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リソー教育 Research Memo(7):コナミスポーツ、ヒューリックと提携、幼児教育事業拡大へ取り組み開始(1)

2020/12/9 15:47 FISCO
*15:47JST リソー教育 Research Memo(7):コナミスポーツ、ヒューリックと提携、幼児教育事業拡大へ取り組み開始(1) ■今後の見通し 2. 成長戦略について (1) 中期経営計画の概要 リソー教育<4714>は2020年2月期よりスタートした3ヶ年の中期経営計画における成長戦略として、既存主力事業である「TOMAS」「名門会」「伸芽会」の更なる拡大に加えて、「スクールTOMAS」「伸芽’Sクラブ」「インターTOMAS」「プラスワン教育」などの事業展開を一段と積極化していくことで持続的な成長を目指していく方針を打ち出した。コロナ禍によって、事業環境が大きく変化したことから、2021年2月期においては収益の回復を最優先に、新規出校計画を凍結している。このため、2022年2月期の経営数値目標(売上高330億円、経常利益38億円)についても、一旦先送りする格好となるが、基本戦略については変わらず2022年2月期以降は積極展開を再度進めていく予定となっている。 (2) 幼児教育事業の成長戦略 幼児教育事業では新たな取り組みとして2020年9月にコナミスポーツ、ヒューリックと3社で業務提携を締結(ヒューリックとは資本提携※1も発表)した。その内容は、ヒューリックが今後、首都圏で開発する子ども向けワンストップ・サービス型のビル内において、同社の「伸芽’Sクラブ」やコナミスポーツが提供している「運動塾」※2等を展開し、三社一体となって幼児教育の囲い込みを進め、事業の拡大を目指していく。また、「伸芽’Sクラブ」でコナミスポーツのサービスをオプションメニューとした「伸芽’Sアカデミースポーツ(仮称)」を展開し、コナミスポーツ施設内でも「伸芽’Sクラブ」の授業が受けられるようにしていく。子どもを勉強と運動の両面でバランス良く育てていきたいというニーズは多く、同一の場所でサービスを提供することで応えていく。今後3年間で東京、神奈川など首都圏の20ヶ所程度で相互サービスが受けられる拠点を作っていく考えだ。なお、ヒューリックによれば幼児教育をターゲットとしたビル開発については、2022年に第1弾を開業し、2029年までに首都圏で20棟程度の開発を目指しているようだ。 ※1 ヒューリックが同社株式の5.01%を新たに保有し、主要株主となった。 ※2 コナミスポーツの運営する「運動塾」は、子ども向け運動スクールで全国に約400ヶ所、会員数で8万人以上を有している。 現在、「伸芽’Sクラブ学童」は首都圏で15校展開しており、いずれも需要は旺盛であるものの、不動産物件の探索が事業を拡大していくに当たっての課題の1つとなっていた。このため、今回の業務提携によって教育サービスの場所が確保できることは、今後の事業拡大において大いにプラスになるものと考えられる。また、幼児教育事業を拡大していくことができれば、その顧客基盤を「TOMAS」や「名門会」など次の教育サービスに連携していくことも可能となり、グループシナジーもより一層高まることが期待される。 一方、「伸芽会」の教室数拡大に関して、同社は慎重な姿勢を貫いている。名門幼稚園・小学校のお受験というある種、特定の市場において、首都圏で既に20校、京阪神で3校を展開しており、入会生徒数の増加に対しては、既存教室の増床などで対応している。「伸芽会」についての成長は収益性が高く、また毎年安定した需要が見込めることから、キャッシュ・カウ的な事業として位置付けている。 (3) 学習塾事業の成長戦略 学習塾事業は個別進学指導塾「TOMAS」のほか、英会話スクールの「インターTOMAS」、医学部受験専門の個別指導塾となる「メディックTOMAS」に加えて、2020年2月より最難関中学受験個別指導塾の「spec.TOMAS」が新たに加わった。2022年2月期以降は教室数・生徒数の拡大によって年率10%程度の売上成長を目指していくものと見られる。 「TOMAS」の教室展開について同社は、2018年2月期から取り組んでいる「首都圏サテライト校戦略」を推進していく方針となっている。「首都圏サテライト校戦略」とは、従来、ターミナル駅において150~200坪の広さで200~400名規模で教室を展開していたのに対して、周辺の中堅駅において50~60坪の広さに100~150名の規模で教室を展開する戦略を言う。2020年11月末時点で首都圏において84校を展開しており、2022年2月期以降は年間5~10校のペースでサテライト校の新規開校を展開し、120校体制を当面の目標として確立したい考えだ。なお、既存校についても生徒数の増加により手狭となった教室については順次、移転リニューアルを進めていく予定となっている。 新規ブランドとして立ち上げた「spec.TOMAS」については、2021年2月期に2校目を開校する予定であったが、コロナ禍の影響により先送りすることとなり、当面は既存の自由が丘校での収益化に取り組んでいく。1校当たりの生徒数は入塾試験で厳選することもあり、150~200名と「TOMAS」よりもやや小規模となる。「spec.TOMAS」の特徴は、駿河台学園と同社がそれぞれ蓄積してきたノウハウを融合して、最難関校を志望する生徒に対してオリジナルのカリキュラムを使用し、プロの社会人講師による完全個別指導によって、志望校の合格に導いていくことにある。駿河台学園との提携によって、駿河台学園が持つ講師人材を活用できることや、オリジナル教材の制作・出版面で質の向上が期待できるなどシナジー効果は大きい。進学塾では合格実績が生徒獲得のバロメーターとなるため、今後合格実績を積み重ねていくことで最難関校受験専門の個別指導塾としてのブランド確立を目指していくことになる。 なお、「TOMAS」については2021年2月期において、新型コロナウイルス感染対策として講師の人件費増や対策グッズの費用増が収益圧迫要因となったことから、2021年春以降は授業料金を改定してこうした費用増分を吸収していく意向となっている。2022年2月期の業績面では料金の改定効果で5~6億円程度の増益要因になると弊社では見ている。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《EY》
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首都圏中心に個別学習塾「TOMAS」を展開。家庭教師派遣教育の「名門会」、幼児教育の「伸芽会」等も。TOB成立でヒューリック傘下に。リソー教育オンラインストアを開設。27.2期売上高382億円目標。 記:2024/06/09