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TKP Research Memo(1):2020年2月期上期はオーガニック成長と日本リージャス連結化により大きく拡大

2019/11/11 15:11 FISCO
*15:11JST TKP Research Memo(1):2020年2月期上期はオーガニック成長と日本リージャス連結化により大きく拡大 ■要約 ティーケーピー<3479>は、貸会議室ビジネスを起点とした「空間再生流通事業」を展開している。不動産オーナーから遊休不動産等を大口(割安)で仕入れ、会議室や宴会場などに「空間」を「再生」し、それを法人に小口で販売・シェアリングを行う独自のビジネスモデルに特徴がある。遊休不動産の有効活用を図りたい不動産オーナーと、低コストで効率的に会議室を利用したい法人のニーズを結び付けるところに新たな市場を創出し、高い成長性を実現してきた。また、ケータリングや宿泊などの周辺サービスによる差別化や高付加価値化にも取り組んでいる。 2019年5月31日に、レンタルオフィス「Regus」を展開する日本リージャスホールディングス(株)(以下、日本リージャス)の完全子会社化により、短中期のオフィス事業へ本格参入した。これまでの会議室利用(時間貸し)だけでなく、オフィス利用(月貸し等)への展開により、ポテンシャルの大きな日本のフレキシブルオフィスマーケットをけん引していく方針である。さらに2019年8月9日には、台湾リージャスの買収を公表するとともに、台湾におけるリージャス事業の長期独占契約を締結(2019年12月1日より連結開始予定)。台湾を皮切りに海外へも展開していく方針である。 貸会議室は目的や予算に応じて5つのグレードに分かれるが、会議室数は合計2,561室(日本リージャスを含む)に上り、国内外の主要都市に幅広く展開している(2020年2月期第2四半期末時点)。年間利用企業数は約35,000社(うち、上場企業約2,000社)に上るが、大手企業を中心とした上位顧客の売上構成比(利用頻度及び利用単価)が高い。また、85%の高いリピート率により安定収益基盤を形成するとともに、今後の事業展開の可能性を広げる重要な資産となっている。 1. 2020年2月期上期決算の概要 2020年2月期上期の連結業績は、売上高が前年同期比37.8%増の24,272百万円、営業利益が同38.0%増の3,564百万円と大幅な増収及び営業増益を実現した。また、重視するEBITDAも同64.4%増の4,858百万円と大きく伸長し、売上高、営業利益、EBITDAのいずれも過去最高(上期ベース)を更新した。上位グレード会議室の伸びや付加サービス(料飲、オプション)による単価向上に加え、ホテル事業の拡大が増収に寄与した。また、第2四半期からの日本リージャス連結化が大幅な上乗せ要因となっている。利益面では、積極出店及びホテル開業にかかる費用や減価償却費、人員増強に伴う人件費のほか、日本リージャス連結化に伴うのれん償却費(3ヶ月分)がコスト要因となったものの、増収によりカバーして営業増益を実現した。営業利益率も14.7%と前年同期と同水準を維持している(日本リージャスを除く営業利益率では15.6%と大きく改善)。一方、財政状態については、日本リージャス連結化により総資産は前期末比117.5%増の111,069百万円と倍増し、自己資本比率は10.5%(前期末は21.0%)に大きく低下している。もっとも、2019年9月18日に公募増資(及び第三者割当増資)を発表すると、合計233億円の資金調達を実施。それに伴って、自己資本比率は約30%に改善する見込みである。 2. 2020年2月期の連結業績予想 日本及び台湾リージャス連結化による影響を踏まえ、2019年8月16日に2020年2月期の業績予想を増額修正した(2019年6月26日に続き2回目の増額修正)。修正後の売上高を前期比58.2%増の56,206百万円、営業利益を同77.4%増の7,607百万円と大幅な増収増益を見込んでいる。引き続き上位グレード会議室を軸とした出店やホテル事業の拡大による業績の底上げ(オーガニック成長)に加えて、日本リージャスの連結化(9ヶ月分の上乗せ)のほか、台湾リージャスの連結開始(2019年12月1日からの予定)などが増収に大きく寄与する見通しである。一方、利益面でも、M&Aに伴う一時費用に加え、のれん償却費が新たな負担になるものの、増収効果や高付加価値化による収益性の改善のほか、日本及び台湾リージャス連結化及びシナジー創出により大幅な増益を実現し、営業利益率も13.5%(前期は12.1%)に上昇する想定となっている。 3. 成長戦略 日本及び台湾リージャスの買収に伴って、2019年8月16日に新中期経営計画を公表した。最終年度2022年2月期の目標として、売上高79,326百万円、営業利益12,471百万円(営業利益率15.7%)、EBITDA18,313百万円(EBITDAマージン23.1%)を目指す内容となっている。引き続き、進行中のホテル事業の拡大に加えて、日本及び台湾リージャスとのシナジー創出や周辺サービスの拡大により、今後、拡大が見込まれるフレキシブルオフィス市場での圧倒的なポジショニングを確立するとともに、その事業モデルを海外へ展開することによって成長を加速する戦略である。2030年には国内拠点を現在の402拠点(約15万坪)から約1,500拠点(約42万坪)へと拡大する構想も描いている。 ■Key Points ・ 2020年2月期上期の業績は、オーガニック成長に加えて、日本リージャス連結化(第2四半期より)により大幅な増収及び営業増益を実現 ・公募増資等により233億円の資金調達を実施し、財務基盤の安定化にも取り組む ・日本及び台湾リージャス買収に伴い、2020年2月期の業績予想を増額修正(2回目)するとともに、新たに中期経営計画及び新成長戦略を公表 ・これまでの会議室利用だけでなく、短中期オフィス利用への展開により、ポテンシャルの大きな日本のフレキシブルオフィス市場をけん引していくほか、台湾を皮切りとして海外展開も加速する方針 (執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫) 《YM》
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時価総額 60,360百万円
貸会議室事業が主力。ホテル・宿泊研修事業ではFCでアパホテルを運営。TKPスター貸会議室虎ノ門法経ホール等を新規開設。ホテル・宿泊研修事業は稼働率の上昇続く。特別損失減少。24.2期3Qは最終黒字転換。 記:2024/02/04