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PBシステムズ Research Memo(5):テールヘビーの業績計画を着実に乗り越える。今後に向けた評価点が散見

2021/12/13 15:45 FISCO
*15:45JST PBシステムズ Research Memo(5):テールヘビーの業績計画を着実に乗り越える。今後に向けた評価点が散見 ■ピー・ビーシステムズ<4447>の業績動向 1.2021年9月期の業績動向 2021年9月期決算では、売上高が2,165百万円(前期比5.1%減)、営業利益は230百万円(同3.6%増)、経常利益は230百万円(同5.3%増)、当期純利益は164百万円(同15.2%増)だった。期初計画に対しては下振れたものの、2021年9月29日付の修正計画に沿った着地となっている。東京営業部を起点とした関東圏の営業強化、レジリエンスソリューション販売の活発化、SaaS事業者のクラウド基盤構築需要対応などの営業活動を推進。しかし、営業活動適正化の遅れに加え、想定以上にコロナ禍の状況が悪化(長期化)したことによるエモーショナルシステム(EMO)事業の商談延期等も響き、上期の苦戦を取り戻しきれなかった。 同社の収益構造は、もともと第2四半期(1月-3月)と第4四半期(7月-9月)に偏重傾向がある。2021年9月期も同様であり、期初段階で会社側が提示していた通り、特に第4四半期の比重が大きかった。第3四半期(累計)時点の進捗を見て、修正計画の達成を懸念する向きも市場ではあったと推察されるが、実際に第4四半期のみで売上高が通期の約4割、営業利益で約5割を達成。コロナ禍によって期初計画の修正を余儀なくされた面はあったとはいえ、テールヘビーの業績を乗り越えたことは、今後の同社業績を見るうえでも、一定の安心感を与える実績となったと弊社では考えている。 向かい風の中でも利益率を高め増益を確保 2. 2021年9月期のセグメント別業績動向 2021年9月期のセグメント別業績は、セキュアクラウドシステム(SCL)事業の売上高が2,151百万円(前期比4.0%減)、セグメント利益279百万円(同1.7%増)、エモーショナルシステム(EMO)事業の売上高が13百万円(同66.5%減)、セグメント損失が48百万円(前期は51百万円の損失)となった。エモーショナルシステム(EMO)事業の苦戦については、コロナ禍が直撃してしまう事業ということで、特段のサプライズ感はない。 逆にセキュアクラウドシステム(SCL)事業については、評価すべき点が多々ある。コロナ禍に伴う先行き不透明感から、主要顧客の設備投資先送りが発生。その状況に追い打ちをかけるように、様々な業界で深刻化していた半導体供給不足も影響するなど決して良好な事業環境とは言えなかった。しかし、SaaS事業者向けのクラウド基盤ソフトウェア販売の需要を深耕した他、DELLの「DP4400」を中心とした高付加価値レジリエンス(強靭化・復元力)ソリューションの販売が好調に推移。売上高の落ち込みを最小限に留めつつ、利益率は向上させ、小幅ながらも増益を確保した点は、素直に評価したい。なお、利益率を向上させる取り組みとしては、例えば2021年8月1日より、従来は一部外注が必須となっていた「DP4400」の導入工程について、必要に応じて内製化することが可能となっており、案件ベースでは数パーセントの原価低減に繋がると弊社では見ている。ソリューション自体の高付加価値化傾向に加え、こうした不断の業務改善が今後も同社の業績を支えよう。 なお、期末受注残については、セキュアクラウドシステム(SCL)事業において前期の2倍超の水準である450百万円と好調な積み上がりになっている。2021年だけを振り返ってみても、内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)などの他、上場企業、医療機関といったあらゆる組織に対するサイバー攻撃が活発化しており、事例を挙げれば枚挙にいとまがない。官民のいずれの領域においても、レジリエンス需要は非常に豊富であり、会社側は「DP4400」を中心ソリューションとして、対応していく方針だ。 3.2021年9月期の営業地区別売上高 関東圏は、東京営業部の設置やパートナーとの協業により顧客との接点が増加し、売上を前期の927百万円から1,110百万円にまで拡大した。一方、九州近郊は主要顧客を中心にコロナ禍の中で設備投資の先送り傾向が生じたことから、同1,354百万円から1,054百万円に縮小する形になった。これに伴い構成比は、関東が41%から51%、九州近郊が59%から49%に変化している。なお、仮に九州近郊が前期と同水準の着地であっても、関東の構成比は着実に増加してきており、今後に向けた着実な成果として、一定の評価ができるだろう。 (執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一) 《FA》
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