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アンジェス Research Memo(4):新型コロナ治療薬「AV-001」は前期第2相臨床試験を米国で開始

2022/3/23 15:24 FISCO
*15:24JST アンジェス Research Memo(4):新型コロナ治療薬「AV-001」は前期第2相臨床試験を米国で開始 ■新型コロナウイルス感染症ワクチン及び治療薬の開発状況 2. 新型コロナウイルス感染症治療薬「AV-001」の開発状況 カナダのVasomuneとの共同開発品である「AV-001」(Tie2受容体アゴニスト化合物)※は、中等度から重度の新型コロナウイルス感染症肺炎患者向け治療薬として開発が進められている。肺炎患者は、ウイルスの影響でTie2受容体の働きが抑制されることにより肺の血管機能が壊れ、肺胞に浸出液が入り込むことで肺炎を発症する。「AV-001」はTie2受容体の働きを活性化させる効果があり、これによって血管機能が正常化し肺胞に浸出液が入り込まなくなることで、炎症を沈静化させるメカニズムとなる。急性肺炎による呼吸不全が新型コロナウイルス感染症患者の死亡原因の一つとなっており、「AV-001」の開発に成功すれば死亡率の低減につながるものと期待されている。 ※アンジェス<4563>は2018年7月にVasomuneと、急性呼吸不全など血管の不全を原因とする疾患を対象とした医薬品の共同開発契約を締結した。具体的には、Vasomuneが創製した化合物「AV-001」について全世界を対象とした開発を共同で進め、開発費用と将来の収益を折半し、また、同社がVasomuneに対して、契約一時金及び開発の進捗に応じたマイルストーンを支払うというもの。同社はHGF遺伝子治療用製品の開発を通じて蓄積した血管領域の疾患に関する知見とノウハウを、今回の共同開発で生かしていく。 開発状況について見ると、2022年1月より米国で前期第2相臨床試験が始まっている。試験内容は二重盲検、プラセボ対照試験となり、投与量別にグループ化して安全性と有効性を確認する(観察期間は投与後1ヶ月)。目標症例数は約120例で、実施施設は15施設を予定している。米国のほか南米でも実施する計画となっている。同社では2022年内に後期第2相臨床試験入りを目標としており、その結果次第では早期承認制度を活用して販売承認申請を行う可能性もある。 なお、「AV-001」の開発にあたっては、米国およびカナダの政府関係機関からVasomuneが助成金を獲得している。米国国防総省からは「医療研究プログラム(Peer Reviewed Medical Research Program:PRMRP)」におけるClinical Trial Awardとして2020年8月に280万米ドルの助成金を受賞したほか、2021年11月に最大640万米ドルの助成金を受賞したことを発表している。同資金は前期第2相臨床試験に活用していく。また、カナダ政府機関のNRC IRAP(the National Research Council of Canada Industrial Research Assistance Program)からは2021年3月に120万加ドルの助成金を受けたが、2021年8月に280万加ドルに増額修正されている。同資金は第1相臨床試験およびカナダ保険省への臨床試験申請に必要なその他の試験のために活用することになっている。「AV-001」の開発費の一部は同社も負担しているため、これら助成金の一部をVasomuneから同社も受領しており、2021年12月期は補助金収入として100百万円を営業外収益として計上している。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《SI》
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大阪大医学部発のバイオベンチャー。遺伝子医薬やDNAワクチンのバイオ医薬品を開発。受託数の順調増で手数料収入は伸長。研究開発費は減少。23.12期通期は損益改善。24.12期は大幅増収、損益改善計画。 記:2024/03/05