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平和RE Research Memo(1):平和不動産グループのREITで、高水準の分配金支払いを目指す

2020/2/10 15:01 FISCO
*15:01JST 平和RE Research Memo(1):平和不動産グループのREITで、高水準の分配金支払いを目指す ■要約 1. 東京都区部に集中投資、平和不動産のサポートが大きな強み 平和不動産リート投資法人<8966>は、平和不動産<8803>グループの投資法人であり、中小規模の事業所数が多く、人口増加傾向も続く東京都区部を中心に、オフィス及びレジデンスに集中的に投資する複合型REITだ。全国各地の証券取引所やオフィスビルを所有・賃貸し、不動産開発、宅地分譲やマンション分譲、ショッピングセンターなどのデベロッパー事業を幅広く展開する平和不動産の経験とノウハウを最大限に活用できることが、同REITの大きな強みである。 2. 2019年11月期の分配金は8期連続でスポンサー変更後の最高値を更新 2019年11月期は、不動産譲渡益の減少に伴い、営業収益6,328百万円(前期比0.9%減)、営業利益2,967百万円(同2.3%減)となったものの、期初予想をすべて上回った。高い稼働率と賃料単価の増加によって、売却益等を除く実力ベースの決算が好調であったことから、分配金を2,500円/口(前期比75円増)とし、8期連続でスポンサー変更後の最高値を更新した。着実な成長に加えて、分配金支払後の内部留保残高(一時差異等調整積立金残高等)45.8億円、繰越欠損金残高1.9億円、保有物件における税会不一致額74.0億円を有することが、将来の安定的な分配金支払いを可能にしている。 3. 2020年5月期、2020年11月期も高水準の分配金を予想 2020年5月期は営業収益6,233百万円(前期比1.5%減)、営業利益2,822百万円(同4.9%減)、2020年11月期は営業収益6,227百万円(前期比0.1%減)、営業利益2,829百万円(同0.3%増)と予想する。外部成長戦略では、2020年5月期は2物件の取得を予定するが、前期に計上した資産譲渡益の減少が営業収益の減少要因である。内部成長戦略では、オフィス、レジデンスともに、賃料増額改定の進展を見込む。財務戦略では、引き続き良好な金融環境のもと、リファイナンスとともに費用低減の進展を見込んでいる。以上から、2020年5月期の分配金は2,525円(前期比25円増)、2020年11月期も2,525円と、高水準を予想している。 4. 新中期目標では分配金2,750円、資産規模2,000億円を目指す 前中期目標の分配金2,500円を2019年11月期に2期前倒しで達成したことで、新たな中期目標として分配金2,750円、資産規模2,000億円を掲げた。分配金の目標達成に向けては、資産の入替、賃料増額改定、諸費用の削減等を1つ1つ着実に積み重ねていくことで、継続的かつスピード感を持った分配金成長につなげる。また、潤沢な内部留保を活用した分配金の増加も期待できる。一方、資産規模の拡大については、現在は不動産価格が高騰しているため無理に新規取得をせず、入れ替えを中心に優良物件に投資する方針である。 5. 分配金の増加に伴い、投資家の評価もさらに高まると予想 同REITの投資口価格は東証リート指数を上回る上昇傾向を続けており、その結果、2020年1月24日現在のNAV倍率(1口当たり投資口価格/1口当たりNAV)は1.14倍と、おおむねオフィス・レジデンス複合型REITの平均水準にまで上昇している。ただ、入替戦略の推進、賃料増額改定、キャップレートの低下などに伴い含み益は成長を続けており、今後も分配金の増加が持続すると見込まれることから、投資家の評価はさらに切り上がると予想する。さらに、同REITは環境認証の取得にも注力しており、サスティナビリティへの取り組みも投資家の評価が高まる一因と考える。 ■Key Points ・東京都区部を中心とするオフィス・レジデンス複合型REITで、平和不動産のサポートが大きな強み ・2019年11月期は高い稼働率と賃料単価の増加に伴い、実力ベースの決算は好調であり、分配金は2,500円(前期比75円増)と、8期連続でスポンサー変更後の最高値を更新 ・2020年5月期は譲渡益はく落の影響を受けるものの、順調な収支見通しを受けて、分配金は2,525円(前期比25円増)を予想 ・前中期目標を2期前倒しで達成、新中期目標では、運用資産の着実な成長と中長期的な安定収益の確保や潤沢な内部留保の活用により、分配金2,750円が目標。資産規模は中長期的に2,000億円を目指す ・投資口価格は市場平均を上回る上昇を続けており、継続的な分配金の増加やサスティナビリティへの取り組み等を背景に、投資家の評価はさらに高まるとみる (執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希) 《YM》
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不動産デベロッパー。オフィスビル等の開発、賃貸等を行う。東京証券取引所ビルなど全国の証券取引所ビルを保有。アセットマネジメント事業も。大成建設と資本業務提携。配当性向50%目安。再開発事業の拡大図る。 記:2024/08/01