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アウトソシング Research Memo(1):20年12月期上期はコロナ禍の影響を一部受け減収減益となるも、回復傾向

2020/9/25 15:41 FISCO
*15:41JST アウトソシング Research Memo(1):20年12月期上期はコロナ禍の影響を一部受け減収減益となるも、回復傾向 ■要約 アウトソーシング<2427>は、メーカーの製造ライン向けに人材派遣及び業務請負を行う「国内製造系アウトソーシング事業」や、メーカーの研究開発部門及びIT、土木建築系企業向けに技術者派遣等を行う「国内技術系アウトソーシング事業」を展開するほか、米軍施設向け事業や海外展開にも積極的に取り組んでいる。M&Aを始め、独自スキームの構築による人材獲得に優位性を有しており、海外を含めた人材提供数及び管理人数はほぼ10万人規模に上る(技術・製造系では国内業界最大)。景気変動の影響を受けない事業構造への変革や今後の環境変化等を見据え、拡大するエンジニアニーズへの対応や公共関連サービスの強化、米軍施設向け事業の拡充など、グローバル規模で事業を拡大してきた。今後は、環境変化に合わせ、ビジネスモデルの抜本的な変革及び新たなビジネス機会の獲得にも取り組む方針である。 2020年12月期上期の業績(IFRS)は、売上収益が前年同期比2.8%減の172,628百万円、営業利益が同40.3%減の3,305百万円とコロナ禍の影響により減収減益となった。売上収益は、需要が安定している「国内技術系」及び「国内サービス系」(米軍施設向け)が伸長した一方、コロナ禍の影響を受けた「国内製造系」や海外事業全般が落ち込んだ。利益面でも、減収による収益の下押しに加え、コロナ禍に伴う休業待機費用の増加等により営業減益となった。もっとも、海外におけるロックダウン解除や、これまで取り組んできた業種分散効果等によりダウンサイドリスクは限定的である。今後に向けても、リモート対応の推進や好調分野へのシフト、業界淘汰への対応(準備・検討)など、成長軌道に戻すための施策を進めているところは評価すべきポイントである。 2020年12月期の業績予想(IFRS)について同社は、コロナ禍の影響を踏まえ、2020年5月14日付で期初予想を大きく減額修正した。修正後の業績予想として、売上収益を前期比1.0%増の365,000百万円、営業利益を同34.8%減の10,000百万円と微増収ながら減益を見込んでいる。ただ、ロックダウンが想定よりも早く解除されたことなどにより、足元業績は修正予想の策定時よりも早いペースで回復に向かっており、弊社では修正前の業績予想の水準にどこまで戻せるかがポイントになるとみている。 同社は、2020年12月期より5ヶ年の中期経営計画「VISION2024」をスタートした。世界各国で急速に進行する環境変化への迅速な対応を図るとともに、新たに発生したビジネス機会を同社成長に取り込む戦略となっている。特に、1)海外就労者サポートサービスの拡大、2)エンジニアとテクノロジーを融合した「派遣2.0」モデルの推進、3)米軍施設向け及び政府公共系ビジネスの更なる拡大、4)グローバル人材流動化ネットワークの確立、5)プラットフォームビジネスの構築により、ビジネスモデルの更なる進化や抜本的な変革にも取り組み、最終年度となる2024年12月期の売上収益8,200億円(5年間の平均成長率17.8%)、営業利益650億円(同33.6%)を目指している。なお、計画策定時には想定していなかったコロナ禍の影響を受けているものの、足元業績の落ち込みは一過性のものとしてカバーできる範囲であることや、構造的な変化(ニューノーマルの到来)に対しても同社の戦略を後押しするものと捉えていることから、2021年度以降の計数目標に見直しはない。 ■Key Points ・2020年12月期上期の業績はコロナ禍の影響を一部受け減収減益 ・2020年12月期の業績予想については2020年5月14日付で減額修正。ただ、海外でのロックダウン解除等に伴って足元業績は修正予想を上回るペースで回復に向かっている ・5ヶ年の中期経営計画「VISION2024」を推進。環境変化を踏まえ、ビジネスモデルの抜本的な変革に取り組む ・コロナ禍の影響は一過性であり、2021年度以降の計数目標の見直しはない (執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫) 《ST》
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時価総額 220,288百万円
製造業向け人材派遣・業務請負が柱。M&Aを活用して国内外で事業拡大。昨年12月に発表したMBOの一環として米投資ファンドのベインが1株1755円でTOB実施。今年3月にTOBが成立し、同社株は上場廃止へ。 記:2024/04/10