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IXナレッジ Research Memo(6):高い安全性と収益性を兼ね備えた充実の財務内容

2020/7/13 15:26 FISCO
*15:26JST IXナレッジ Research Memo(6):高い安全性と収益性を兼ね備えた充実の財務内容 ■業績動向 1. 2020年3月期通期業績の概要 アイエックス・ナレッジ<9753>の2020年3月期通期の業績は、売上高が前期比1.7%減の17,456百万円、営業利益が同4.7%減の784百万円、経常利益が同5.9%減の827百万円、当期純利益が同7.7%減の540百万円となり、小幅な減収減益となるも堅調な決算となった。 売上高は前期比1.7%減、期初計画比3.1%減と減収ではあったが、新型コロナウイルス感染症の影響もなく全体として堅調に推移した。同社の売上高は、大型プロジェクトの開始や収束、そのタイミングに影響を受ける。2020年3月期は、大手通信事業者向けシステム検証案件、大手金融機関や重工業メーカー向けシステム開発案件などの大規模案件の収束期にあたり、プロジェクトが想定よりも順調に推移したことで収束タイミングが早まった面がある。一方で、金融機関向けシステム検証案件や車載組込みシステム開発案件が堅調に推移したことに加え、化粧品会社向けのシステム開発案件などの受注が拡大した。また、システム開発フェーズからシステム運用フェーズに進んだ案件が多かったため、運用設計や基盤・環境構築案件の受注が拡大した。ちなみにある案件が「システム開発」から「システム運用」に移行すると、工数が減るために売上高は減少する。これに対し同社では、運用プロセスを企画・設計する工程から携わることで、単価の低下を抑制する取り組みを行っている。 営業利益は前期比4.7%減、期初計画比6.7%減となった。また、売上高は減少(前期比305百万円減)したものの、売上原価の低減(同473百万円減)効果が上回り、売上総利益は増加(同168百万円増)した。ちなみに過去の売上総利益率でみると、2016年3月期の14.5%から2020年3月期には18.6%と4.1ポイント上げている。これは、不採算プロジェクトの撲滅や原価管理の徹底など事業基盤の強化に継続的に取り組んできた成果が出たものと考えられる。減益に影響を与えたのは、販管費の増加(同207百万円増)である。販管費の増加の要因としては、次期成長事業創出に向けた技術者教育の推進や同社誕生20周年対応などに伴う活動費用が含まれる。次期成長事業創出に向けた技術者教育は、中期経営計画の方針である「次期成長事業の創出」に向けた先行投資である。 2. 財務状態 2020年3月期末における総資産は9,757百万円(前期末比13百万円増)と前期と同水準だった。そのうち流動資産は同37百万円増加したが、これは、現金及び預金の同347百万円増や有価証券の同200百万円減などが主な要因である。固定資産は同23百万円減であり、投資その他の資産の60百万円減などが主な要因である。 負債合計は前期末比280百万円減少して4,812百万円となった。そのうち流動負債は同291百万円減であり、未払金の同103百万円減や預り金の同79百万円減、未払法人税等の同55百万円減などが主な要因である。固定負債は同10百万円増であり、退職給付引当金の同50百万円増などが主な要因である。 純資産合計は4,945百万円となり、前期末比294百万円増加した。これは、利益剰余金の増加同341百万円が主な要因だ。 安全性の指標では、流動比率は304.0%と短期の安全性の目安となる200%を大きく上回る。自己資本比率は50.7%であり、中長期の安全性も高い。収益性の指標では、ROEで11.3%と4期連続で10%以上である。高水準の安全性と収益性を両立し健全な財務体質を維持している。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫) 《YM》
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独立系システムインテグレーター。ITコンサルティングからシステム開発、保守、運用等を手掛ける。業種別売上では金融・証券、産業・サービス比率が高い。26.3期売上高245億円目標。中核事業の拡大図る。 記:2024/06/17