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澁澤倉庫 Research Memo(1):中期経営計画「Step Up 2019」は順調に進捗

2019/7/4 15:21 FISCO
*15:21JST 澁澤倉庫 Research Memo(1):中期経営計画「Step Up 2019」は順調に進捗 ■要約 澁澤倉庫<9304>は、倉庫業を祖業とする総合物流企業である。事業は物流事業と不動産事業に大別され、物流事業では倉庫業務、港湾運送業務、陸上運送業務、国際輸送業務、その他の物流業務の5つの業務を展開している。また、不動産事業では、不動産賃貸や不動産管理などを行っている。同社は1897年に“日本資本主義の父”と言われる澁澤榮一(しぶさわえいいち)によって創業され、昭和初期にかけ全国に支店を開設、戦後は陸・海・空へと領域を拡大し、総合物流の体制を築いた。平成に入ってからは、海外展開を加速する一方不動産賃貸業にも乗り出した。このように、同社は日本経済とともに総合物流企業として進化を続けている。 サービス別分類によれば、倉庫保管サービスには倉庫保管と流通加工があり、倉庫保管では顧客の商品特性に合わせた万全な保管環境を構築、倉庫管理システムにより最適な物流ソリューションを提案、顧客の効率的な販売戦略をサポートしている。流通加工では輸入雑貨や食品の検品・ラベル貼り、アパレル製品の札付け・検針、化学品の解袋・サンプリングなど、顧客に代わって煩雑な作業を行っている。陸上運送サービスでは各種輸配送業務を行っており、あらゆるニーズに対応する輸送方法と輸送ネットワークを構築している。ほかにも輸出入フォワーディングや港湾運送、情報システムなど、物流と不動産に関連する様々なサービスを展開している。なかでも最大の特徴は、全国ネットの営業網と輸配送システムによるきめ細かいサービスである。 2019年3月期業績は、営業収益64,604百万円(前期比2.1%増)、営業利益3,738百万円(同11.5%増)となった。同社は中期経営計画「Step Up 2019」に基づき、物流事業で消費財を中心とした物流一括受託業務や高付加価値業務の拡販、国際物流や海外現地物流の拡大、事業基盤の強化、不動産事業では計画的なメンテナンスなどによる付加価値向上や安定収益の維持を進めた。この結果、天災の影響は一時的に生じたものの、消費財を中心に倉庫や陸上運送などの取扱いが伸び、不動産事業も堅調に推移した。加えて、陸上運送などで値上げが浸透、販管費でシステム投資が一巡したこともあり、営業利益は2ケタ増益となった。なお、受取配当金の増加や資金調達費用の減少、持分法投資損益の改善などにより営業外収支が大きく改善、経常利益は前期比60%増の大幅増益となった。 中期経営計画「Step Up 2019」では、特色ある物流企業としての地位を固めることで、企業価値の向上を目指している。最終年度となる2020年3月期業績見通しが、中期経営計画の目標である営業収益67,000百万円、営業利益4,000百万円(営業利益率6.0%)と一致した。「Step Up 2019」が順調に進捗していることの証左と言える。同社は引き続き中期経営計画にのっとり、消費財物流の拡大に向けて上里倉庫、尼崎倉庫、岐阜倉庫を新設、船橋第二倉庫を増床した。また、「横浜市恵比須町第2期」再開発において澁澤ABCビルディング2号館建設にも着手した。1号館同様、人気の高い立地にハイスペックな設備環境の研究開発施設兼倉庫を建設する計画である。物流は新たな領域や新たな技術への広がりのある、古くて新しいビジネスと言え、次期中期経営計画への期待が高まる。 ■Key Points ・日本資本主義の父、澁澤榮一が創業、総合物流企業へと発展 ・消費財中心に荷動きが活発、中期経営計画「Step Up 2019」達成へ ・横浜市恵比須町第2期再開発に着手するなど経営は積極的 (執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光) 《MH》
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時価総額 49,763百万円
東京地盤の倉庫準大手。倉庫業務を柱に港運や陸運、国際輸送も。24.3期3Q累計は海上・航空運賃の下落や貨物取扱量の減少が響き足踏み。今年3月、4月に危険物倉庫が相次いで竣工。横浜市の新倉庫も10月竣工へ。 記:2024/04/12