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城南進研 Research Memo(1):収益構造改革の実行により2022年3月期の営業利益は4期ぶりの黒字転換見込み

2021/8/23 15:01 FISCO
*15:01JST 城南進研 Research Memo(1):収益構造改革の実行により2022年3月期の営業利益は4期ぶりの黒字転換見込み ■要約 城南進学研究社<4720>は東京・神奈川を地盤とする総合教育ソリューション企業。大学受験の「城南予備校」から出発し、社会環境の変化に対応して小・中学生や乳幼児へと教育サービス領域を拡大してきた。子会社では、保育園や学童保育の運営、社会人向け英語教育サービスなども展開している。一生を通じた一人ひとりの主体的な学びを支援し、たくましい知性としなやかな感性を育む能力開発のリーディングカンパニーを目指している。 1. 2021年3月期業績は予備校事業の再編並びにコロナ禍の影響で2ケタ減収に 2021年3月期の連結業績は、売上高で前期比15.4%減の5,709百万円、営業損失で637百万円(前期は679百万円の損失)と3期連続の減収、営業損失となった。基幹事業であった「城南予備校」を2020年3月末で全閉校させたことで952百万円の減収要因となったほか、新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)の影響で子会社で展開する各種教育サービスで生徒数が減少したことが減収要因となった。一方で、収益構造改革の実施に伴う人件費や賃借料、広告宣伝費等の減少により、2ケタ減収ながらも営業損失額は前期から若干縮小した。注力分野であるオンライン学習教材「デキタス」については、他塾での導入が進んだほかGIGAスクール構想による「EdTech導入補助金」の活用により、学校での導入が進んだことなどで、前期比192.8%増の191百万円と急増した。 2. 2022年3月期業績は4期ぶりの増収、営業利益の黒字転換を見込む 2022年3月期の業績は、売上高で前期比13.6%増の6,485百万円、営業利益で260百万円と4期ぶりの増収、営業利益も黒字に転換する見込みとなっている。保育施設を運営する子会社は、在宅勤務の増加を背景に0歳児の新規入園数が苦戦しており若干の減収となるものの、前期にコロナ禍でマイナス影響を受けた「城南コベッツ」や「くぼたのうけん※」、(株)久ケ原スポーツクラブ、企業研修サービスを行う(株)アイベック等の売上回復を見込んでいる。利益面では増収効果に加えて、人件費や賃借料、広告宣伝費を引き続き抑制することが増益要因となる。前期に大きく伸長した「デキタス」については前期と同様、補助金を活用して導入する学校向けの増加が見込まれるとともに、スポーツクラブや他の学習塾への導入が進むことで前期比3%程度の増収を計画している。 ※「くぼたのうけん」は、久保田競・カヨ子夫妻が考案した「くぼた式育児法」に基づく育脳プログラムを実践する教室。記憶力・思考力・判断力といった考える力に影響する重要な脳の領域である「前頭連合野」を0歳から徹底して鍛えることで、自発的に考え、行動し、問題解決能力を持った人へと成長させるための土台を築くことを目的としている。 3. 中期経営計画の実行により2024年3月期に営業利益率10%を目指す 2021年3月期からスタートした中期経営計画では、「学びの個別最適化」の追求、「教育ソリューション事業」の戦略的展開、付加価値の高い「幼少教育事業」の確立、「収益構造改革」の断行、「クレド経営」に基づく人財育成の5つを基本戦略として掲げ、再成長を目指していく方針となっている。1年目が終わった段階での進捗状況は、コロナ禍の影響を一部の事業で受けたものの、概ね着実に進んでいるものと評価される。「学びの個別最適化」では、「デキタス」やAI教材の「atama+」、学習管理システムの「GoNAVI」などを組み合わせて、効果的な学力向上モデルの構築に取り組み、競合他社との差別化を図っていく。また「教育ソリューション事業」では、「デキタス」や「くぼた式育児法」をグループ外にも提供していくことで成長を目指す。「幼少教育事業」では、グループのすべての保育園に「くぼた式育児法」を導入し差別化を図っていくほか、乳幼児教育の複合型スクール「城南ブレインパーク」の拠点拡大によって、効率的に事業規模の拡大を進めていく戦略だ。「収益構造改革」では不採算教場の一掃と積極的な戦略的業務提携、本部組織のスリム化に継続して取り組むことで、筋肉質な収益体質への転換を図る。これら基本戦略を3年間で実行し、2024年3月期には営業利益率10%の水準を目指す。弊社では、「学びの個別最適化」の実現と「教育ソリューション事業」の成長が営業利益率10%達成の鍵を握ると見ており、今後の動向に注目している。 ■Key Points ・2021年3月期は「城南予備校」の終了とコロナ禍の影響等により2ケタ減収となるも営業損失は若干縮小 ・2022年3月期は4期ぶりの増収、営業利益の黒字転換を見込む ・「学びの個別最適化」「教育ソリューション事業」「幼少教育事業」に注力し、2024年3月期に営業利益率10%を目指す (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《AS》
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時価総額 3,343百万円
関東を中心にAI教材活用の個別指導塾「城南コベッツ」を展開。映像授業教室や幼少教育なども。教育事業は売上横ばい。幼少教育部門は増収だが、個別指導部門が伸び悩む。販管費減少。24.3期3Qは営業黒字転換。 記:2024/04/07