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ワコム Research Memo(1):2021年3月期は大幅な増収増益。中期経営計画を1年前倒しで達成

2021/6/9 16:41 FISCO
*16:41JST ワコム Research Memo(1):2021年3月期は大幅な増収増益。中期経営計画を1年前倒しで達成 ■要約 ワコム<6727>は、デジタルペンとインクの事業領域で、技術に基づいた顧客価値の創造を目指すグローバルリーダーである。映画制作や工業デザインのスタジオで働くデザイナー、アニメーターなどプロのクリエイターからの支持により高いブランド力とシェアを誇る。自社ブランドで「ディスプレイ(液晶ペンタブレット)製品」や「ペンタブレット製品」等を販売する「ブランド製品事業」と、スマートフォンやタブレットなど完成品メーカー向けに独自のデジタルペン技術をコンポーネントとして供給する「テクノロジーソリューション事業」の2セグメントで事業を展開している。 1. 2021年3月期の業績 2021年3月期の連結業績は、売上高が前期比22.5%増の108,531百万円、営業利益が同140.8%増の13,407百万円と大幅な増収増益となり、過去最高業績を更新した。世界的な新型コロナウイルス感染症の拡大(以下、コロナ禍)に伴い、オンライン教育及びテレワーク向け等の需要が急増したことを受けて、「ディスプレイ製品」や「ペンタブレット製品」を中心に「ブランド製品事業」が大きく拡大した。また「テクノロジーソリューション事業」についても、タブレット・ノートPC市場での利用拡大等を背景として、OEM提供先のメーカー向けにAESテクノロジーソリューション及びEMRテクノロジーソリューション他がともに伸長した。損益面でも増収効果や製品ミックスの改善、各費用の最適化に取り組んだことにより、大幅な営業増益を実現し、営業利益率は12.4%(前期は6.3%)に大きく改善した。 2. 2022年3月期の業績見通し 2022年3月期の連結業績予想について同社は、売上高を前期比6.0%減の102,000百万円、営業利益を同18.0%減の11,000百万円と、コロナ禍の影響に伴う不確実性等を踏まえ、ベースライン・シナリオに基づく減収減益を見込んでいる。減収予想となっているのは、オンライン教育向けで継続的な需要増が見込まれる一方、個人の在宅趣味用途等の需要の一部減収リスクを織り込んでいるほか、生産サプライチェーンにおける主要部品の調達リスクを一定程度考慮したことなどが主因である。一方、損益面では、減収による収益の下押しに加え将来に向けた積極的な研究開発投資の継続等により減益となるものの、営業利益率は10%を超える水準を確保する見通しとなっている。 3. 成長戦略 同社は、2019年3月期に策定した2022年3月期を最終年度とする中期経営計画「Wacom Chapter 2」を推進してきたが、経営指標の目標を1年前倒しで達成できたことから、新たな中期経営方針「Wacom Chapter 3」(2022年3月期~2025年3月期)を公表するに至った。「ライフロング・インク」のビジョンを継承し、改めて「5つの戦略軸」を設定するとともに、その実行に当たって「6つの主要技術開発軸」を定め、具体的な価値提供と持続的な成長につなげていく方針である。特に、既存技術と親和性の高い「AI、XR、Security」の3分野を選択し、新コア技術と新しいビジネスモデルで新しい価値提供を実現していくところが戦略の目玉となっている。既存ビジネスの伸びをベースラインとしたうえで、新コア技術・新ビジネスモデルの上乗せにより2ケタの成長を目指す。 ■Key Points ・2021年3月期は大幅な増収増益により、過去最高業績を更新 ・コロナ禍をきっかけとしたオンライン教育向けの需要増などを取り込む ・2022年3月期はベースライン・シナリオに基づく減収減益を見込むものの、高い業績水準が継続する見通し ・中期経営計画「Wacom Chapter 2」の前倒し達成により、新たに中期経営方針「Wacom Chapter 3」を公表。新コア技術・新ビジネスモデルの立ち上げにより成長加速を目指す (執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫) 《EY》
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描画用ペンタブレットで世界首位。韓国サムスン社など向け電子ペンOEMも。24.3期3Q累計は自社ブランド品の需要が戻らず。だがOEMが回復。経費削減や円安なども寄与して増収増益に。営業外に為替差益を計上。 記:2024/04/11