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橋本総業HD Research Memo(6):2020年3月期第2四半期は衛生陶器やエアコンが好調

2019/12/13 15:16 FISCO
*15:16JST 橋本総業HD Research Memo(6):2020年3月期第2四半期は衛生陶器やエアコンが好調 ■業績動向 1. 過去の業績推移 水道用材料でスタートした橋本総業ホールディングス<7570>は、その後管材類全般から住宅設備機器類などへと取扱商材を拡大、それに伴い取引メーカー数を増やし、1980年代以降は全国展開を目指すエリア戦略を背景にシェアアップ、2018年にはおおむね全国をカバーする管工機材・住宅設備機器卸へと成長した。近年はM&Aを積極化することでグループを拡大させており、このため同社は2016年4月に持株会社体制に移行した。狙いは、大きく拡大した業容やグループ会社間のシナジーを共同営業や共同仕入、共同配送などによって発揮すること、西日本の深耕や管材・電材・建材の一体化、インターネット取引など新たな事業への取り組み、そして「7つのみらい」の実現である。ここ数年、収益性の改善に加速が付いているが、競争が起こりにくい低単価品やトレンド商品の在庫などを積み増すなど、在庫リスクを取れるようになったことが要因と考えられる。これは、子会社間のシナジーなど同社の狙いどおりと理解ができるため、持株会社体制への移行の決断は高く評価できる。 中期の取り組みに向け、2020年3月期に「10の基本方針」を策定 2. 10の基本方針 同社は、中期の取り組みへ向け、2020年3月期に10の基本方針を策定している。具体的には、1)早い、安い、確実の追求で顧客満足度を向上、2)営業活動のルーティンを実行して予算必達、3)トータル化、コラボ化、新規の推進により増分10%の成長追求、4)しくみ作り、人作り、しかけ作りにより生産性10%アップ、5)みらい活動により10%拡大、6)7つのみらい商材による増分10%、7)働き甲斐改革、ESG活動、健康企業への制度対応、8)事前、当日、事後のフル機能強化、9)座学(橋本学校)とネットの研修を通じた人材育成、10)コンプライアンスの遵守などリスク対応である。なかでも注力しているのが、1)早い、安い、確実を追求し顧客満足度向上を図る、3)取引先とともに新規増分による成長への取り組み、4)しくみ、人、しかけ作りによって働き甲斐改革(生産性向上)を進める、の3つとなっている。 2020年3月期第2四半期は衛生陶器やエアコンが好調 3. 2020年3月期第2四半期の業績動向 2020年3月期第2四半期の業績は、売上高67,525百万円(前年同期比8.5%増)、営業利益1,289百万円(同28.5%増)、経常利益1,467百万円(同27.2%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は914百万円(同15.5%増)となった。これは期初見通しに対して、売上高で2,825百万円、営業利益で189百万円、経常利益で217百万円、四半期純利益で64百万円の超過達成となった。建設需要がおおむね堅調に推移するなか、TOTO製品の値上げ(10月)前の駆け込み需要やエアコンの好調継続などが、大幅増益と売上・利益の超過達成の要因である。消費増税の駆け込み需要もあったが、9月最終週に起こった程度で影響は小さそうだ。TOTO製品の値上げについては、在庫が足りなくなった他社が多かったことを考えると、在庫を多数確保した戦略が奏功したようだ。空調機器については、パッケージエアコンもルームエアコンも2019年3月期から好調が続いている流れにある。今夏も夏が遅く住宅用はやや苦戦したものの、改修需要に伴い非住宅での買い替えが促進されたようだ。衛生陶器と空調機器に加え他の商材も順調で、全拠点で増収となったもようである。また、在庫効果などにより採算も改善した。 セグメント別に見ると、管材類は売上高が20,985百万円(前年同期比4.2%増)となった。プラント向け設備投資抑制の影響を受けて受注が減少したが、消費増税前の駆け込み需要の影響で住宅仮需要が増加し樹脂管材類の受注が好調となり、学校への空調の納入も拡大した。衛生陶器・金具類は売上高が19,720百万円(同11.5%増)となった。住宅の新築・リフォーム需要がやや低迷、非住宅向け需要も一服感のあるなかで、TOTO製品の値上げ発表により前倒し需要が発生した。住宅設備機器類は売上高が10,549百万円(同5.2%増)となった。住宅用給湯機器やキッチン・バスなどシステム商品が、消費増税前の駆け込み需要を背景に好調に推移した。空調・ポンプは売上高が15,354百万円(同12.0%増)となった。住宅向け空調機器が梅雨明けの遅れで減少、工場用・家庭用ともにポンプの需要が減ったものの、業務用空調機器が学校などに向けて順調に拡大した。 2020年3月期下期も引き続き好調 4. 2020年3月期業績見通し 2020年3月期の業績見通しについて、同社は売上高137,000百万円(前期比3.1%増)、営業利益2,750百万円(同10.8%増)、経常利益3,000百万円(同9.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益2,000百万円(同10.9%増)を見込んでいる。第2四半期で売上高・利益ともに超過達成となったが、同社は通期の業績見通しを変更していない。TOTO製品の値上げの影響が落ち着くことが理由と思われるが、依然TOTO製品の受注残があること、業界で在庫を確保できていない可能性があること、値上げの10月も好調が継続していることから、TOTO製品は引き続き好調に推移しているもようである。加えて、消費増税の反動が小さいこと、9〜10月の台風被害の復興需要、空調機器が引き続き好調なことなどから全社的にも収益は順調に拡大しそうで、少なくとも第2四半期に超過達成した利益については、通期業績の上振れ要因になる可能性が高いと考える。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光) 《YM》
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7570 東証スタンダード
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時価総額 27,042百万円
住宅設備機器の専門商社。管材類や衛生陶器・金具類、住宅設備機器類、空調機器類を扱う。管材類は売上堅調。非住宅分野における金属管材類の需要増などが寄与。衛生陶器・金具類等も売上増。24.3期3Qは増収。 記:2024/02/10