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サイバネット Research Memo(3):CAEソリューションサービス事業とITソリューションサービス事業を展開

2022/3/25 15:33 FISCO
*15:33JST サイバネット Research Memo(3):CAEソリューションサービス事業とITソリューションサービス事業を展開 ■会社概要 2. 事業内容 同社グループは、ソフトウェア及び技術サービス(技術サポート、コンサルティング等)によるソリューションサービス事業を国内外で展開しており、その事業の対象分野の違いから、CAEソリューションサービス事業とITソリューションサービス事業の2つの事業セグメントで開示している。CAEソリューションサービス事業は、サイバネットシステム<4312>及びサイバネットMBSEのほか、海外で自社開発製品を開発・販売するMaplesoft、Sigmetrix、Noesis、及びアジアで展開している販売子会社3社(中国、台湾、マレーシア)で構成され、ITソリューションサービス事業については同社のみで展開している。直近3年間の事業セグメント別構成比で見ると、CAEソリューションサービス事業が売上高の80%以上、セグメント利益の90%前後を占める主力事業となっている。従業員数は、2021年12月末時点で連結573名、単体350名の規模となっており、連結従業員数の約45%が技術者で占められている。 (1) ビジネスモデル ビジネスモデルを簡単に説明すると、国内外の有力ソフトウェアベンダーと販売代理店契約を締結し、ソフトウェア製品(自社グループ製品含む)を企業や大学・研究機関などに販売している。また、その際に製品を顧客が上手く使いこなせるよう技術サポートや運用支援コンサルティング、エンジニアリングサービスなど顧客のニーズによって付加価値を付けたソリューションサービスを提供しており、顧客から出てきたニーズを開発元ベンダーにフィードバックすることで、製品力の向上に貢献している。 特に、CAEソリューション分野においては国内のパイオニア企業として36年にわたる長い経験と技術の蓄積があり、顧客が抱える様々な課題を解決に導くソリューション力を持つことから、顧客との強固な信頼関係が構築されているほか、開発元ベンダーからも高く評価されている。例えば、現在の主力取引先ベンダーであるAnsysからは、2015年から7年連続で「Ansys Elite Channel Partner」※1に認定されているほか、2020年の活動実績及び新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)におけるデジタルシフトなどを評価する2つの賞※2を受賞するなどアジア地域でトップの評価を受けている。 ※1 「Ansys Elite Channel Partner」は、「Ansysソフトウェア」の販売活動においてもっとも貢献が認められた組織に授与される称号で、国内代理店では初めて2015年から7年連続で認定された。厳格な認定要件を満たし、最高レベルの顧客満足度を獲得したことが評価されている。 ※2 「Marketing Excellence & Agility in 2020」(コロナ禍において、迅速なデジタルシフトによりマーケティング面で目覚ましい成果を挙げたパートナーに贈られる賞)、「TOP Renewal Performers in 2020」(既存顧客への満足度の高い技術サポートの提供等により、非常に高い契約更新率を達成した販売代理店に贈られる賞)の2つの賞を受賞した。 (2) 形態別売上高と地域別売上高 売上高を形態別に分けると、開発元ベンダーの製品を販売する代理店売上と自社開発製品の売上、各種ソリューションサービス(エンジニアリングサービス、教育研修サービス等)売上の3つに分けられ、2021年12月期の連結実績では代理店が75.8%、自社開発製品が14.2%、サービスが9.9%の売上構成となっている。また、地域別の売上構成比を見ると、日本が76.7%、アジアが13.7%、北米が6.1%、欧州が3.3%となっており、国内での販売代理店ビジネスが主力ビジネスとなっている。同社は今後、自社開発製品・サービスやアジアなど海外売上高を拡大していくことでさらなる成長を目指していく戦略だ。 (3) 契約形態別売上高、業種別売上高 売上高を契約形態別で分けると、ライセンス形態とそれ以外に分けられる。また、ライセンス形態はソフトウェア製品を新規に導入する場合の新規契約料(初期導入及び1年間の利用料+保守料)と、2年目以降の更新契約料(1年間の利用料+保守料)に分けられる。これに顧客が必要に応じて、各種オプションサービスを追加する格好となる。一方、ライセンス契約以外の売上としては、エンジニアリングサービス※や教育研修サービスなどが含まれる。 ※ソフトウェア導入支援や技術サポート、受託解析などソフトウェアを顧客が有効利用するためのコンサルティングサービス。 直近5年間の単体ベースの売上構成比推移を見ると、ライセンス更新契約が50%以上を占め、次いでライセンス新規契約が30%前後、その他が10%台となっている。同社の顧客は大企業や大学・研究機関が大半を占めており、主力のCAEソフトウェア製品に関しては、一旦導入すれば継続性の観点から他社製に切り替えるケースがほとんどなく、顧客企業が事業撤退などの理由でCAEソフトウェアが不要になるといった状況にならない限りは、ほぼ継続更新となる。このため、更新契約はストックビジネスとほぼ同様で、安定収益基盤として位置付けられる。なお、2021年12月期のライセンス新規契約の比率が前期の28.9%から25.5%に低下した一因として、Synopsysとの販売代理店契約終了が影響したものと考えられる。 また、2021年12月期の単体ベースの業種別売上高構成比を見ると、電気機器が26.5%と最も高く、次いで機械・精密機器が17.1%、その他製造業が15.6%、輸送用機器が12.2%となっており、製造業向けで全体の70%を超える水準となっている。ただ、ここ数年はシミュレーション活用領域の広がりによって非製造業向けの売上高が年々拡大しており、売上構成比も上昇傾向にある。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《SI》
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製造業支援の解析ソフトをライセンス販売。ITソリューション、ビッグデータ可視化ツール等も。ITソリューションサービス事業は増収。23.12期3Qは増収。富士ソフトがTOB実施、成立なら同社株は上場廃止へ。 記:2023/12/02