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神戸物産 Research Memo(5):借入金の返済が進み、財務体質が大幅に改善

2022/1/26 15:15 FISCO
*15:15JST 神戸物産 Research Memo(5):借入金の返済が進み、財務体質が大幅に改善 ■業績動向 3. 神戸物産<3038>の財務状況と経営指標 2021年10月期末の総資産は前期末比8,562百万円増加の156,737百万円となった。主な変動要因を見ると、流動資産では借入金の返済等により現金及び預金が12,010百万円減少した一方で、在庫が4,078百万円増加した。在庫の増加は商品受注量の増加に加えて、輸入商品の納期遅れによる販売機会ロスを防ぐために通常よりもやや多めに保有する方針としたことが要因となっている。固定資産では、国内自社グループ工場の設備増強や新本社建設、新規太陽光発電所の建設等により有形固定資産が13,448百万円増加した。新本社は旧本社近隣の加古川市に建設、2021年2月に完成し、4月に移転した。土地・建物合わせて約20億円の投資額となっている。 負債合計は前期末比10,387百万円減少の78,518百万円となった。買掛金が2,996百万円増加した一方で、有利子負債が14,599百万円減少した。また、純資産合計は前期末比18,949百万円増加の78,218百万円となった。配当金の支払額3,242百万円があったものの、親会社株主に帰属する当期純利益19,592百万円の計上により利益剰余金が16,349百万円増加したほか、資本金が436百万円、資本剰余金が1,042百万円それぞれ増加した。 経営指標を見ると、有利子負債が減少し自己資本が増加したことにより、有利子負債比率が前期末の85.3%から45.4%に低下し、また、自己資本比率が同39.0%から48.8%に上昇するなど、財務体質の改善が大きく進んだ。現金及び預金は減少したものの、ネットキャッシュ(現金及び預金−有利子負債)では、前期末比2,588百万円の増加となっている。2022年10月期の設備投資計画は120億円と期間利益で賄える水準であることから、今後も財務体質の改善傾向が続くものと弊社では予想している。なお、ROEについては29.2%とここ数年低下傾向が続いているが、ROEを分解すると財務レバレッジ(自己資本比率の逆数)の低下が要因で、総資産売上高回転率や当期純利益率については上昇傾向が続いている。このため、今後も財務レバレッジの低下によりROEもなだらかに低下する可能性が高いが、同社が目標とする20%以上を維持しており問題のない水準と判断される。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《ST》
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