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RSテクノ Research Memo(9):4ヶ年の中期経営計画を発表、年平均成長率で2ケタ成長を目指す(2)

2021/3/30 15:59 FISCO
*15:59JST RSテクノ Research Memo(9):4ヶ年の中期経営計画を発表、年平均成長率で2ケタ成長を目指す(2) ■今後の見通し (3) 第3の収益柱として半導体製造装置用消耗部材の成長に注力 RS Technologies<3445>は、ウェーハ再生事業、プライムシリコンウェーハ製造販売事業に続く第3の収益柱を育成すべく、子会社のDG Technologiesで展開している半導体製造装置用消耗部材に注力していく方針を明らかにしている。具体的には、半導体製造装置でシリコンウェーハを固定するための石英リングやシリコン電極などの消耗部材の売上成長を目指している。同消耗部材の年間市場規模は約1,500億円と同社では推計しており、現在1ケタ前半の市場シェアを将来的に10%まで引き上げていく目標を立てている。競合は国内・台湾・中国に数社あるが、同社は品質や技術力で強みを持つ。従来、コスト競争力が課題であったが、3年ほど前から材料コスト低減のため、中国からシリコンの調達を開始したほか、2020年にはグループの中国子会社が製造するシリコンの採用を開始している。2021年以降はグループ内調達率をさらに引き上げることで一段のコスト低減を進める方針となっている。生産面でも2020年に茨城工場で人員配置や生産工程の最適化を行い生産能力の拡大を図ったが、足元は半導体市場の活況を背景に能力を上回る受注が続いており、2021年も約12億円をかけて能力増強投資を行う計画となっている。 顧客は国内外の大手半導体製造装置メーカーや半導体メーカーとなる。将来的には茨城工場をマザー工場として中国にも製造拠点を展開し、コスト競争力を強化して市場シェアを拡大していく戦略だ。シェア10%を獲得できれば売上規模で150億円となり、収益にも大きく貢献することが見込まれる。 (4) 今後の事業領域及び販売地域の展開 同社は長期的な戦略として、事業領域と販売地域の拡大を進めていく方針としている。現在新規展開を予定しているものとして、中国で生産しているプライムウェーハの中国以外の地域への販売が挙げられる。当面は中国向けの需要だけで手一杯であるため長期的な戦略となるが、日米欧市場への輸出も視野に入れている。また、商社機能として半導体・電子部品、消耗材などの販売を日本と中国で展開しているが、今後、欧米市場での販売展開も進めていく予定にしている。そのほか、M&Aについても半導体ウェーハ周辺領域においてシナジーが見込める案件であれば、国内外問わず前向きに検討していく方針だ。 同社は12インチ再生ウェーハで世界シェア約33%(同社推計)とトップの地位を確立し、世界の大手半導体メーカーを顧客として既に持っていることから、シナジーを創出しやすい立ち位置にあると思われる。半導体産業は好不況の波が大きく、短期的に業績が悪化するリスクもあるが、中長期的な視点で見れば、高シェアを持つウェーハ再生事業を収益基盤とし、プライムシリコンウェーハ製造販売事業に関しては中国半導体産業の成長を追い風に事業を拡大しながら、半導体製造装置用消耗部材等の第3の柱を育成することで収益成長を加速していくという同社の戦略の実現性は十分あると弊社では考えている。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《EY》
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半導体製造工程で使う再生ウエハで世界トップ。新品ウエハの生産も。24.12期は上期低調も下期の回復を想定し、最高業績更新を計画。中計では26.12期に営業益168億円を目指す。次世代電池用の電解液に参入。 記:2024/04/11