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サイバリンクス Research Memo(5):2019年12月期(単体)はITクラウド事業が好調に推移

2020/4/13 16:15 FISCO
*16:15JST サイバリンクス Research Memo(5):2019年12月期(単体)はITクラウド事業が好調に推移 ■業績動向 1. 2019年12月期の業績概要 2019年10月1日付で初の連結子会社が加わったことから、サイバーリンクス<3683>は2019年12月期から連結決算を発表している。その結果は、売上高10,449百万円、営業利益449百万円、経常利益460百万円、親会社株主に帰属する当期純利益280百万円であったが、新規連結子会社の決算期が9月末であることから、同子会社の業績はこの連結決算には反映されていない。 なお、比較有用性の観点から、連結業績に代えて個別業績の前期比較が発表されており、それによれば単体の売上高は10,449百万円(前期比7.9%増)、営業利益は452百万円(同10.4%減)、経常利益は463百万円(同9.8%減)、当期純利益は282百万円(同11.8%減)となった。セグメント別では、ITクラウド事業は主要サービスの拡大や防災行政無線デジタル化工事の好調等により増収となったが、償却費の増加、システム導入の解除に伴う補償費用の影響等により利益は横ばいにとどまった。モバイルネットワーク事業では、NTTドコモの料金プラン変更を背景に下期に端末販売が大幅に減少し、減収減益となった。 経常利益(前期比50百万円減)の増減要因を分析すると、主な増加要因は流通クラウド分野の収入増(「@rms」等のサービス提供拡大)197百万円、官公庁クラウド分野の収入増(防災行政無線デジタル化工事の需要増加)74百万円、販管費等の減少13百万円であり、一方で主な減小要因はソフトウェア償却費の増加161百万円、補償費用(システム導入の解除に伴う補償費用)125百万円、モバイルネットワーク事業の利益減(端末販売の落ち込み)30百万円、その他費用の増加20百万円などであった。 2. セグメント別状況 各セグメントの状況は以下のようであった。 (1) ITクラウド事業 セグメント売上高は前期比22.1%増の7,035百万円、セグメント利益は同0.1%減の306百万円となった。 a) 流通クラウド分野 主力サービスである「@rms」やクラウド型EDIサービスの提供が拡大したことに加え、消費税制改正をきっかけに小売業向けEDIサービスの導入が進んだ。また海外で提供する専門店向け販売管理システムに関連する機器販売も増加したことなどから、売上高は前期比で増収となった。しかし利益面では、「@rms」次期バージョンの開発に関連した償却費の増加やシステム導入の解除に伴う補償費用を下期に計上したこと等により、サブセグメント利益は減益となった。 b) 官公庁クラウド分野 防災行政無線デジタル化工事案件が堅調に推移し、サブセグメントとして増収増益となった。防災行政無線デジタル化工事案件は数年間にまたがるものが多いため、2020年12月期も好調が続くと予想される。 c) ITクラウド事業の主なトピックス 1) 「@rms」次期バージョン完成版を2019年7月にリリース 2) 今まで卸売業向けが中心であったクラウドEDIサービスを初めて大手食品メーカーに導入 3) 小中学校向け校務支援サービス「Clarinet」が川越市統合型校務支援システムとして2019年7月に採用され、2020年2月から利用開始された。 4) 「和歌山県防災ナビ」導入状況:和歌山県の公式防災アプリ(避難先検索、防災情報、避難トレーニング)は、2020年2月末時点で39,000ダウンロードを突破(前回報告時点の2019年1月末では24,000ダウンロード) (2) モバイルネットワーク事業 セグメント売上高は前期比12.9%減の3,413百万円、セグメント利益は同7.4%減の374百万円となった。 2019年6月にNTTドコモが実施した料金プラン変更の影響により端末販売台数が大幅に減少し、減収となった。利益面では、店頭手数料体系の見直しの影響により利益率は向上したが、販売台数の減少を補いきれずに減益となった。端末1台当たりの単価は通期平均では上昇したものの、足元ではスマートフォンの売れ筋モデルが低価格帯へシフトする傾向が見られた。 子会社買収により借入金、総資産が増加、自己資本比率は45.9% 3. 財務状況 2019年12月期末の総資産(連結)は9,638百万円となった。このうち、流動資産は5,010百万円、固定資産は4,627百万円となった。また、流動負債は2,473百万円、固定負債は2,689百万円となった。この結果、負債合計は5,163百万円となった。 純資産は親会社株式に帰属する当期純利益の計上などによる利益剰余金の増加202百万円等により4,474百万円となった。この結果、2019年12月期末の自己資本比率(連結)は45.9%となった。 4. キャッシュ・フローの状況 2019年12月期の営業活動によるキャッシュ・フローは1,115百万円の収入であったが、主な収入は税金等調整前当期純利益447百万円、減価償却費628百万円、売上債権の減少額161百万円等で、主な支出は法人税等の支払額224百万円等であった。投資活動によるキャッシュ・フローは2,296百万円の支出であったが、主な支出は有形固定資産の取得280百万円、無形固定資産の取得411百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得1,466百万円等であった。財務活動によるキャッシュ・フローは2,156百万円の収入であったが、主な収入は長期借入れ2,542百万円、主な支出は配当金の支払額77百万円等であった。 この結果、期中に現金及び現金同等物は975百万円増加し、現金及び現金同等物の期末残高は1,385百万円となった。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇) 《YM》
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流通向けEDIや基幹業務のクラウド型サービス、官公庁向け基幹業務や情報系システム等を手掛ける。小売業向けEDIサービス「BXNOAH」などのクラウドサービスは提供拡大。23.12期通期は2桁増収。 記:2024/02/14