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Pウォーター Research Memo(1):宅配水市場業界1位を独走。2020年3月期は過去最高の売上収益・利益更新
2020/6/22 16:01
FISCO
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*16:01JST Pウォーター Research Memo(1):宅配水市場業界1位を独走。2020年3月期は過去最高の売上収益・利益更新 ■要約 プレミアムウォーターホールディングス<
2588
>は、天然水製造が強みの株式会社ウォーターダイレクトと営業力が強みの株式会社エフエルシーが経営統合して生まれた企業グループである。率いるのは、エフエルシーを起業しプロモーション営業力で国内トップクラスに引き上げた実績を持つ萩尾陽平(はぎおようへい)代表取締役社長。ブランドを「プレミアムウォーター」に統一し再スタートを切り、以後急成長を続ける。2020年3月期の売上収益は45,453百万円と宅配水業界No.1であり、清涼飲料水(市販のペットボトルを含む)業界でも3位に位置する。強力な営業組織と販売ノウハウを武器に急成長し、2020年3月末時点で保有顧客数100万件を突破するなど、宅配水業界のトップを独走している。 1. 新型コロナウイルスの影響は在宅による水消費増加などプラス面が上回る 同社の売上収益に占める配送費の比率は24.6%(2019年3月期)に上り、配送業者からは絶えず値上げプレッシャーがあるため、物流の継続的な効率化が求められる。同社では「地産地消による物流の効率化」を基本戦略としつつ、更なる改善策として、配送会社と連携し「置き配」の推進を早くから進めてきた。水は重量があるため、再配達の負担がとりわけ大きい。2019年には日本郵便(株)やアマゾンジャパン(同)などが「置き配」を本格導入し、消費者側の理解も深まってきた。さらに新型コロナウイルスの影響による在宅率の上昇に伴い、1回目配達完了率も上昇し、物流効率が上がっていることがわかる。また在宅率の上昇により水の消費量が上昇し、テレマーケティングやWeb販売が堅調に推移した。 2. 業績動向 2020年3月期通期の売上収益は45,453百万円(前期比20.4%増)、営業利益1,859百万円(同128.4%増)、税引前当期利益1,472百万円(同244.0%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益1,866百万円(前期は312百万円の損失)となり、順調な増収とともに大幅な増益となった。売上収益に関しては、新規契約獲得が好調に推移し、それに伴い保有顧客数が想定以上に積み上がったことで成長率が20%に達した(期初計画は14.0%増)。2020年3月期通期の新規顧客契約件数は平均29,124件/月(前期は23,964件/月)、2020年3月末の保有顧客数は1,002,466件(前年同期末は810,360件)と100万件の大台に達した。2020年2月から3月は、新型コロナウイルスの影響が社会的には深刻化した時期だが、同社の2020年3月期業績における影響はほとんどなかった。営業利益に関しては、前期比128.4%増(期初計画は47.4%増)と予想を大幅に上回った。販管費の増加を前期比15.9%に抑え、販管費比率を3.1ポイント低下させたことが増益に寄与した。物流費の安定化につながる物流網の構築の推進や、カスタマー部門による運営の効率化をはじめとする各業務プロセスのスケール効果や費用削減が結実したことが要因である。 3. 業績見通し 2021年3月期通期の連結業績予想は、売上収益で前期比16.6%増の53,000百万円、営業利益は同12.9%増の2,100百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は同1.8%増の1,900百万円と、堅調な増収増益を予想する。売上収益の成長率が16.6%予想(前期実績は20.4%)と同社の過去の実績からはやや保守的な数字。足元では商業施設の休業の影響でデモンストレーション販売の機会が減少したものの、他の販売手法(テレマーケティング及びWeb受注)が補って余りある状況であって、顧客獲得力は外部環境の変化にも対応できている。進行期は、新型コロナウイルスの影響もあって在宅時間が長い傾向にあり、顧客1件当たりの水の消費増も期待できる。さらに、“プレミアム経済圏”の取り組みのなかで電気の販売がスタートしており、顧客当たり売上の増加にも注目したい。利益面では、営業利益の増益率で12.9%増と堅調な増益を予想する。売上収益営業利益率では4.0%(前期は4.1%)と前期並み。同社はストック型ビジネスモデルに特徴があり、2019年3月期に損益分岐点を超えたため、現在は収益性が高まるフェーズに入った。規模の拡大に伴い工場の稼働率が高まり、物流効率も向上するため、原価及び販管費のスケール効果も出てくる。同社では、営業利益予想2,100百万円は最低限のコミットメントであり、順調なら2,500百万円前後を超えてくる可能性があると考えている。 ■Key Points ・新型コロナウイルスの影響はプラス面が上回る。在宅比率上昇で物流の効率化及び水の消費量が上昇 ・「投資回収型ストックビジネスモデル」が特徴。損益分岐点を超え、利益成長期に入る ・2020年3月期は過去最高の売上収益・利益更新。保有顧客数が想定以上に伸び100万件到達。物流費等の販管費を抑制し収益性向上 ・2021年3月期通期は売上収益530億円、営業利益21億円を予想とやや保守的な予想。テレマーケティング・Web販売好調、在宅消費追い風に業績が上振れる可能性あり (執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫) 《EY》
関連銘柄 1件
2588 東証スタンダード
プレミアムウォーターホールディングス
3,115
11/26 15:30
+30(%)
時価総額 91,618百万円
ミネラルウォーターなど飲料水の製造・販売を行うプレミアムウォーターを中核とする持株会社。宅配水市場顧客数は160万件超で国内トップ。生産能力は月間約500万本。デモンストレーション販売等で新規獲得図る。 記:2024/09/01
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