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エラン Research Memo(1):認知度向上や競争優位性で成長シナリオに変化なし

2021/4/2 16:11 FISCO
*16:11JST エラン Research Memo(1):認知度向上や競争優位性で成長シナリオに変化なし ■要約 エラン<6099>は、病院や介護老人保健施設等の入院患者・入所者が、身の回り品を準備しなくても「手ぶらで入院・退院(入所・退所)」できるように、衣類・タオル類洗濯サービス付レンタルなど、入院・入所生活に必要な日常生活用品をセットにした入院セットサービスのCSセット(CSセットは同社の登録商標)を提供している。 1. 入院セットサービスのパイオニアかつ最大手 同社は入院セットサービスを組織的にビジネス展開したパイオニアで、独自に蓄積したノウハウを強みとして後発他社を圧倒的にリードする最大手である。CSセットはサービスを利用する入院患者・入所者とその家族だけではなく、病院・介護老人保健施設等、リネンサプライ業者等にとっても大きなメリットがあり、同社を中心に「WIN-WIN-WIN」の関係を構築した共存共栄型のビジネスモデルである。さらに付加価値向上や差別化に向けた新商品も積極投入している。 2. 契約施設数及び月間利用者数は増加基調 CSセットは契約施設数の積み上げによって利用者数が増加し、サービス利用料収入が増加するというストック型収益モデルである。そしてCSセットの契約施設数及び月間利用者数は増加基調である。契約施設数は2020年12月期末時点で2019年12月期末比252施設(18.5%)増加の1,614施設となった。月間利用者数は2020年12月時点で2019年12月比57,977人(25.7%)増加の283,555人となった。CSセットの認知度が向上し、新規導入施設数の増加と既存契約施設における利用率上昇で、月間利用者数は契約施設数の増加を上回る大幅な伸長率となっている。 3. 2020年12月期は計画超の大幅増収増益 2020年12月期の連結業績は、売上高が2019年12月期比21.1%増の26,056百万円、営業利益が38.6%増の2,068百万円、経常利益が43.1%増の2,148百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が46.2%増の1,446百万円だった。計画を上回る大幅増収増益で、12期連続の増収増益を達成した。契約施設数及び利用者数が順調に増加した。なお沖縄支店を開設して全国をカバーする営業拠点網構築が完了した。また新商品のCSセットRとCSセットLC入院保証の本格展開も開始した。個人請求業務・カスタマーサポート業務を行う(株)エランサービスは、他社の入院セットの請求業務請負も受託した。 4. 2021年12月期も増収増益予想 2021年12月期の連結業績予想は、売上高が2020年12月期比15.1%増の30,000百万円、営業利益が11.7%増の2,310百万円、経常利益が8.5%増の2,330百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が5.8%増の1,530百万円としている。新型コロナウイルス感染症の拡大(以下、コロナ禍)の影響が継続して上期は一部エリアでの新規訪問営業が難しく、公的大型病院の入札案件が2020年に急増した反動減も見込んでいるが、開拓余地が大きいエリアの営業人員強化、オンライン営業の活用、新人営業の早期戦略化などの施策を推進し、契約施設数及び利用者数が順調に増加して増収増益予想としている。人員増に伴う人件費の増加、コロナ禍で減少していた営業経費の反動増、新規事業立ち上げ費用などで2020年12月期に比べて増益率が鈍化する想定だが、同社は期初時点では保守的な数値を公表する傾向が強いため上振れの可能性が高いだろう。 5. 市場開拓余地は大きい 同社のCSセットがメインターゲットとする市場は、ベッド数50床以上の病院及び介護老人保健施設等である。いずれの分野でもCSセットの認知度が向上して普及ステージに入り、契約施設数は増加基調である。ただし同社推定の市場開拓率は、ベッド数50床以上の病院で14.4%、ベッド数50床以上の介護老人保健施設で6.3%に過ぎない。高齢者単身世帯、一人親世帯、単身世帯の増加など事業環境は良好であり、CSセットの市場開拓余地は大きいと言えるだろう。 6. CSセットをプラットフォームに進化させて中長期的に収益拡大基調 中期経営ビジョンでは目標数値に2022年12月期売上高380億円、営業利益30億円、営業利益率8.0%、市場開拓率20%、国内拠点23拠点を掲げている。CSセットは入院中の「困った」を解決するサービスである。この考え方を基本として、入院前・退院後の周辺領域の「困った」を解決するためのビジネス創出を目指している。入院前~入院中~退院後のすべてのステージにおいて、入院患者及びその家族向けのプラットフォームサービスとして進化させる戦略だ。CSセットの認知度が向上して普及ステージに入り、成長シナリオに変化はない。中長期的に付加価値を高めたCSセットがプラットフォームに進化して新たな成長ステージ入りが期待され、収益拡大基調となるだろう。 ■Key Points ・入院CSセットを組織的にビジネス展開したパイオニアかつ最大手 ・契約施設数及び利用者数が増加基調で2021年12月期も増収増益予想 ・市場開拓余地は大きく、CSセットをプラットフォームに進化させて中長期的に収益拡大基調 (執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展) 《EY》
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時価総額 54,540百万円
病院の入院患者や介護施設の入所者に衣類やタオルを洗濯付きでレンタルするサービスを提供。ケア・サポートセット導入数は2320施設と増加。23.12期通期は増収増益。24.12期は2桁増収増益を見込む。 記:2024/03/05