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明豊ファシリ Research Memo(4):2020年3月期は経常利益で10期連続増益、過去最高更新

2020/7/13 15:04 FISCO
*15:04JST 明豊ファシリ Research Memo(4):2020年3月期は経常利益で10期連続増益、過去最高更新 ■業績動向 1. 2020年3月期の業績概要 明豊ファシリティワークス<1717>の2020年3月期の業績は、売上高で前期比22.2%減の4,353百万円、営業利益で同16.6%増の902百万円、経常利益で同16.2%増の906百万円、当期純利益で同13.8%増の639百万円となり、経常利益及び当期純利益は10期連続の増益、過去最高を更新した。また、期初会社計画に対しても、売上高、各利益ともに上回って着地している。 売上高の減収要因は、工事請負型のアットリスクCM案件が減少し、ピュアCM案件へ移行したことによるもので、なかでも2011年3月期から受注してきた大阪府立大学の学舎整備事業が2019年3月期で終了したことにより、前期比で1,118百万円の減収要因となったことが影響した。一方、ピュアCM案件は民間、公共分野ともに順調に増加した。特に、教育機関からの引き合いが継続発注も含めて増加したほか、プロジェクト早期立ち上げ支援、事業化支援業務といった上流工程からの案件や、「働き方改革」を伴う大規模オフィス移転プロジェクトなどの案件が増加した。 この結果、売上総利益率は前期の39.8%から52.6%に大きく上昇し、売上総利益ベースでは前期比2.9%増の2,290百万円と4期連続で過去最高を更新した。また、販管費は人件費の減少を主因として同4.4%減となった。なお、会社計画比では生産性向上や販管費の抑制効果により、営業利益、経常利益が上回ったほか、当期純利益は前期に引き続き所得拡大促進税制に基づく特別税額控除の適用を受け、法人税等が減額されたことも上振れ要因となっている。 社内で管理する受注及び売上粗利益(売上高-社内コスト以外の原価(工事費、外注費等))も、引き続き、過去最高を更新している。分野別受注粗利益の構成比を見ると、公共分野が前期の20%から27%に、他(鉄道・学校等)が前期の11%から16%に上昇したことが目立つ。公共分野については自治体の新庁舎建替えに伴うCM業務の受注が増加し、他(鉄道・学校等)では学校の校舎改築や空調設備導入等のCM案件が増加したほか、JR東日本の品川開発プロジェクト(I期)のCM業務を受注したことも増加要因となっている。品川開発プロジェクトとは、JR高輪ゲートウェイ駅西側に合計4棟の高層ビルと1棟の文化施設を建設、新たな街区を開発するプロジェクト(2024年完成予定)で、総工費は約5,500億円と現在進行中の建設プロジェクトでは最大規模となり、同社にとっても過去最大級のプロジェクトとなる。JR東日本とは商業施設「ルミネ」の建設においてCM業務に長年携わり、高い評価を受けてきた実績がある。 なお、公共分野における受注件数(公表ベース)は前期比3件増の17件となり、着実に増加している。公共分野の受注に関しては、基本的にプロポーザル方式※の案件のみ入札しており、その大半を落札している。なかでも、注目されるのは、2020年1月に経済産業省から受注した「令和元年度 産業経済研究委託事業」だ。これは経済産業省における職員のオフィス利用状況の実態調査・分析を行い、課題等を整理して経済産業省が目指すべきオフィス環境のコンセプトを提案することを目的とした業務となっている。現状、約4,000人の職員が勤務する本庁舎においては、慢性的な会議室の不足や頻繁なレイアウト変更によるコストの増大、適切な文書管理・情報管理のための更なるペーパーレス化など、課題が山積している状況にあり、「働き方改革」も踏まえた先進的なオフィス構築のノウハウを蓄積する同社が受注したことも必然と言える。官公庁は民間企業よりもDX化が遅れていると言われており、今後は他の省庁への横展開や、実際のオフィス移転などの需要が発生した場合には、受注獲得につながる可能性がある。 ※プロポーザル方式とは、発注者が業務の委託先を選定する際に、入札を希望する事業者に対して目的物に対する企画を提案してもらい、その中から優れた提案を評価項目別にポイント化し、総合点数が最も高かった事業者を選定する入札方式。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《YM》
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時価総額 11,013百万円
建築・オフィス移転プロジェクトの施工管理を発注者側の立場で行う。DX実現支援や脱炭素化支援を育成中。24.3期3Q累計発注者支援が堅調。受注粗利率も最高水準まで回復し、二桁増収増益に。配当性向55%目安。 記:2024/04/16