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藤商事 Research Memo(6):2022年3月期は営業利益で前期比5.2倍の20億円を目指す
2021/6/8 15:06
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*15:06JST 藤商事 Research Memo(6):2022年3月期は営業利益で前期比5.2倍の20億円を目指す ■今後の見通し 2. 2022年3月期の業績見通し 藤商事<
6257
>の2022年3月期の連結業績は、売上高で前期比28.5%増の34,600百万円、営業利益で同421.3%増の2,000百万円、経常利益で同311.0%増の2,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で11.4倍の1,400百万円を見込んでいる。 コロナ禍による影響は依然不透明なものの、前述したように2022年1月末の旧規則機撤去期限に向けて入れ替え需要が段階的に発生すると見られており、最適なタイミングで主力機種を市場に投入していく計画となっている。四半期別で見ると主力機種の投入を予定している第3四半期がピークとなりそうで、前期と同様に第2四半期までの収益はやや低水準で推移するものと予想される。なお、2021年7月にオリンピック・パラリンピックの開催が予定されているが、今回は旧規則機の撤去を段階的に進めていくという業界方針のもと、大会期間中の販売自粛は行わないことになっている。 パチンコ遊技機の販売台数は前期比27.7%増の90千台を計画している。各ジャンルで例年並みの主力タイトルとその他サブスペックの機種を投入する予定となっている。一方、パチスロ遊技機については1機種で5千台の販売を予定している。 売上総利益率は50.5%と前期から2.3ポイント上昇する見通し。これはパチンコ遊技機におけるパネル販売比率の上昇が主因だ。また、販管費は前期比25.6%増の15,484百万円となるものの、販管費率では35.2%と前期から2.6ポイント低下する。主な内訳を見ると、新機種の開発プロジェクト増加により研究開発費が前期比1,823百万円増となるほか、広告宣伝費が同476百万円増と前期比で2倍強の増加を見込んでいる。新機種の拡販に向けてYouTubeやTwitterなどSNSを活用したプロモーション施策を積極的に展開していく。その他販管費についても同812百万円の増加を見込んでいる。 稼働力の高い機種を継続的に投入することで成長を目指す 3. 重点課題 2022年3月期の最重点課題として、「稼働力向上」を掲げており、稼働力の高い機種を継続的に市場投入することを目指している。前期と同様、徹底した遊技者目線と、市場ニーズの変化を的確に捉えながら、斬新なアイデアによる魅力的な機種を開発することで、稼働力の向上を図っていく。 同社は2019年より全国のパチンコホールを訪問して、稼働力が低迷する原因を徹底して調査し、競合メーカーの機種との比較も行うなど綿密な分析を行い、開発部門にフィードバックして、新機種の開発を一から見直すなど開発体制を刷新した。改善項目は、音や映像の表現方法から玉の出方、ハンドルの形状に至るまですべて洗い出し、新機種の開発に反映させている。こうした取り組みの成果が、2021年3月期から投入した新機種に反映されており、「Pとある魔術の禁書目録」のロングヒットにもつながったと弊社では見ている。今後販売される主力タイトルの新機種についても、稼働力を向上できるかどうか注目される。 商品戦略としては従来の「ホラー」「時代劇」「萌え」ジャンルに加えて、「アニメ」ジャンルを新たに確立できたことでラインナップの幅が広がり、販売台数の増加につながるものと期待される。特に、パチンコホールでは若年層の取り込みが課題となっており、キラーコンテンツとして「アニメ」ジャンルで主力機種を複数育てることができれば、シェアの拡大にもつながる。遊技機業界全体は逆風が続いているものの、同社のパチンコ遊技機の市場シェアはまだ数%台と低く、シェアを拡大することによって成長する余地は大きい。当面の目標としては市場シェアで10%の達成を掲げている。 そのほかの重点課題としては、新規則機への入れ替え需要に対応した最適なタイミングで主力機種を市場に投入していくこと、従前から取り組んでいる原価低減や業務効率化による利益体質の強化を図っていくことの2点を挙げている。原価低減策としては、設計段階からの見直しによる部材コスト低減のほか、リユース品の活用などに取り組んでいる。2022年3月期のリユース品採用率については、新機種で新しい部品を採用することもあり、前期よりもやや低下する見込みとなっているが、今後も積極的に活用していく方針に変わりない。リユース品を多く使用できるかどうかは、旧機種をどれだけ下取り回収できるかにかかっているが、現状、下取り回収率についてはまだ改善の余地があると見ている。今後も調達ルートを含めて下取り回収の強化に取り組んでいく方針だ。また、販管費についても研究開発部門の生産性向上や広告宣伝費の効率化、業務効率の向上を図ることによって抑制していく方針となっている。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《AS》
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時価総額 29,925百万円
パチンコ・パチスロ機の中堅メーカー。1958年創業。無借金経営。「とある」シリーズなどアニメジャンルが主力商品。パチスロ遊技機の新製品「スマスロ ゲゲゲの鬼太郎 覚醒」は24年8月上旬から導入予定。 記:2024/06/11
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