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アエリア Research Memo(5):サイバードがもたらしたIPビジネスをフル活用(2)

2020/10/5 15:25 FISCO
*15:25JST アエリア Research Memo(5):サイバードがもたらしたIPビジネスをフル活用(2) ■事業概要 (3) IPビジネスによる変化 女性向けコンテンツを販売する(株)アリスマティックが、2019年以降、「DYNAMIC CHORD」や「Starry☆Sky」、「イケない恋愛シリーズ」などコンテンツを広げ、キャラクター商品から音楽CDや舞台、果てはゲームへと展開の幅を拡大するなど好調である。自社IPをオリジンとするアリスマティックがこのように活性化しているのは、アエリア<3758>がIPビジネスを強化している成果の1つと言うことができる。また、2019年4月にスタートしたセレブレイトメッセージでは、ユーザーの誕生日や結婚式といった祝い事の時などに、有名人からパーソナルメッセージを受け取るサービスを展開している。サッカー日本代表の長友佑都選手やモデルでタレントのゆきぽよ(木村有希)など、世界のセレブ、アスリート、アーティスト、タレントなどに気軽にオファーできるサービスだが、これは「かいけつゾロリ」同様、他社IPを利用したビジネスと言える。 このようにサイバードを子会社化して以降、同社のIPビジネスが勢いを増している。前述したように、20年にわたって蓄積されたサイバードのIPビジネスのノウハウが背景にあるが、それとともにコンテンツ事業全体にIPビジネスを一層浸透させるドライバーとなったのが、2019年に設立されたアエリアコンテンツ・ホールディングス(ACH)である。ACHはグループ内中間持株会社で、コンテンツ事業各社間のシナジーを発揮することを目的に設立された。結果として効果は抜群で、コンテンツ事業全体に一気にIPビジネスを浸透させた。ACHの効果はコンテンツ事業にとどまらず、サイバードのコーポレート機能を生かした管理体制の強化や人材の最適配置により、コンテンツ事業各社の開発・運営体制の最適化とナレッジの共有が進み、さらにはグループ全体の組織運営・管理体制にまで好影響を与えている。 Vtuber※やVoice UIなどIPを利用して新規領域で事業開発を進めるなど、サイバード自身のIPビジネスも進化を続けている。中でも注目されるのがファンロイヤル化支援サービス「FaneX」である。「イケメンシリーズ」でファンクラブという究極のIPビジネスをスタートしたが、このノウハウをグループ内外に横展開し、グッズや検定からポータルサイト作成、VtuberやVoice UIへの展開、イベント・ライブに至るまで、ファンビジネスをサポートしていく計画である。また、対象は自社・他社IPだけでなく、電子コミックや電子小説などインディーズのIPを「FaneX」によって育成していくことも考えているようだ。こうした取り組みは、大容量・高速となる第5世代移動通信システム(5G)への転換を前提に計画されていると考えられる。5Gを契機にゲームのみならずIP自体がより高度化・複雑化し、周辺ビジネスが細分化してそれぞれが更に拡張していく、そのような同社経営の読みが働いていると考えられる。その際はACHによって、新たなノウハウがビジネスとなってグループ内に広く速く浸透していくことになろう。ゲーム開発は今後、回収を考えて丁寧な作り込みになるため新規リリースは多くならないと思われるが、その分IPビジネスの展開が注目される。 ※Vtuber(Virtual YouTuber): YouTuberとなってYouTubeチャネルを展開するIP(バーチャルキャラクター)。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光) 《ST》
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スマホ向けゲーム開発、キャラクターグッズの販売等を行うコンテンツ事業、不動産賃貸・売買等を行うアセットマネージメント事業が柱。ITサービス事業も展開。モバイルコンテンツの開発、配信、運営の強化図る。 記:2024/08/29