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イノベーション Research Memo(1):コロナ禍における企業のDX加速を追い風に、業績は高成長が続く見通し

2020/12/8 16:11 FISCO
*16:11JST イノベーション Research Memo(1):コロナ禍における企業のDX加速を追い風に、業績は高成長が続く見通し ■要約 イノベーション<3970>グループは、法人営業の生産性向上を目的にインターネットを活用した各種マーケティング支援サービスを展開している。IT製品の比較・資料請求サイト「ITトレンド」(資料請求件数に応じて売上が発生する成果報酬型ビジネスモデル)を中心としたオンラインメディア事業と、中堅・中小企業を対象としたマーケティングオートメーション※1(以下、MA)ツール「List Finder」やウェビナー※2サービス「コクリポウェビナー」(以下、コクリポ)を提供するITソリューション事業が2本柱となる。 ※1 マーケティングオートメーションとは、マーケティング活動におけるプロセスの自動化や効率化を支援するシステムの総称で、見込み顧客情報を管理し、中長期にわたって良好な関係性を築くためのコミュニケーションや最適なタイミングで営業に引き渡す事に必要な煩雑な業務を自動化するために開発されたツールのことを指す。 ※2 ウェビナー(Webinar)とは、ウェブ(Web)とセミナー(Seminar)を組み合わせた造語で、Webセミナーやオンラインセミナーとも呼ばれる。インターネット上で行われるセミナーそのもの、またはインターネット上でのセミナーを実施するためのツールを指す。 1. 2021年3月期第2四半期累計業績 2021年3月期第2四半期累計(2020年4月-9月)の連結業績は、売上高で前年同期比46.0%増の1,361百万円、営業利益で同263.7%増の184百万円と大幅増収増益となった。新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)によって、企業がテレワーク体制の導入を進めるなかで、関連するITツールを導入すべく同社の比較・検索サイト「ITトレンド」を通じた資料請求件数が大幅増となったこと、また、コロナ禍においてリアルでのセミナーや会社説明会などの開催が難しくなるなか、ウェビナーサービス「コクリポ」の需要も急増し、収益貢献し始めたことが主因だ。そのほか、展示会の開催中止などで見込み顧客の開拓が困難になるなか、代替手段としてセミナー動画プラットフォーム「Seminar Shelf」を活用する企業も増加した。 2. 2021年3月期業績見通し 2021年3月期の売上高は前期比23.4%増の2,495百万円、営業利益は同54.6%増の270百万円と過去最高業績を更新する見通しだ。下期は売上高、営業利益ともに若干スローダウンする見込みだが、これは「コクリポ」の有償アカウント数の伸びが8月以降、落ち着いてきたことや、下期は更なる事業拡大に向けた投資なども予定しているためだ。とは言え、主力事業である「ITトレンド」に関しては10月もサイト来訪者数が高水準を維持していることから、会社計画は保守的な印象が強い。なお、新たな取り組みとしてオンライン展示会「ITトレンドEXPO 2020」を2020年11月に開催した。リアルの展示会が開催されず、見込み顧客獲得の場を失ったIT企業に対して、オンライン上でその場を提供する。初回の出展社数は70社で、来訪者数も約1.3万人と盛況だったことから、今後も定期的に開催していく予定にしている。企業のDX化に対する取り組みが加速するなか、新たなIT製品・サービスを探索する需要は旺盛で、「ITトレンド」を中心に成長余地は大きいと見られる。 3. 今後の成長戦略 成長戦略として、「ITトレンド」については引き続きサイトへの来訪者数並びに資料請求件数の拡大とCVR(コンバージョンレート。資料請求件数÷サイト訪問者数で算出)の向上に取り組むことで、成長を目指していく。また、「List Finder」や「コクリポ」「Seminar Shelf」なども機能の改善・強化により顧客満足度を高めていくことで、契約件数を伸ばしていく。そのほか、新規事業の育成にも取り組み始めている。2020年2月に子会社化した(株)Innovation IFA Consultingにおいて、資産運用コンサルティング業務を開始したほか、2020年10月にM&A仲介支援事業を行う(株)Innovation M&A Partnersを設立し、M&A市場にも参入した。これら2つの事業領域は市場そのものがまだまだ非効率な状態にあると認識しており、同社グループが持つ顧客資産や営業・デジタルマーケティング等のノウハウを活用することで、効率的なサービスを提供し成長を目指す。現時点では規模もまだ小さく非連結対象のため業績への影響はないが、中長期的視点で収益貢献できるよう育成していく方針だ。 ■Key Points ・BtoB企業向けに特化した営業・マーケティング支援サービス事業を主力に事業領域を拡大中 ・「ITトレンド」と「コクリポ」の売上が大きく伸長し、2021年3月期第2四半期累計業績は大幅増収増益 ・2021年3月期業績は過去最高を更新する見通しで、計画はやや保守的な印象 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《EY》
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時価総額 3,291百万円
法人向けIT製品の比較・資料請求サイトを運営。マーケ自動化ツールも。24.3期3Q累計は大手ITベンダーの広告出稿鈍化などで足踏み。ただオンライン展示会開催の4Qに挽回企図。通期では最高業績・増配を計画。 記:2024/02/15