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藤商事 Research Memo(3):2019-2020年は新規則機への移行期間となり、市場シェアを拡大する好機に

2019/6/25 16:24 FISCO
*16:24JST 藤商事 Research Memo(3):2019-2020年は新規則機への移行期間となり、市場シェアを拡大する好機に   ■藤商事<6257>の会社概要 3. 業界動向と市場シェア (1) 業界動向 パチンコホール業界はここ数年、客数の減少を背景とした経営環境の厳しさが続くなかで、ホール数の減少傾向が続いており、2018年末時点では10,060店舗と前年比5.1%の減少となった。経営力のある大手チェーンが店舗数を伸ばす一方で、中小規模のホールの淘汰が進んでいる。ホール数の減少に伴いパチンコ機の設置台数も2018年末は263万台と同4.1%減となり、また、パチスロ機についても同1.3%減の166万台と若干ながら減少した。 また、遊技機業界の出荷台数で見ると2019年3月期はパチンコ機が前期比7.9%減の129.7万台、パチスロ機が同32.6%減の40.7万台になったと推定される。2018年2月にのめり込み防止やギャンブル等依存症対策の強化を目的として遊技機規則が改正されたことが影響した。今回の規則改正では、大当たり時の最大出玉数が従来の約6割に抑えられるなど、射幸性を抑えた内容となっている。ただ、パチンコ機では日工組の内規にて確率変動継続率65%の上限が撤廃されたことや、パチスロ機(6号機)では時間当たりの出玉制限はあるものの、開発の自由度が高まったため、ゲーム内容次第では人気機種が登場する可能性もあり、遊技機市場の活性化につながるチャンスとも言える。 なお、現在ホールで設置されている旧規則機の設置期限は2021年1月末までとなっているため、高稼働でホールにとって収益力の高い人気機種については、入れ替え時期を設置期限ぎりぎりまで伸ばす傾向にあり、メインスペック機種の入れ替え需要の冷え込みが2019年3月期における業界全体の出荷台数減少につながった。とはいえ、2021年1月末までにはホールで設置される遊技機はすべて新規則機に入れ替える必要があるため、2019年から2020年にかけてこうした入れ替え需要が本格化するものと見られ、出荷台数ベースでは前期比で回復に転じるものと同社では見込んでいる。 課題は新規則以降の型式試験の適合率が従来と比べて低調に推移していることである。新たに出玉率の下限値が設定されたことで、上限値と下限値の範囲内に出玉率を合わせる必要が生じたことが原因のようだ。適合率が低ければ、従来よりも多くの機種で申請、型式試験を行う必要が生じ、申請費用や部材費用などの負担が増加するだけでなく、新機種投入時期にも影響する。 (2) 市場シェア 同社の販売シェアは人気機種の販売時期によって変動があるものの、パチンコ機はおおむね5~8%で安定して推移しており、年間7~8機種のペースで開発、販売している。2019年3月期は、新規則機への移行期で販売台数を落としたこともあり6%弱の水準だった。一方、パチスロ機に関しては2015年3月期に「パチスロ リング 呪いの7日間」がヒットし、約3%のシェアを獲得、年間2~3機種のペースで新機種を投入し、実績を積み重ねている。 遊技機業界は参加人口やホール数の減少により、当面厳しい市場環境が続くことが予想されるが、同社は得意ジャンルである「ホラー」や「時代劇」、「萌え」などを中心に、今まで以上にゲーム性が高く独創的な機種を開発していくことで顧客からの支持を高め、パチンコ・パチスロ機の双方で販売シェアを拡大し、収益成長を目指していく考えだ。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《SF》
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パチンコ・パチスロ機の中堅メーカー。1958年創業。無借金経営。「とある」シリーズなどアニメジャンルが主力商品。パチスロ遊技機の新製品「スマスロ ゲゲゲの鬼太郎 覚醒」は24年8月上旬から導入予定。 記:2024/06/11