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サンワテクノス Research Memo(7):脱炭素社会の実現に向け環境関連分野のビジネス強化を推進する方針(2)

2021/6/16 15:17 FISCO
*15:17JST サンワテクノス Research Memo(7):脱炭素社会の実現に向け環境関連分野のビジネス強化を推進する方針(2) ■サンワテクノス<8137>の中期経営計画の進捗状況 (2) 『グローバル事業を拡大し市場の需要をサポートする』の進捗状況 このテーマでは、2019年8月にベトナム・ホーチミン市に事業拠点を開設し、同国内で2拠点体制として販売体制の強化を図ったが、2020年はコロナ禍の影響もあって目立った進展はなかった。一方国内では、新たな取り組みとして2019年からリモート支援型営業所を展開している。 リモート支援型営業所とは、営業スタッフ(2名程度)だけで構成する小規模な営業所のことを指し、地方の中小都市をカバーするために開設している。事務スタッフなどは置かず内勤業務については遠隔地にある支店でサポートするため、営業所に係る経費や内勤スタッフの人件費を抑えることが可能となる。同社の顧客のなかには、地方の中小都市でも優良顧客が多く点在しており、こうした顧客とのコンタクトを緊密に行い取引深耕を図るほか、新規顧客の開拓にもつなげていく狙いがある。コロナ禍において、Web商談を行うケースが増えているが、FA・産業機器などBtoB市場では顧客の要望も千差万別であり、直接面談して話を聞くことで信頼関係を構築し、新たな商談につなげていく場合が多い。実際、2019年にリモート支援型営業所として初めて開設した四国営業所(愛媛県新居浜市)や、2021年3月期に新設した長岡営業所(新潟県長岡市)、甲府営業所(山梨県甲府市)では顧客との商談件数が増加しており、今後の取引拡大につながるものと期待されている。 同社ではリモート支援型営業所を開設する条件として、住宅兼用ではなくオフィス専用の事務所を設置すること、営業スタッフが2名以上であること、営業所開設に当たっての企画書を開設希望者本人で作成することの3つを挙げており、この3つの条件が揃った段階でリモート支援型営業所を開設することにしている。新たに海外でも2021年1月にマレーシアのペナン、2021年5月に中国の厦門でそれぞれ現地スタッフによる営業所を開設し、現地の日系顧客企業との取引深耕を図る。また、国内でも金沢市や東北地方などにも新設する検討を進めている。同社の国内営業拠点は26拠点あるが、このうち東北以北は東北営業所(宮城県仙台市)の1拠点しかなく、同営業所の4~5名の営業スタッフで東北全エリアをカバーしている状況にある。東北には製造業の工場も多く、現在の体制では十分にカバーしきれていないのが実情で、リモート支援型営業所を開設していくことで、カバーしきれなかった地域での優良顧客開拓が進むものと期待される。同様に北海道についても現在は営業拠点がなく、将来的にリモート支援型営業所で進出する可能性があり、売上拡大戦略の一つとして今後の展開が注目される。 (3) 『新事業領域へ挑戦し持続的成長を加速する』の進捗状況 『新事業領域へ挑戦し持続的成長を加速する』に当たっては、人材の育成が重要課題であると認識しており、その取り組みを強化していく。特にマネジメント人材の育成については、「Global Next Leader Training」「100年を描く未来討論会」「ビジョン・中期経営計画策定委員会」などを開催している。またグローバル事業を拡大していくに当たって、海外拠点において現地スタッフのマネジメント人材を育成・登用し、組織力を強化していく取り組みも進めている。 現在13ヶ国28拠点に展開している海外現地法人では日系企業が顧客の大半を占めていることから、日本人がマネジメントに携わってきたが、さらなる成長に向けて同社は現地スタッフのマネジメント登用による組織力の一段の強化が重要と考えている。連結従業員数が約1千名規模に拡大し、このうち外国籍は400名規模(うち、約半分は中国)となっている。マネジメントスキルを持つ人材を外部招聘するのはコストが高くなるためグループ内で育成していく方針で、幹部候補生について日本での研修を開始している。マネジメント人材のグローバル化が進めば、現在売上構成比で10%程度(中国市場では約35%)にとどまっている外資系企業の顧客開拓も進み、海外売上高も一段と拡大していくものと弊社では予想している。なかでも中国市場については、今後半導体や電気自動車などの産業育成を政府方針としても掲げており、中長期的に設備投資の拡大が予想されるため、これら業界で現地優良顧客を多く取り込むことが出来れば成長に貢献していくことになる。 (4) 『持続可能な社会の実現への取り組み』の進捗状況 ICTの活用による働き方改革については、前述のとおりコロナ禍において迅速にテレワーク体制に移行するなど、ニューノーマルな働き方改革に柔軟に対応している。またSDGsに関しても、社員の意識を高めるため社内にSDGsアンバサダーを設置し、啓蒙活動に取り組んでいる。事業面においては、脱炭素社会の実現に向けた取り組みとして太陽光パネル等の再生エネルギーや電気自動車関連など、環境をテーマとしたビジネスを再度抽出しており、今後営業活動をさらに強化していく方針としている。 なお同社は、コーポレート・ガバナンス体制強化の取り組みの一つとして、2021年6月より現在の「監査役会設置会社」から「監査等委員会設置会社」に移行する予定となっている。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《NB》
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電機・電子・機械分野で事業展開する独立系商社。小型モータやコネクターなど電子部門の売上比率が高い。仕入先は約2000社、顧客は約3100社。配当性向25~35%目標。高付加価値の新商品の開発、拡販進める。 記:2024/06/18