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プロパティAG Research Memo(4):2020年3月期は戦略的減益を見込むが、固めの予想

2019/8/8 15:14 FISCO
*15:14JST プロパティAG Research Memo(4):2020年3月期は戦略的減益を見込むが、固めの予想 ■今後の見通し プロパティエージェント<3464>が事業を展開している東京23区では、政府が東京一極集中を是正するための施策を打ち出しているものの、一向に歯止めがかかっておらず、東京都の転入超過は年間8万人に迫る状況となっている。転入者の需要を受け、東京都の賃貸不動産需要は堅調であり、賃料も右肩上がりを維持し、これに日銀の金利政策もあいまって、不動産投資環境は好調を維持している。2019年10月には、消費税増税が予定されているものの、前回2014年より税率の引き上げ幅が小さいほか、各種政策も出されていることから、増税による大幅な景気の落ち込みは回避される見通しである。また、日銀の低金利政策も当分は維持されることが表明されていることから、不動産の販売環境はおおむね維持される見込みである。しかしながら、マンション購入者に対する住宅ローンにおける金融機関の融資姿勢が積極的な一方で、マンション開発資金に対する金融機関の融資姿勢は慎重さが強まっている。 同社は、このような金融環境、不動産市況等を総合的に勘案し、既存事業の推進においては「成長性」から「堅実性と将来の成長性確保」という方針に転換することとした。すなわち、バランスシートの圧縮とストックビジネスによる利益のシェア拡大、生産性向上によるコストのスリム化を優先することで、財務体質の一層の強化とともに市況変動リスクへの耐性強化を図り、将来の成長性を確保することとした。これに関する収益面における施策の1つとして、当期は自社ブランド物件における買取再販を強化し、昨今の中古区分マンションへの高いニーズに応えるとともに、バランスシートへのインパクトを抑えた利益の創出を行っていく。加えて、コスト面における施策の1つとして、デジタルトランスフォーメーションの推進を徹底し、部門最適、全社最適の観点での省力化・コストダウンを行う。また一方で、上記のような「堅実性」を重視するものの、「将来の成長性確保」という点において、新規事業の展開に向けた事業開発やM&Aを積極的に検討していく。この新規事業の1つとして、当期は不動産クラウドファンディングの開始を予定しており、その成功のカギとなる会員数を初年度において大多数集客すべく、先行して集中的に投資を行うことが必要であると考えている。そのため、将来のパイプライン確保と財務バランス、金融環境と社内リソースの調整等を総合的に勘案した上で、不動産クラウドファンディングの会員集客へ先行集中投資していくことを計画している。 これらの販売・開発等の計画のもと、2020年3月期は、投資用マンション「クレイシア」シリーズ等600戸、居住用マンション「Vクレイシア」シリーズ80戸、その他マンション90戸、計770戸(前年度740戸に対し4.1%増)、都市型アパート「Sクレイシア」シリーズ7棟(前年度3棟に対し133.3%増)の販売を見込んでいる。これにより、不動産開発販売事業の売上高は前期比2.1%増の21,300百万円とほぼ横ばいを見込んでいる。また、販売後の収益源となる賃貸管理や建物管理は、2020年3月期において管理戸数3,000戸超で推移することから、プロパティマネジメント事業の売上高は同3.8%増の700百万円を見込む。以上から、2020年3月期の業績は、売上高22,000百万円(前期比2.2%増)、営業利益1,360百万円(同21.4%減)、経常利益1,000百万円(同27.8%減)、当期純利益630百万円(同27.8%減)を予定する。なお、今期は、例年以上に開発物件の竣工が第4四半期に偏重しており、竣工・引渡が売上高の計上基準となっていることから、売上高が第4四半期に偏重することが見込まれる。同社の期初業績予想は固めであるが、今期の収益環境は当初の想定ほど悪くない模様である。過去3期の営業利益は期初予想を10%程度上回って着地している実績を考えれば、2020年3月期業績も最終的には会社予想を上回る可能性が大きいと見られる。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希) 《YM》
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東京・神奈川で投資用マンションを開発・販売。中古マンション再販も。不動産DX領域を強化。開発用地、中古収益不動産等を積極的に取得。DX不動産事業は堅調。23.3期3Qは大幅増益。通期利益予想を上方修正。 記:2023/04/12