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すららネット Research Memo(1):オンライン学習需要拡大の追い風もあり2ケタ増収・各利益は黒字転換

2020/9/2 15:01 FISCO
*15:01JST すららネット Research Memo(1):オンライン学習需要拡大の追い風もあり2ケタ増収・各利益は黒字転換 ■要約 すららネット<3998>の主力事業は、主に小学生・中学生・高校生を対象としている学習塾や学校に対して、オンライン学習教材「すらら」サービスを提供することである。「すらら」を導入する顧客に対して、「すらら」を活用した教育カリキュラムの提案や独立開業の各種支援、経営支援サービス等も行っている。また、近年では独立行政法人国際協力機構(JICA)からの採択を契機にスリランカ、インドネシア等の海外でも事業展開を開始している。 契約する学習塾や学校から毎月サービス利用料を徴収すると同時に、同社のシステムを利用する生徒一人ひとりに対してIDを発行し、毎月その利用料を徴収するのが基本的なビジネスモデルとなる。したがって、導入校数と発行ID数が増加すれば収益が増加する。クラウドでサービスを提供していることから、損益分岐点を超えてからの限界利益率は高い。 1. 2020年12月期第2四半期業績の概要 2020年12月期第2四半期の業績は、売上高677百万円(前年同期比25.0%増)、営業利益185百万円(前年同期は58百万円の損失)、経常利益193百万円(同58百万円の損失)、四半期純利益134百万円(同41百万円の損失)となった。重要な指標である導入校数(2020年12月期第2四半期末)は1,447校(前年同期末比441校増)、ID数(同)は109,972 ID(同43,430ID増)と順調に増加した。新型コロナウイルス感染症拡大の影響もあり、同社が提供する在宅学習やオンライン学習の需要が拡大し大幅増収となったことに加え、費用面では前期に発生したTVCMの消失や、緊急事態宣言や外出自粛要請等を受けたことによる出張費用の減少等により、営業利益は前年同期比で大幅な改善となった。なお同社自体への新型コロナウイルス感染症の影響はほとんどなかった。 2. 2020年12月期業績見通し 好調な上期決算を受けて、2020年12月期通期の業績は、売上高1,481百万円(前期比29.8%増)、営業利益271百万円(同321.6%増)、経常利益283百万円(同331.0%増)、当期純利益193百万円(同340.4%増)と予想されており、期初予想(売上高1,364百万円、営業利益152百万円)から上方修正された。注目されるのは、契約先がそれまでの私立学校中心から公立学校にも広がりつつあることで、2020年12月期第2四半期末の公立学校契約数は186校(前年同期はなし)に達した。このように同社を取り巻く環境は完全にフォローであり、この通期予想を達成するのは十分可能であり、今後の契約学校数やID数の増加によってはさらなる上方修正もあり得ると弊社では見ている。 3. 中長期の見通し 中長期の展望としては、国内市場でのシェアアップ(特に低学力生徒向けやローカル中堅大手の学習塾、学校等の大口顧客)により成長を図る計画だ。最近では顧客基盤が大手学習塾、大手の学校法人や公立学校、さらには社会問題の解決に寄与する教育機関以外の領域(放課後等デイサービス施設や寺院等)にも広がりつつある。また独自の教材や仕組みを生かした海外展開(発展途上国でのローカル顧客向け、現地日本人学校向け)も進んでいる。新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、現在は現地ローカル学校との契約は足踏みしているものの、中長期的には安定した成長が持続する可能性がありそうだ。現時点での定量的な目標としては、2022年12月期に売上高2,000百万円、営業利益310百万円を掲げているが、足元の業績が好調であることから、この目標が前倒しで達成される可能性は高いと弊社では見ている。 ■Key Points ・学校や学習塾等に対してのクラウドでの学習教材・サービスの提供が主力事業 ・2020年12月期は業績予想を上方修正、先行投資一巡により再度成長路線へ ・中長期では国内でのシェアアップと海外展開で成長を目指す (執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇) 《YM》
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時価総額 2,491百万円
学校向けICT教材「すらら」、公立小中学校向けサービス「すららドリル」の提供等を行う。海外向け算数・数学ICT教材等も手掛ける。ウィザスと業務提携。導入校数は2200校超。利用ID数は26万ID超。 記:2024/06/15