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ウェーブロックHD Research Memo(1):中長期的には自動車向け金属調加飾フィルムの成長に期待

2020/7/9 15:01 FISCO
*15:01JST ウェーブロックHD Research Memo(1):中長期的には自動車向け金属調加飾フィルムの成長に期待 ■要約 ウェーブロックホールディングス<7940>は、住宅用壁紙や防虫網で業界トップとなる樹脂加工メーカー。インテリア事業(住宅用壁紙)とマテリアルソリューション事業(建設用、産業用、住宅用、農業用、包装用各種資材)、アドバンストテクノロジー事業(金属調加飾フィルム、PMMA/PC2層シート等)の3事業を展開している。住宅用壁紙に関しては主に筆頭株主でもあるサンゲツ<8130>を通じて流通販売されている。 1. 2020年3月期の業績実績 2020年3月期の連結業績は、売上高で前期比3.6%増の29,251百万円、営業利益で同6.7%増の1,622百万円と増収増益となった。売上高はインテリア事業が堅調に推移したこと、アドバンストテクノロジー事業のなかでディスプレイ用拡散板の仕入販売が増加したことなどにより過去最高を連続で更新した。また、営業利益はアドバンストテクノロジー事業の減益をインテリア事業及びマテリアルソリューション事業の増益でカバーし2期ぶりの増益に転じた。原材料価格の変動に対応した販売価格の見直し効果や生産性改善の効果が増益要因となっている。なお、非上場化の際に生じた「負ののれん」の償却が期中に終了したこと等から、営業外収益が前期比446百万円減少し、経常利益は同17.7%減、親会社株主に帰属する当期純利益は同22.4%減とそれぞれ減益となっている。 2. 2021年3月期業績見通し 2021年3月期の業績は、売上高で前期比0.9%減の29,000百万円、営業利益で同1.4%減の1,600百万円を見込んでいる。上期は新型コロナウイルス感染症の影響を受けるものの、下期には徐々に需要が回復することを想定した計画となっている。4~5月の状況については自動車関連向けの販売は苦戦しているものの食品用包装資材、飛沫感染防止用シートなどの引き合いが好調で、新型コロナウイルス感染症のマイナス影響は比較的軽微だった模様だ。通期の事業セグメント別見通しでは、インテリア事業とアドバンストテクノロジー事業で減収を見込む一方で、包装資材や農業資材を中心にマテリアルソリューション事業で増収を見込んでいる。営業利益についてはインテリア事業で減益となるものの、マテリアルソリューション事業やアドバンストテクノロジー事業で増益を見込んでいる。アドバンストテクノロジー事業については、前期に計上した中国スマートフォン向け2層シートに関する1億円強の一時費用(在庫評価減等)がなくなることが増益要因となる。 3. 成長戦略 同社では、今後の成長戦略として「顧客関係の強化」と「メーカー回帰」を推進することで安定的かつ継続的な成長を目指していく方針だ。ICTの進化やECの普及でバリューチェーンの効率化が進む結果、メーカーと最終顧客の距離がさらに近くなると想定しており、顧客との関係構築がより重要になると見ている。また、競争激化が続くなかで、メーカーゆえに保有するリソースを最大限に生かし、顧客ニーズに合った製品・ソリューションを提供することで成長を目指していく考えだ。なお、今後の成長分野としては、自動車向けの金属調加飾フィルムが注目される。電波透過性、光透過性、防錆性、成型性、意匠性の高さが特長となっており、フロントグリル部分の外装部品向けなどを中心に、日系メーカーだけでなく海外メーカーにも採用が進んでいるもようだ。まだ売上規模は小さいものの、中長期的な成長ポテンシャルは高く、今後の動向が注目される。 ■Key Points ・住生活・農業・産業用資材から自動車・スマートフォン向け部材まで幅広い領域に展開する樹脂加工メーカー ・2020年3月期業績は負ののれん償却益が終了したことにより経常減益となるも、売上高と営業利益は前期を上回って着地 ・2021年3月期は新型コロナウイルス感染症の影響を受けるものの、下期からの回復を見込む (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《YM》
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