの立ち上げ 「自社保有のトラフィックデータ」の収集、蓄積、分析を迅速に行うことで、購買行動の予測といった精度の高い予測モデルを構築する。目下で専門人材の採用活動を進めており、2022年中に組織を立ち上げる予定である。 b) CVCの立ち上げ CVC活動を通じた連続・非連続事業の創出を行う。具体的には、スタートアップへの投資・ハンズオン支援を行い、次世代の経営者の育成並びにビジネスの発展に貢献する。また、同社グループの既存事業周辺領域のスタートアップを中心に投資活動を行うことで、グループ内のナレッジを生かしたハンズオン支援や同社グループとの事業共創を実現する。スタートアップのバリューアップやEXITによるファイナンシャル・リターンの獲得だけではなく、ストラテジック・リターンの獲得も目指す。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 藤田 要) 《EY》
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時価総額 3,064百万円
法人向けIT製品の比較・資料請求サイト「ITトレンド」の運営を行う。ITソリューション事業や金融プラットフォーム事業等も。マーケティング投資等でITトレンドは着実に成長。地方への営業体制強化を図る。 記:2024/06/25
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