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クシム Research Memo(6):「iStudy LMS」や「SLAP」の引き合いは引き続き堅調(2)

2021/1/12 15:06 FISCO
*15:06JST クシム Research Memo(6):「iStudy LMS」や「SLAP」の引き合いは引き続き堅調(2) ■クシム<2345>の業績動向 2. セグメント別業績 セグメント別の業績は以下の通りであった。 (1) eラーニング事業 売上高938百万円(前期比239百万円増)、EBITDA230百万円(同24百万円増)、セグメント利益205百万円(同12百万円増)となった。主力の法人向け学習管理システムである「iStudy LMS」及び「SLAP」においては、コロナ禍により働き方が大きく変化するなかにおいて、問い合わせは多かったが、一方で顧客企業においては業績への影響から投資意欲が抑えられ、導入検討を控える傾向から需要の消失も一部あった。 学校教育機関向け「SLAP」無償提供の反響は引き続き大きく、それに加え企業における新規導入及びリプレースニーズも顕在化した。「SLAP」のユーザーID数は8ヶ月間で8倍と大きな伸びとなった。更なる導入に向けた対応を推進し、「SLAP」のID提供数の延伸、「iStudy LMS」の導入に注力する。また、インフラ環境の刷新については、パブリック・クラウド環境への積極的な移行により安定基盤の提供を計画通りに移行完了している。今後も使い易い環境の提供を行うことを主眼としたアップデート開発を進め、機能拡充を図る。インフラ環境の刷新については、創業時来の老朽化したシステムからパブリック・クラウド環境への積極的な移行が完了したことにより、企業における新規導入及びリプレースニーズが顕在化するなかにおいて、利益率の向上にもつながると弊社では見ている。 eラーニングコンテンツの販売及び各種研修サービスについては、コロナ禍による集合研修の需要消滅による影響で売上げが減少したが、先端技術系コンテンツについては引き合いや利用が増加しており、企業における社員教育は先を見据えた価値ある投資に変化してきている。また、研修コンテンツ制作サービスについては大型案件の受注があり、食育をテーマとした新たな市場に向けコンテンツ提供を開始した。インフラ基盤であるコンテンツ販売サイトは、顧客の多様なニーズに応えるべく、タブレットPCやスマートフォンでも利用可能な「SLAPα」を新たにリリースし、いつでもどこでも学習可能な環境の提供を開始している。「SLAPα」は同社のストック売上げの源泉となるが、「SLAP」のユーザーID数の大幅な伸びに寄与している。 イーフロンティア(2020年5月より連結)は、イーフロンティアが保有するメールマガジン会員30万人に向けて、「iStudy LMS」及び「SLAP」を販売展開するとともに、顧客である大手ソフトウェア流通会社の販売網を介して、全国展開を進めている。また、長年にわたりソフトウェア開発を手掛けており、2020年10月からAI技術を組み込んだ動画・静止画の高解像度化サービス「リマスターAI」の提供を開始した。「リマスターAI」は、過去に作られた低解像度のVHSやDVD用の動画をブルーレイレベルのHD画質に手軽にかつ安価に生成が可能となるため、一般の顧客から専門の業者まで幅広い需要が期待できるものと考えている。また弊社では、イーフロンティアの業績が今期はフルに寄与してくることになるため、利益の押し上げにつながると見ている。 (2) アカデミー事業 売上高691百万円(前期比664百万円増)、セグメント損失47百万円(前期は51百万円の損失)となった。EBITDA13百万円(同64百万円増)と事業初年度にてプラスに転換した。なお、クシムソフト、クシムテクノロジーズ、ケア・ダイナミクスの株式取得に伴うのれん償却額55百万円は当セグメント利益に含めている。 有料職業紹介サービス「ACADEMY事業」では、企業の高度IT技術者採用支援、研修業務の受託代行を行っているが、コロナ禍による採用活動の見合わせや研修コストの削減の影響を受け、業績面は厳しい結果となっている。人材育成については、引き続き(株)CAICAテクノロジーズが擁するIT技術者約400名に加え、子会社のクシムソフトに対しても先端IT講座を展開してスキルアップを進めており、エンジニアの技能が向上しAI等の新たな技術を用いた付加価値の高いシステム開発の基盤拡充に貢献している。 クシムソフトでは、ニーズの高いオープン系を中心としたIT技術者育成と技術力の向上により、顧客システム開発の支援、エンジニア派遣事業の拡充、また、グループシナジーを生かした高度IT人材の育成についても積極的に強化した。これにより2020年9月期第3四半期(2020年4-6月)は厳しい状況であったが、第4四半期(同年7-9月)にはV字回復し、各月単月黒字を達成した。これは、コロナ禍のマイナス影響を早期で察知し本社移転等のコストカットを第2四半期(同年1-3月)に進めたほか、業界でもいち早くテレワーク化を推奨し業務効率の向上を図ったことが大きく成果として現れたことによる。 システムエンジニアリングサービス業界は、コロナ禍の影響により今もなおプロジェクトにおける規模縮小や凍結、顧客予算の一時的な圧縮が続き、エンジニアの非稼働状態が続いている。こうした環境にもかかわらず、クシムソフトにおいては、グループシナジーを生かした営業窓口の拡大及び補完を強化したことにより、2020年9月期第4四半期(2020年7-9月)においてはエンジニアの非稼働は改善し、SES事業の競争力の源泉であるエンジニア数を毀損することなく難局を乗り切っている。さらに、プロジェクト再開時には優先的に声がかかることでのエンジニア非稼働の改善を繰り返すという好循環を生み出しており、順調に業績を回復させている。クシムソフトは10月以降も単月黒字は続いており、引き続き案件の獲得による稼働率の上昇並びに受託開発の強化を進める。 また、クシムソフトが完全子会社化したケア・ダイナミクスにおいても、クシムソフト島根事業所開発センター※ における保守運営(一次受け)の完全移行が2020年7月末に完了した。ケア・ダイナミクスは介護事業者向けASPサービスを中心に、介護業界にIT技術を導入することで成長をしてきた。特にASPサービスの「Care Online」においては、多忙な介護現場において最大70%程度の業務負荷軽減効果が期待でき、業務効率が向上するサービスであるため、2006年のサービス開始以降、多くのユーザーを獲得している。保守運営の完全移管により、システムニーズをキャッチアップする体制の強化及び、一部外注していたメンテナンス業務を自社内で完結できるようになったため、コスト削減にも寄与している。 ※クシムソフト島根事業所開発センター:島根県大田市を基点として地域の雇用を増やし、地方創生を目指している。同市の地元企業とも連携することで、新たな顧客感動を目指し、 地元大田市の活性化を図っている。 クシムテクノロジーズでは、Web系システムの開発実績の積み重ねとコスト面での最適化により、単体での単月黒字化を継続している。クシムソフトと同様にシステムエンジニアリングサービスの業界でビジネス展開をしているため、コロナ禍の影響を勘案し本社移転したことにより、コスト削減効果並びにクシムテクノロジーズが強みとしている長期案件へのエンジニア参画によって、非稼働が発生しにくい体制をとることができている。さらに、エンジニアの案件終了時もクシムソフトとの密な連携で次期案件へのスライド参画を実現したことによって、単月黒字化を継続している。 (3) インキュベーション事業 売上高260百万円(前期比231百万円増)、EBITDA61百万円(同42百万円増)、セグメント利益57百万円(同38百万円増)となった。なお、クシムインサイトの株式取得に伴うのれん償却額4百万円は当セグメント利益に含めている。 (執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一) 《NB》
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