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サンワテクノス Research Memo(1):2021年3月期は2ケタ増益。2022年3月期は受注好調で大幅増益へ

2021/6/16 15:11 FISCO
*15:11JST サンワテクノス Research Memo(1):2021年3月期は2ケタ増益。2022年3月期は受注好調で大幅増益へ ■要約 サンワテクノス<8137>は独立系技術商社でFA・産業機器業界向けが売上高の約4割を占める主力分野となっている。電機・電子・機械の3分野にまたがって事業を展開している点と、それを生かした「双方向取引」(顧客メーカーに生産ラインの機器を納入し、そこで生産された製品を仕入れる)の2つの特徴を生かして業容を拡大してきた。近年はエンジニアリング事業とグローバルSCMソリューション事業に注力している。 1. 2021年3月期はFA・産機分野の回復と販管費削減効果で2ケタ増益を達成 2021年3月期の連結業績は、売上高で前期比2.3%減の134,769百万円と減収となったものの、経常利益で同19.7%増の2,567百万円と3期ぶりの増益に転じた。新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)の影響で、製造業各社の設備投資が冷え込んだことにより売上高は減収となったものの、四半期別で見れば第3四半期以降は中国を中心に設備投資の動きが活発化し、FA・産業機器関連の電機品や電子部品の需要が回復してきたこと、自動車電装部品の需要も持ち直してきたことで増収に転じている。特に、第4四半期の受注高については前年同期比23.2%増の43,643百万円と大きく伸長しており、中国向けを中心に回復の勢いが顕著となっている。同社では半導体不足の影響による前倒し的な発注も含まれていると見ているが、それを差し引いても足元の受注環境は良好のようだ。減収にもかかわらず増益となったのは、売上総利益率の改善に加えてテレワーク体制下でオンラインツールを積極的に活用した結果、販管費が前期比502百万円減少したことが要因となっている。 2. 2022年3月期は半導体・自動車業界の設備投資拡大により大幅増益を見込む 2022年3月期の連結業績は、売上高で前期比0.8%増の135,800百万円、経常利益で同36.3%増の3,500百万円となる見通しとしている。売上高については、従来自動車電装品で売上計上していた有償支給品を、2022年3月期より売上に含めない純額表示に変更する影響で15,500百万円の目減りとなっている。しかし従来基準比較で見れば増収率は12.3%となり、半導体業界やEVを中心とした自動車業界の設備投資がアジアを中心に一段と拡大する。また、ローカル5Gの工場での導入案件が国内で増加する見込みとなっている。プロダクトミックスの改善による売上総利益率の改善に加えて、引き続き販管費の抑制に取り組むことで経常利益率は2021年3月期の1.9%から2.6%に上昇する見通しだ。 3. 中期経営計画「NEXT 1800」の基本方針を推進し、グレートリカバリー(大回復)に挑戦 2020年3月期からスタートした3ヶ年中期経営計画『NEXT 1800』の進捗状況について見ると、業績数値に関してはコロナ禍の影響もあって、2022年3月期の目標値(売上高1,800億円、経常利益50億円)には届かない可能性が高い。しかし、基本方針として掲げた施策(「コアビジネスの強化でお客様のものづくりに貢献する」「グローバル事業を拡大し市場の需要をサポートする」「新事業領域へ挑戦し持続的成長を加速する」「持続可能な社会への実現への取り組み」)については着実に進めている。特に、2022年3月期はグレートリカバリー(大回復)に向けた新たな挑戦として、「コロナ禍の克服とニューノーマル市場の獲得」「DXを活用した戦略の構築とその実施体制の完成」「既存ビジネスの深耕による確実な成果のアウトプットと新規ビジネスの開拓、事業ポートフォリオの見直し」に取り組み、一段の飛躍を目指していく方針となっている。 ■Key Points ・2021年3月期は第3四半期以降に受注が回復、販管費削減効果もあって減収ながらも2ケタ増益を達成 ・半導体、自動車業界向けを中心とした受注好調により、2022年3月期は大幅増益を見込む ・脱炭素社会の実現に向け環境関連分野のビジネス強化を推進していく方針 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《NB》
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時価総額 35,008百万円
電機・電子・機械分野で事業展開する独立系商社。小型モータやコネクターなど電子部門の売上比率が高い。仕入先は約2000社、顧客は約3100社。配当性向25~35%目標。高付加価値の新商品の開発、拡販進める。 記:2024/06/18