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平和RE Research Memo(4):譲渡損益を除く当期純利益は過去最高更新の見込み、分配金増加を予想

2022/2/14 15:04 FISCO
*15:04JST 平和RE Research Memo(4):譲渡損益を除く当期純利益は過去最高更新の見込み、分配金増加を予想 ■今後の見通し ● 2022年5月期と2022年11月期の業績予想 平和不動産リート投資法人<8966>の2022年5月期(第41期)の業績予想は、営業収益6,826百万円(前期比0.7%減)、営業利益3,168百万円(同5.7%減)、経常利益2,749百万円(同7.5%減)、当期純利益2,748百万円(同7.5%減)の見通しだ。予想上は物件の売買を想定せず物件譲渡益の剥落(同244百万円)による利益減少を見込んでいるものの、2022年5月期は新規取得物件の寄与等により譲渡損益を除く実力ベースの当期純利益とEPUは、ともに過去最高値を見込んでいる。また、2022年11月期(第42期)についても譲渡損益を織り込まないことから、営業収益6,807百万円(同0.3%減)、営業利益3,160百万円(同0.3%減)、経常利益2,731百万円(同0.7%減)、当期純利益2,730百万円(同0.7%減)と予想している。 外部成長戦略では、コロナ禍においても各社の取得意欲の急速な減退は想定しにくく、物件の取得環境は引き続き厳しい環境が続く可能性があると考えられることから、平和不動産のパイプラインの活用及び資産運用会社独自の情報ルートの強化により、優良物件情報の早期入手に努める方針だ。継続的な資産規模の拡大を図る一方で、資産の入替の検討等も行い、中長期的なポートフォリオの質の向上を図る。 内部成長戦略では、コロナ禍の影響により、オフィスビルの賃貸市場については、国内外経済動向、企業動向等の変化に加え、テレワークの利用拡大等に伴うオフィスニーズの変化を注視していく必要はあるものの、影響は限定的と予想している。一方、レジデンスの賃貸市場については、テレワークの日常化に伴う物件ニーズの変化や、人口集中を避けるための郊外化の動きが一部において発生する動きが見られることから、都中心部の狭い住戸についてはニーズが減少していく可能性はあるが、マーケット状況を注視しながら個別物件の特性に応じたきめ細かい運用を行っていく。レジデンスは、新規取得2物件のリースアップ(テナント付け)を2022年5月期に予定どおりに完了することで巡航ベースでの通期寄与を見込み、繁忙期に臨む計画だ。 財務戦略では、引き続き財務基盤の安定化を図り、持続的な成長を可能とすることを目的とした施策に取り組む計画だ。なお、2022年11月期以降は金利の高い借入金の満期が到来し、リファイナンスに伴い金利費用の減少を見込んでいる。 以上の結果、同REITではコロナ禍の影響を十分に織り込んだうえで、慎重な業績予想を立てていると弊社では見ている。物件譲渡益の剥落によってEPUは減少するものの、潤沢な内部留保を取り崩すことで、2022年5月期のDPUは2,940円(同50円増)、2022年11月期も2,940円と、過去最高水準を予想している。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希) 《YM》