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JBR Research Memo(7):22年9月期の売上高、営業利益は2ケタ増収増益となる見通し

2022/6/14 15:17 FISCO
*15:17JST JBR Research Memo(7):22年9月期の売上高、営業利益は2ケタ増収増益となる見通し ■今後の見通し 1. 2022年9月期の業績見通し 2022年9月期の連結業績は、売上高で前期比33.7%増の18,000百万円、営業利益で同22.8%増の1,730百万円、経常利益で同9.2%増の1,900百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で1,200百万円(前期は56百万円の利益)と期初計画を据え置いた。第2四半期までの通期計画に対する進捗率は売上高で48.9%、営業利益で42.7%、経常利益で36.6%となっている。ジャパンベストレスキューシステム<2453>のビジネスはストック型が中心で下期に偏重する傾向があることを考えれば、売上高、営業利益については達成可能な水準と考えられる。一方で、経常利益に関しては期末時点における自社の株価水準によってデリバティブ評価損益が発生することから流動的と言える。 アクトコール他1社の子会社化による業績への影響額は、売上高で3,600百万円、営業利益で70百万円(のれん償却額180百万円控除後)の増額要因として見込んでいたが、前述したように第2四半期累計で営業利益は97百万円と想定を上回っており、下期に人材投資を実施したとしても通期で1億円弱程度の上振れが見込まれる。一方で、保険事業における契約準備金繰入額が下期も増えそうなことや、駆けつけ事業の低迷が続きそうなことなどマイナス要素もあるため全体で見れば営業利益は会社計画並みの水準で着地すると思われる。なお、上期より新ERPの稼働を開始しており、減価償却費等の関連費用120百万円を見込んでいる。 営業外収支に影響を与えている自社株価予約取引については、対象株数474千株の四半期末ごとの株価によってデリバティブ評価損益が計上されることになる。2022年3月末の株価1,008円に対して、6月2日時点の株価は797円となっており、6月末の株価も同水準だったと仮定すれば100百万円の評価損がさらに発生することになる点には留意しておく必要がある。なお、対象株式の満期決済日は2022年6月(300千株)及び9月(174千株)であったが、6月分については決済日を1年後に先送りしたことを発表している。今後については、株価水準にもよるが業務提携先または機関投資家へ売却するか、自己株式として保有していく方針だ。 事業セグメント別の見通しは以下のとおり。 (1) 会員事業 会員事業は買収効果もあって増収増益となる見通し。サービス契約件数は前期末比162千件増の2,375千件を計画しており、内訳は「安心入居サポート」で同80千件増の1,100千件、「学生生活110番」で同12千件増の300千件、アクトコールで同50千件増の680千件、その他で同20千件増の295千件となる。 「安心入居サポート」については2022年9月期第2四半期累計で既に1,100千件に達していることから、大幅な上振れが見込まれる。2021年9月期下期の純増数が56千件だったことから少なくとも同規模以上の純増が期待される。特に、会員数の増加に向けて複数の有力な提携案件(詳細は後述)が決まっていることから、どの程度上積みできるのかに注目したい。また、アクトコールについては通期の50千件増に対して第2四半期までの増加分が10万件にとどまっているが、グループ化直後は会員数の獲得よりも収益体質の改善を優先的に取り組む方針であったことが要因で、当初計画に比べて進捗が遅れているわけではない。また、販売パートナーとの契約見直し交渉を進めた結果、一部のパートナーが離脱したものの、当初想定していたよりも影響は少なかったようだ。このため、通期の50千件増という目標も達成可能な水準にあると弊社では見ている。 一方、「学生生活110番」については第2四半期末で316万件と目標水準を上回っているものの、同サービスは例年、契約獲得のタイミングとなる第2四半期をピークに契約件数は減少傾向を辿るため、2021年9月期と同じペースで推移したとすれば若干計画を下回る可能性がある。このため同社は、大学生協を持たない大学や専門学校などの新規販路の開拓に注力していくほか、既存販路の大学生協についても契約率の向上に向けたフォローアップを強化していくことにしている。 (2) 保証事業 ジャパンワランティサポートの発表資料によれば、2022年9月期の売上高は前期比15.3%増の1,443百万円、営業利益は同5.5%増の512百万円となる見通し。「あんしん修理サポート」の契約件数は前期末比212千件増の1,344千件となる。第2四半期末で同107千件の増加となっており、新規販路の開拓も進んでいることから計画の達成は可能と見られる。 (3) 保険事業 保険事業の売上高は前期比3.2億円増加の50億円、営業利益は横ばい水準を期初計画で見込んでいた。売上高については当初計画を上回る可能性が高いものの、利益は契約準備金繰入額の増額によって減益となる可能性がある。 保険契約件数については、期初計画で前期末比88千件増の681千件を見込んでいた。内訳は「新すまいRoom保険」を中心とした家財保険で同42千件増の290千件、「スマホ保険」で同35千件増の90千件、「スポーツクラブ傷害保険」で同横ばいの240千件、その他で同12千件増の61千件となる。 家財保険については第2四半期末までで前期末比24千件増と順調に積み上がっていることに加えて、第3四半期から計画に含めていなかった約3万件が加わることになり、当初計画を大きく上回る見通しとなっている。この約3万件は同様の家財保険を販売していた他社が撤退を決定しており、登録代理店を同社に委託されたことによるものである。この結果、保険料収入は増加するものの契約準備金繰入額も増加するため、一時的に減益要因となる。契約準備金繰入額は契約件数の増加に応じて積立額が算出されるため、増加ペースが加速する局面では積立額も増加する(将来の支払リスクが大きくなるため)。逆に契約件数の増加ペースが鈍化する局面では積立額を取崩すケースもある。2022年9月期は既存商品の販売好調に加えて、他社商品からの移行という特殊要因も加わることで準備金繰入額が増加し利益圧迫要因となるが、実質的な収益基盤は拡大している。 「スマホ保険」については、前期末比35千件増の計画に対して第2四半期までに8千件の増加とやや進捗は遅れているが、GMOインターネット<9449>で2022年4月より取り扱いが開始されるなど販路が広がることで、キャッチアップしていく。「スポーツクラブ傷害保険」については前期末比横ばいの240千件に対して、第2四半期末は222千件となっている。既存フィットネスクラブ2社に加えて、新たにFast Fitness Japan<7092>が運営する「エニタイムフィットネス」が加わったことで、第3四半期以降の積み上げを目指す。既存2社については月会費のなかに組み込まれているため、新規入会数と連動して同社の保険商品も増えることになるが、3社目についてはオプションサービスとなるため、契約件数がどの程度伸びるかは未知数だ。ただ、全国で店舗展開し会員数も60万人を抱える大手であることから、契約件数の増加につながる取り組みとして期待される。そのほか、資本業務提携先の伊藤忠商事とも新たな保険商品を共同で複数開発中だが、商品化は2023年9月期となる可能性が高い。 (4) 駆けつけ事業 駆けつけ事業については、収益性の改善を最優先に取り組み、期初計画では売上高で前期比横ばい、利益で収支均衡ラインを目指していたが、通期でも減収、並びに損失を計上する可能性が高いと弊社では見ている。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《ST》
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