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サンワテクノス Research Memo(1):中期経営計画の重点戦略を加速させ2022年3月期以降の収益拡大を目指す

2020/12/7 15:41 FISCO
*15:41JST サンワテクノス Research Memo(1):中期経営計画の重点戦略を加速させ2022年3月期以降の収益拡大を目指す ■要約 サンワテクノス<8137>は独立系技術商社でFA・産業機器業界向けが売上高の約4割を占める主力分野となっている。電機・電子・機械の3分野にまたがって事業を展開している点と、それを生かした「双方向取引」(顧客メーカーに生産ラインの機器を納入し、そこで生産された製品を仕入れる)の2つの特徴を生かして業容を拡大してきた。近年はエンジニアリング事業とグローバルSCMソリューション事業に注力している。 1. 2021年3月期第2四半期累計業績は中国向けの回復と経費節減効果で利益は前年同期並みを確保 2021年3月期第2四半期累計(2020年4月-9月)の連結業績は、売上高で前年同期比8.6%減の61,813百万円、経常利益で同1.5%減の1,020百万円となった。新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、製造業各社の設備投資が冷え込むなど、厳しい市場環境が続くなか、同社においても車載電装品を中心とした自動車業界向け、並びにアミューズメント業界向け電子部品の販売が落ち込み、売上高は2年連続の減収となった。ただ、半導体・FPD関連業界や中国市場の受注回復、並びに全社的な経費抑制に取り組んだことで、利益ベースでは前年同期並みの水準を確保した。特に、中国向けは太陽電池業界向けの受注回復もあって、地域別ではいち早く増収に転じている。 2. 2021年3月期は1ケタ台の減収減益を計画 2021年3月期の連結業績は、売上高で前期比5.8%減の130,000百万円、経常利益で同2.1%減の2,100百万円と2020年7月に発表した計画(売上高130,000百万円、経常利益1,400百万円)から経常利益を上方修正した。足元の受注状況は、半導体関連業界向けの回復に加えて、自動車業界向けについても中国で活発化しているほか、国内で電装品の受注が前年同期並みの水準まで戻るなど明るくなってきており、また、新型コロナウイルス関連商材(空間除菌消臭装置等)の販売も好調で、通期で数千万円程度の利益貢献が期待されている。一方、費用面では下期も経費節減に取り組む方針で、特段の費用増は見込んでいない。このため、新型コロナウイルス感染症の拡大によって、企業活動が再び冷え込むような状況とならない限りは、経常利益は上振れする可能性があると弊社では見ている。 3. 中期経営計画「NEXT 1800」の進捗状況 2020年3月期からスタートした3ヶ年中期経営計画『NEXT 1800』の進捗状況について、業績数値に関しては市場環境の悪化を主因として当初の計画から遅れており、2022年3月期の目標値(売上高1,800億円、経常利益50億円)については今後、見直すものと思われる。ただ、基本方針として掲げた重点施策の方向性については手応えを感じており、今後、さらにスピードアップを図ることで、2022年3月期以降の成長に弾みをつけていく考えだ。重点施策のうち、収益性向上を目的としたエンジニアリング事業の強化については、大型案件の受注獲得による更なる利益率の向上を目指し、規模の拡大を目的としたグローバルSCMソリューション事業の強化については、新規顧客の開拓と取引深耕を推進していく方針だ。また、新たな取り組みとして2019年より国内で試験的に開始したマイクロ営業所※については、顧客からの評価も高く、収益性の点でも問題ないことが確認できたことから、今後、積極的に展開していく計画となっている。2021年3月期は長岡、甲府、金沢(検討中)の3拠点を新設し、今後も営業スタッフが手薄な東北エリアなどで拠点を開設していく考えだ。地方の中小都市にも優良顧客は多く、こうした顧客の近隣に営業所を開設することでより強固な関係を構築する。新型コロナウイルス感染症の拡大を契機にWeb商談が普及しているが、同社の属するBtoB市場では対面型営業が重要であり、人材育成と合わせてマイクロ営業所を増やしていくことで、売上高を拡大していく戦略だ。 ※マイクロ営業所とは、営業職数名で、内勤業務については遠隔地でサポートする営業所を指す。2019年7月に四国営業所(愛媛)を試験的に開設した。 ■Key Points ・2021年3月期第2四半期累計業績は中国向けの回復と経費節減効果により前年同期並みの利益水準を確保 ・中国向けが好調、国内向けも自動車(車載)業界向けが回復基調で、2021年3月期業績は利益ベースで若干の上振れ余地あり ・地方の中小都市にマイクロ営業所を開設し、優良顧客と『新しい密』を構築することで売上深耕を図る (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《EY》
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時価総額 35,008百万円
電機・電子・機械分野で事業展開する独立系商社。小型モータやコネクターなど電子部門の売上比率が高い。仕入先は約2000社、顧客は約3100社。配当性向25~35%目標。高付加価値の新商品の開発、拡販進める。 記:2024/06/18