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RSテクノ Research Memo(1):2021年12月期は2ケタ増収増益へ。中期経営計画を発表

2021/3/30 15:51 FISCO
*15:51JST RSテクノ Research Memo(1):2021年12月期は2ケタ増収増益へ。中期経営計画を発表 ■要約 RS Technologies<3445>は半導体の主要部材であるシリコンウェーハの再生加工を手掛ける企業である。国内と台湾に工場を持ち、メインサイズの12インチ(300mm)の再生ウェーハで世界シェア約33%(同社推計)とトップに立っている。2018年から中国でプライムウェーハの一貫製造販売事業に進出したほか、半導体関連装置・部材等事業の育成にも注力している。 1. 2020年12月期は工場移設や物流費の上昇で減益となるも会社計画は上回る 2020年12月期の連結業績は、売上高で前期比4.3%増の25,561百万円、営業利益で同4.0%減の4,530百万円となり、会社計画(売上高23,500百万円、営業利益4,300百万円)を上回って着地した。プライムウェーハ事業において新工場移転に伴う一時的な収益落込みがあったほか、新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)に起因する物流コストの上昇が減益要因となったものの、旺盛な半導体需要を背景に12インチ再生ウェーハが年間を通じて好調に推移したことや営業体制強化等による半導体関連装置・部材等の販売増加が会社計画比増収増益要因となった。 2. 2021年12月期はプライムウェーハ新工場の本格稼働により2ケタ増収増益へ 2021年12月期は売上高で前期比14.2%増の29,200百万円、営業利益で同30.2%増の5,900百万円と2ケタ増収増益となる見通し。同社並びに台湾子会社については再生ウェーハの能力増強投資による減価償却負担増で減益を見込んでいるものの、中国子会社がプライムウェーハ新工場の本格稼働により収益が急回復すること、また半導体関連装置・部材等事業で更なる成長が見込めることが増収増益要因となる。足元の半導体需要が引き続き旺盛で、再生ウェーハ工場のフル稼働が続いていること、半導体装置向け消耗部材についても能力を上回る受注が続いていることから、会社計画は保守的で上振れすると弊社では見ている。また、8インチプライムウェーハの製造販売事業を手掛ける中国子会社の有研半導体材料有限公司(以下、GRITEK)に関して、上海証券取引所の新興企業向け市場となる科創板市場に株式上場するための準備に入ったことを2020年9月に発表している。株式上場後も同社が過半の支配権を持ち連結対象子会社として維持していく方針であることから、同社がGRITEK株式を売却する予定はないと見ている。 3. 再生ウェーハ、プライムウェーハ事業の拡大に加えて半導体関連装置・部材等事業の成長戦略を推進 同社は2024年12月期までの中期経営計画を発表した。最終年度の売上高は37,100百万円、営業利益は7,900百万円を目指す。半導体市場は年率5%程度の成長が続く想定で、ウェーハ再生事業は需要の拡大に対応して国内外で能力を増強し、堅調な推移を見込む。また、8インチプライムウェーハ事業は、中国新工場の稼働によって月産能力を従来の8万枚から13万枚まで引き上げており、段階的に生産量を拡大していく予定となっている。なお、中国における12インチのウェーハ再生事業並びにプライムウェーハ事業については、出資比率19.99%の持分適用関連会社である山東有研RS半導体材料有限公司(以下、SGRS)で展開していく。再生ウェーハについては2022年に月産5万枚で量産を開始し、プライムウェーハについては2021年に月産1万枚のテストラインを設置、将来的には30万枚まで能力を拡大する計画となっている。SGRSについては事業が軌道に乗った段階で出資比率を引き上げていく予定としている。中国は国策で半導体産業を育成しており、既に多くの顧客基盤を持つ同社にとって12インチ市場の本格展開による成長余地は大きいと弊社では見ている。さらに、同社は第3の収益柱として半導体関連装置・部材等事業を育成していく方針を明らかにしている。具体的には、(株)DG Technologiesで手掛ける半導体製造装置向け消耗部材について、今後生産能力の拡大と材料の内製化によるコストダウンにより、現在1ケタ前半の市場シェアを将来的に10%まで引き上げていく目標を立てている。同消耗部材の世界市場は同社推計で1,500億円市場となっており、シェア10%で150億円の売上規模になるだけに、今後の展開が注目される。 ■Key Points ・2020年12月期業績はプライムウェーハ事業における工場移転の影響で減益となるも、会社計画は上回る ・中国プライムウェーハ新工場の生産拡大により、2021年12月期は増収増益となる見通し ・4ヶ年の中期経営計画を発表、2024年12月期に売上高371億円、営業利益79億円と年平均成長率で2ケタ成長を目指す (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《EY》
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時価総額 81,964百万円
半導体製造工程で使う再生ウエハで世界トップ。新品ウエハの生産も。24.12期は上期低調も下期の回復を想定し、最高業績更新を計画。中計では26.12期に営業益168億円を目指す。次世代電池用の電解液に参入。 記:2024/04/11