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LTS Research Memo(8):M&A効果を除いて2023年12月期に売上高8,000百万円を目指す
2020/7/27 15:18
FISCO
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*15:18JST LTS Research Memo(8):M&A効果を除いて2023年12月期に売上高8,000百万円を目指す ■今後の見通し 3. 中期業績目標 エル・ティー・エス<
6560
>は当面の業績目標値として、2023年12月期に売上高8,000百万円、営業利益1,200百万円を掲げている。なお、既存事業によるオーガニックな成長によるもので、新たなM&Aについては織り込んでいない。2019年12月期の実績を起点とした4年間の年平均成長率を見ると、売上高で20.5%、営業利益で40.5%の高成長を見込んでいることになる。DX投資が今後さらに活発化することを考えれば、中期業績目標を達成する可能性は十分あると弊社では見ている。 (1) プロフェッショナルサービス事業 2023年12月期のプロフェッショナルサービス事業の業績は、売上高で70億円台、営業利益率で15%を目標としている。企業のDX化への取り組みが今後、さらに活発化すると予想されるなか、2019年12月期までに構築したデジタル活用サービスの事業基盤(ワクトの子会社化、及びFPTコンサルティングジャパンの設立)と、更なる人材投資によってDX案件の包括支援サービスを拡大していく戦略となっている。 同社は従来、デジタル活用サービス分野については戦略立案からデジタル・データ活用支援、ビジネスプロセス構築などのコンサルティングを主体に提供し、ERPやAIツールなど各種ITシステムの開発・導入については外部ベンダーに大半を委託してきた(受注契約も当該部分は切り離して契約)。今回、ワクトの子会社化やFPTコンサルティングジャパンの設立によって、開発リソースをグループ内に取り込む体制を構築したことにより、外部委託していた部分をグループ内に取り込み、包括支援サービスとして積極展開していく戦略だ。プロフェッショナルサービス事業におけるデジタル活用サービスの占める売上構成比は18%だが、中期的に同比率が上昇していくものと予想される。 ワクトについては既存顧客との開発プロジェクトで継続している案件もあるため、現在は数名程度のエンジニアが同社のプロジェクトに参加しているに過ぎないが、段階的にリソースを移行していく方針となっており、それに伴って収益性も向上することが見込まれている。これは、既存案件と同社の案件を比較した場合、エンジニア1人当たりの受注単価が上昇するためだ(案件によっては1.6倍以上になるケースもある)。コンサルティングからITシステムの開発・導入まで包括的に受注するため付加価値額も大きく取れることが要因と考えられる。 ワクトの営業利益率は子会社化前までは1%前後の水準で推移していたが※、2020年12月期第1四半期は売上高で3億円強、営業利益で24百万円、営業利益率で7~8%の水準に向上している。同社のプロジェクトが売上貢献し始めたことが一因と見られる。今後も同社のプロジェクトの売上比率が高まってくれば、収益性もさらに向上するものと予想される。 ※2019年3月期実績は売上高で1,126百万円、営業利益で18百万円。子会社化後は決算期を12月決算に変更している。 なお、ITシステムの開発に関しては、プロジェクト遅延等を理由に不採算案件が発生するケースがあるが、同社の場合、そのリスクは低いと弊社では見ている。不採算案件の発生理由の大半は、開発途中に要件定義が変更され、開発スケジュールが遅延することによるもので、顧客企業との打ち合わせで確認不十分のままプロジェクトが開始されることで発生してしまうケースが多い。一方、同社では顧客企業に対してプロジェクトの構想・策定段階から参画し、顧客企業が求めるITシステムと導入効果を十分把握しているため、こうしたミスマッチが生じる可能性は極めて低いと弊社では考えている。 2019年7月にFPTジャパンと合弁で設立したFPTコンサルティングジャパンでは、現在、コンサルタントの中途採用を進めているほか、エンジニアのキャリアチェンジを図るなどで20名程度の陣容になってきている。営業については同社とFPTジャパンがそれぞれで行い、DX案件を中心に開発リソースを活用していく予定にしている。順調に進めば2021年12月期より黒字化し、持分法による投資利益として収益貢献する見込みとなっている。同合弁会社では3年後を目途に100~200名体制まで拡大し、大型のDX案件(1件当たり数十億円規模)に対応可能な体制を構築することを目標にしている。なお、出資比率は今後も20%を維持していく予定となっている。 また、2020年1月に子会社化したイオトイジャパンとの協業により、IoT事業化に対するコンサルティングサービスも強化していく。イオトイジャパンはIoT事業開発の初期フェーズに特化したコンサルティングで高い知見を持つコンサルタント2名が在籍しており、創業2年で大手企業のIoT事業開発支援を多数手掛けてきた実績がある。イオトイジャパンをグループ化することで、IoT関連事業の開発を検討する会社に対して、初期フェーズをイオトイジャパンで支援し、本格的に事業化を決定したあと、同社で戦略策定やIT基盤の開発・導入支援、並びにビジネスプロセス構築までを支援していく予定にしている。仮に、初期フェーズの段階で顧客企業の方針が変更となり、事業化の決定に至らなかった場合でも、「アサインナビ」のプラットフォームを通じて、同プロジェクトの譲受先を紹介していくことになる。現在、イオトイジャパンでは大手化学メーカーや大手消費材メーカーから受注したプロジェクトを進行中であり、順調に進めば2021年12月期にはこれらプロジェクトの具体的内容が明らかになる予定で、同社のプロジェクト案件として受注することも期待される。 なお、2023年12月期におけるプロフェッショナルサービス事業の営業利益率は15%を目標としているが、弊社では達成できる可能性は十分あると考えている。同事業の現在の収益構造を見ると、売上総利益率で約40%、販管費率で約30%、営業利益率で約10%となっている。売上総利益率に関しては今後も40%程度をキープできる見通しであり(プロジェクト型サービスは約50%)、売上規模が拡大すれば、販管費率を25%程度まで引き下げることは可能と見られるためだ。同事業の売上高のうち、約85%は既存顧客及びそのグループ企業で占められており、今後はこれら既存顧客を中心にデジタル活用サービスの更なる浸透を図り、顧客当たり売上単価を引き上げていくことで売上規模を拡大していく戦略となっている。また、新規顧客の開拓に関しても、既に構築しているCIO/CTOのネットワークの中から紹介案件が出てくるため、顧客獲得のための費用についてもほとんどかからないことも強みと言える。 (2) プラットフォーム事業 2023年12月期のプラットフォーム事業の業績は、売上高で7~10億円、営業利益率で30%以上を目指している。ポストコロナの環境においては経営のDX化が重要課題となることから、IT投資やIT人材の需要に関しては引き続き堅調に推移するものと予想され、「アサインナビ」や「コンサルタントジョブ」等の既存サービスの成長が続くことに加えて、新サービスとなる「CS Clip」の成長も期待される。限界利益率の高いビジネスモデルとなっているため、売上規模が拡大していけば利益率も上昇することになる。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《YM》
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6560 東証プライム
エル・ティー・エス
2,306
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-47(%)
時価総額 10,573百万円
DX支援など大企業向けサービス中心のプロフェッショナルサービス事業が主力。ITビジネスマッチングサービス「アサインナビ」等も。アジャイル開発支援サービスの提供を本格化。アサインナビは順調に成長続く。 記:2024/08/10
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