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ココナラ Research Memo(9):中長期目標は「ココナラ」の流通高1,000億円、営業利益率30%(1)
2022/5/20 16:09
FISCO
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*16:09JST ココナラ Research Memo(9):中長期目標は「ココナラ」の流通高1,000億円、営業利益率30%(1) ■今後の見通し 2.今後の成長戦略 ココナラ<
4176
>は国内におけるオンライン完結型のサービスECの潜在市場規模について、現在の1,000億円規模から2030年にはEC化率上昇や法人利用の拡大によって9,600億円~1.6兆円の規模に拡大するものと試算している。年平均成長率で換算すると30~36%ペースで拡大していくことになる。こうした成長市場において同社は将来的に会員数で1,000~2,000万人を獲得し、あらゆるサービス(スキル)が購入できる総合型サービスECプラットフォームとして「ココナラ」を、Amazonや楽天市場のように圧倒的なポジションを持つプラットフォームに育成していく考えだ。 サービスのEC化については、出品者(サービス提供者)側の品質レベルが不明なため、購入リスクがあり普及率が今まで低い要因にもなっていた。これに対して、「ココナラ」では30万人の出品者のデータベースを保有し、希望するサービスを提供する出品者に簡単にリーチできることや、オンラインコミュニケーション機能の充実により、時間・場所に関係なくスピーディな交渉が可能なこと、複数の出品者のスキルを可視化したレビューを比較参照することで、最適な出品者を安心して選択できることなどが強みとなっている。また、対面取引と同じ品質のサービスを低コストで購入できるメリットが認知されるようになってきたことで、2020年以降は制作・ビジネス系を中心に成長が加速している状況にある。2020年後半以降の新型コロナウイルス感染症の拡大を契機とした特需的な伸びは落ち着きを見せているが、それでも流通高は年率30%を超えるペースで成長を続けている。今後も「ココナラ」のメリットが広く認知されるようになり、ビジネス用途での普及拡大が進めば、年率30%以上の成長を続けていくことは可能と弊社では見ている。 こうしたなか、同社は「ココナラ」の中長期目標として流通高1,000億円、営業利益率で30%を目指すことを初めて明らかにした。流通高と営業利益率の達成時期については必ずしも一致しないが、流通高は年率30%超の成長ペースが続けば、2030年8月期にも達成できることになる。テイクレート25%を前提とすれば営業収益は250億円となり、その段階では営業利益率も2ケタ台の水準になっているものと弊社では見ている。現在は1,000億円を達成するための先行投資期間として位置付けており、積極的な投資により期間損益の赤字が続くことも辞さないスタンスで経営に望む考えだ。 今後の成長戦略としては、会員数のさらなる獲得に向けた継続的なマーケティング投資の実施に加えて、プロダクトの拡張に取り組んでいく。このうち、マーケティング投資については2022年8月期、2023年8月期と同規模の投資を予定していることから、営業利益ベースでは損失が続くものと予想される(TVCM関連費用を除いた営業利益は黒字を確保する)。また、プロダクト拡張施策については、以下の5つの取り組みを推進し、「ココナラ」を業界随一となる利便性の良いプラットフォームに育成していくことにしている。 (1) サービス提供手法の拡張 テキスト、電話、ビデオなどオンラインによる多様なコミュニケーション手法をさらにブラッシュアップしていく。具体的な取り組みとしては、「トークルーム※」の管理機能やコミュニケーション機能をさらに拡充し、より利便性の向上を図っていく。 ※サービス購入後に出品者と購入者の2人だけが閲覧できる非公開のページ。取引相手とのやり取りや、添付ファイルの送受信ができる。 (2) カテゴリの拡張 制作・ビジネス系、相談・プライベート系などあらゆるユーザーニーズに応じたカテゴリの拡張を随時実施していく。2021年8月期にはカテゴリを2階層から3階層に変更し、カテゴリ数を212個から450個以上に拡充した。今後は主に制作・ビジネス系を中心に新規カテゴリを拡充し、ビジネスユーザーが出品者検索やサービス購入の検討を行いやすいようにしていく。 (3) マッチング手法の拡張 マッチング手法として、カテゴリ検索による直接購入に加えて、「見積り相談」(2018年)、「公開依頼」(2016年)、「コンテンツ購入」(2020年)などのマッチング機能を導入してきた。「見積り相談」とは購入者が出品者に対して、出品中のサービスのカスタマイズ要望や依頼したい仕事内容をサービス購入前に出品者に相談できる機能のことを指す。「ココナラ」の取引実績の約30%が「見積り相談」機能を活用しており、なかでも制作・ビジネス系のサービスについては半分以上で利用されている。 「公開依頼」とは、サービス購入者側が依頼内容や価格、条件などを決めてサービス提供者を募集する機能となる。クラウドソーシングとほぼ同様のスタイルのため取引実績は全体の3%未満と少ないものの、今後ビジネス用途の利用が増えてくれば増加する可能性がある。また「コンテンツ購入」とは、出品者が作成したコンテンツをココナラブログ上で販売・購入できる機能を指す。今後は「見積り相談」「公開依頼」等の機能を一段と強化していくことで、主に制作・ビジネス系での流通高拡大を促進していく計画となっている。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《EY》
関連銘柄 1件
4176 東証グロース
ココナラ
334
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+5(%)
時価総額 7,990百万円
個人のスキルを売買するサイト「ココナラ」を運営。ココナラ法律相談の運営やハイクラスの業務委託コンサルの紹介等も。メディア部門は売上拡大傾向。法律相談は有料登録弁護士数が順調増。ココナラ経済圏の拡大に注力。 記:2024/06/07
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